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予算管理

 経営管理で多くの企業が予算管理を行っています。 大企業ともなれば管理に費やす時間と労力を金額に換算すればすぐに億単位になるでしょう。 当社も予算管理をしています。

何のために予算管理を行うのか、少なくとも当社で話題になることは少ないです。 私が経営に携わりだした直後は予算管理を行っていませんでした。 当時、会社とは名ばかりの個人商店で予算管理にほど遠い状態でした。

私は目先の問題解決より将来展望をもとに考えるタイプの経営者でした。 予想損益計算書を3年、5年と作り展望通りに事業を成長させるために最初に考えたのは展望を実現できる人の採用でした。 就職氷河期であり、個人商店のようなところでもハローワークから多くの応募がありました。

つまり描いた将来展望・ビジョン実現は労働集約事業では人間力にかかっていると考えました。 その後15年間数千人の採用面接を行い、徐々に当社にとって必要とされる人材を採用できるようになりました。

これが事業展望のほぼすべてであれば予算管理は人事計画につきます。 現実は展望に向けてのプロセス=基本戦略や効果的にプロセスをバックアップできる社内インフラや本社機能等コストのかかることばかりでした。 予算管理で人事計画の次に課題となったのは適切な管理体制=管理コストでした。

私の代表としての最後の5年間は5か年計画の立案による展望を明確にしたことでした。 5年間は規模拡大を効率よく果たし、中堅企業の地位を確立することにありました。

ここでの失敗は会社全体のビジョンは描けても個々の事業の基本戦略を各部門に任せきりにしたことでした。 戦略の適否はマーケットの統計情報だけでは片手落ちで現場の感覚がなければ判断できません。

現在現場を統制するのは部門長他ミドルマネジャーで完結し、予算もボトムアップはミドルマネジャーからのものです。 ミドルも現場から離れ肌感覚が薄れているので、現場と経営層の間に2層の壁が出来てしまいました。 これをアウトプット予想である予算の数値のみでマネジメントするには限界を感じます。

対応策は何をどのようにするのか明確なビジョン、ビジョン実現のための具体的戦略の立案が一般的と思われます。 現実は現場のこまごまとした情報を経営の会議に提出されます。 現場の生の情報だけで何を判断しろというのか、情報を分析し戦略に照らし合わせ、有効な戦術を企画するのがミドルの役割です。

残念ながら予算管理の有効化は当社では道半ばです。

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営業同行訪問

 当社で現在唯一しの営業部隊はライフマークという福祉用具の営業部隊です。 業績が停滞する中で営業に出て1年目ぐらいの経験者に同行することにしました。 週に4日同行訪問を目指しています。 皆さん若く誠実で真摯に仕事に向かい合っています。 マーケット自体は衰退期に入っているので業績が伸び悩むのは想像できますが、衰退期には衰退期のやりようがあり業績を伸ばしている企業はあるはずです。

私は営業出身ではないので営業手法の具体的なアドバイスができません。 各店長とも話す機会を設け各店長も喜んで応じてくれます。 それぞれが具体的な方法や施策、知識を求めてこられます。 『そのような具体的なものは私の経験値にはないのでアドバイスできません。皆さんが何を考え、何で悩んでいるか具体的に教えてほしいので同行訪問や面談の機会を設けています。』と伝えているのですが私の話を聞こうとします。 それはお金がないときに友人が訪ねてきてお金を貸してくれと言われているようなもので、調子に乗り知ったかぶりでアドバイスすると私は信頼を失うことになります。

同じ会社の職員と取締役の関係においても『何を考えているか言え』というのは一方的でフェアでないので私の仕事上の経験を話しします。 先にギブ、そしてテイクはほんの少し、皆さんシャイで本音のすべてを言ってくれません。 少しの本音と同行したときの行動から考えは明らかになってきます。 考えが明らかになり、行動も垣間見たうえで質問します。 『なぜこうしたのか、そればどのような考えに基づいてなのか?』、明らかに私と考えが異なり、わたしとみているものがちがいます。 どちらかが間違っているのかどちらも正しいのか、どちらも正しいと思いました。 考えは解った事実をどのように評価し組み立てるかです。 何のために、業績を上げるためか、相手に気に入られるか、どちらを目的にしているかで見えてくる事実は変わってきます。 そうすると考えも変わってきます。 お客様にに気に入られている営業が多ければお客様に気に入られることを目的にしている営業が多いだけです。 思った通り人は行動し、結果が出てきます。

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[経営]

プロ

 プロの反対語はアマ、お金をもらって何かをするかで区別され、スポーツの世界では明確です。

私はボクシングが好きでプロボクシングの試合をみます。 最近では村田涼太選手の試合はプロフェッショナルを感じます。 試合ですから勝つことは大事ですが、観客がお金を払って観戦するわけですからファイトマネーの根源は観客の満足度、村田選手はアマチュアでオリンピックのメダリストですからノックアウトで倒さなくても判定で勝つことのテクニックは持ち合わせている選手ですが、豪快なノックアウト勝があるからこそ人気も高いです。

ブロックのうまさ、パンチの威力、フットワークがあっても無駄に使わないなどノックアウトを求めるスピリッツは胸がすく思いです。 そして多くの名選手は王座から陥落するとうわさも聞かなくなります。 プロボクサーは散り際がはかなくなおさら勝ち続けているときの光が強くなると思います。

会社の経営者もプロボクシングと同様プロの世界です。 一代で事業を起こし、マスコミに出て脚光を浴びた人が経営する会社が倒産してすべてを失った末路はよく聞く話です。

経営者はこけないためにいろいろな努力をします。 私の場合、人が総てと考えて人の採用に力を注ぎました。 人かすべて、とか人財という言葉等職員を大事にする経営者は氾濫しますが、私が思う大事な大事の扱いはあまり見ません。 私の大事のやり方は仕事を通じて相手に考えさせることです。 指示することはあまり行いません。 質問は沢山します。 質問の答えに評価をすることもあまりありません。 考えさせる質問は答えが複数あるもの、経験では対処しずらい事などで、質問しておきながら自分が最善策をもっていません。

その様な課題は何度も何度も考え、行動に移してゆくことが必要なもので、トヨタのなぜを5回繰り返す『5なぜの法則』は似ているのかもしれません。 私は少なくとも自分の周囲にいる人に質問を繰り返し、これが社員を大事にしている私のやり方ですが、自分の周囲にいる人が限られているのでなぜなぜを受けた人は限られています。 受けた人の印象も意味が解らなかった人が殆どで『謎かけをされているようだ』と言われます。 同じ人がたまたま私の近くにいて5年もなぜを繰り返されたらたまらないでしょう。 しかしなぜを発する私も意味あるなぜを考えるのは自分になぜを何倍も問い合わせないと出てこないものです。

ボクシングのプロの練習はロープ、パンチング、シャドー、筋トレ、ランニングなどメニューが決まっています。

経営者はプロという意味で結果が総てですから経営学の本を読んだりセミナーに行ったり、面談したり分析したりです。 ある公認会計士が上場企業の社長でパチンコをしながら考えるという話をしていました。 頭の中を整理するときにパチンコ屋の騒音は雑念を消し去るかも知れません。 私の場合、オートバイでツーリング、ひたすら走ることで雑念を消します。

経営者のトレーニング方法はいろいろあるでしょうが、一番大きな仕事は決断して結果を出すこと、結果が成果に繋がらなければノックアウトが待っています。

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[価値観]

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説明

 営業員の訪問件数が管理されています。 何件訪問したか、というものですが営業成績と訪問件数の多少はかなり相関関係があります。 その為各営業は訪問件数をカウントしています。

おっとりした若い営業の訪問件数が伸びません。 営業の会議では訪問件数を伸ばしてみてはと指導しますが、やはり伸びません。

色々聞くと一件訪問あたりの滞在時間が長いのが原因と本人は考えています。 訪問先で長く話すので次の訪問時間との間に余裕があり、隙間時間で何とかもう一件訪問するというのが本人の改善策です。

営業先で長く話をする事が大切と考えている人が隙間時間で短時間の面談を良しとはしないでしょう。

私は長時間の面談や会議は苦手です。 面談では挨拶もそこそこに要件を切り出しますし、会議で資料が多いのも焦点がぼけるのでできればA4 1枚にまとめてほしいとお願いします。 もちろん初対面の方にこのような対応はしません。 私が時間をかけるのは採用面接、今は1時間ぐらいですがかつては数時間掛けて面接したこともあります。

私が会議や面談時間を短くしているのは短くする事が目的ではなく、面談の目的に焦点を当てたい為です。 時間が長いと何の話題であったか解らなくなります。 私がかつてお世話になっていた弁護士は話が長くなるといらいらして怒り出します。 そこで因果関係の複雑な事件の場合は図を用意して説明します。

しかし営業の現場では世間話を含めてある程度の滞在時間は必要で、こちらは話を準備してきたけれどお客様はその話を始めて聞くので言われた一つ一つのことを納得するのに少しの間が必要です。

薬局で服薬指導をしている薬剤師でこの間の取り方が上手い人がいます。 何か一つの事実、たとえば副作用についてであれば一つの副作用を説明しにっこりしながら待ちます。 相手が何か返すと相槌を打って次の説明に移ります。 服薬指導の時間は少し長めですが実務上問題ありません。

逆に福作用が複数あるとき一気に説明する薬剤師がいます。 往々にして患者さんに伝わっていないように思われます。

先ほどの営業の説明でおそらく本人が長いと思っている時間は30分程度とおもわれます。 先ほどの相手の反応を確かめながら説明する薬剤師の場合5分程度でしょうか。 福祉用具の説明と服薬指導の時間は内容からすると同じくらいの説明量でしょうか。

前出の営業に5分で説明しろと指導すれば本人は自分のスタイルや価値観を否定されたと思い、気を悪くするでしょう。 間の取り方の上手い薬剤師の説明を横で聞けば自分の思う理想の営業に近づいてゆくと思われます。 否定しても反発、薬剤師の間の取り方が腑に落ちて上手く説明ができるようになって褒めれば成長は止まります。 人を教えるのは難しいことです。

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[経営]

役割

 企業再生でも書きましたが、私の再生支援方法は廃棄から始めます。 今支援している企業では90㎡の事務所から2トン車3台分のゴミを捨てました。 最初は自分で山積みされた書類を一つずつ確認してゴミ袋に入れて毎日捨てました。 職員の皆が協力してくれて、私では判断できない書類や用具を捨てるとこの量になりました。

たまたま行政の指導が入り、今までのやり方を返るように多くの指導を受け、思い込んでいた知識を捨てる事ができました。 当然代わりになる考え方、情報を共有して運用しなければなりません。

経営において再生するということは人・物・お金(使い方)・情報(考え方)において今までと変えなければなりません。 人を変える事が難しいですが、人は考えを変えることができます。 考えを変えられない人は程度の差はあれその組織で貢献を果たしにくくなります。

考えを変えにくいことの一つに自分の役割や仕事があります。 現場の仕事を長期に携わってきた人は現場が上手く行くことだけが仕事と思います。 その人が管理職になると現場が上手く回っているかに注力し、まわっていなければ自分で作業をしてしまいがちです。 現場が上手くまわっていないのは現場の担当者のスキルの問題と考え、スキルを教えてみたり、叱ってみたり、怒ってみたりします。 上手くまわらない理由にスキルの未熟もありますが、気付き出会ったりその作業の目的をどのように認識しているかの考え方であったりします。

すべてがスキル、段取りの問題とするなら画一的な業務であるコンビニなどは作業をマニュアル化して行っています。 おそらく管理者の業務もマニュアル化されていると思いますし、経営もマニュアル化されているでしょう。

業務が複雑になればマニュアルは分厚くなります。 名門ホテルでクレドをつくり複雑な対応を上手くこなすことに成功した例があります。 クレドは行動理念のようなもの思いますが、何か判断するときに参照すべき基準のようなものでしょうか。

複雑な業務の判断をすべてクレドで解消するなら職種ごと、役職ごとにクレドが必要になるかもしれません。 そのような経営をいまだ聞いた事はありませんが、成功している企業においては職種、役職ごとに多くの暗黙知があり、まとめると理念のようなものになるのでしょうが、働く人の価値観や環境の変化に対応しようとすれば言葉にできにくくなります。 場合によっては保守化することも考えられます。

役割は仕事を分担して効率を図る意味もあり、組織運営では避けられない手段です。 分担された仕事を担うことは役割を果たすことですが、役割間で考え方が異なる事が多く、役割間の調整は企業組織ではよく課題になります。

仕事が上手く分担され、役割間の調整も上手く行き、仕事の正先生が阿賀野湖とは経営者の役割の一つと考えられます。

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[価値観]

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本を読まない文化

 採用面接でレギュラーの質問に読書の習慣があります。 読書の習慣があると応えた人にはさしさわりのない範囲で読書のジャンル、小説であれば好きな作家などを聞きます。 本を読まない人には何から情報を得るか、TV、新聞、ネット、会話など情報源を聞きます。

新聞と答える人はほぼおられません。 私は相変わらず新聞を熱心に読みますが、朝新聞を取りに行くのと読んだ新聞紙を捨てるのが面倒で電子版に変えました。 私が住んでいるマンションでも資源ごみの日に捨てられている新聞紙は殆どありません。

読書も習慣にしている人は少なく、採用面接でも余りお目にかかりません。 『読書の習慣はありますか?』、『あります』、『月に何冊ぐらい読みますか?』、『年に5冊くらいですか、』、読書の習慣を量だけで判断するつもりはありませんが、週に1冊読まないのは習慣とは言いがたいように思います。 私は年間50~100冊程度でしょうか、もう少し読みたいと思うのですが読めない言い訳は山のようにあります。

このブログで以前投稿しました『ティール組織 フレデリック ラル著 2018年1月初版』は大阪市立図書館で借りて読みました。 今見ると全館で3冊所蔵、予約件数39です。 私が数ヶ月前に借りたときはすぐに借りる事ができました。 本書はビジネス書大賞経営者賞を受賞しています。(その価値は全く知りません) 589ページあります。 私が借りたときは誰かに読まれた形跡はありません。 分厚い本なので誰も読まれていないと手を離せばページが閉じてしまいます。

私は本書を日本経済新聞の書評で読んで知ったのですが、この数ヶ月でどこかで紹介されたのかもしれません。 図書館で蔵書の冊数は人気の指標、3冊というのは人気がありません。

一つのテーマで600ページを費やした情報はネットでは余りお目にかかりません。 新聞でもないですし、TVで内容を放映するなら何時間もの特集になるでしょう。 それが紙に印刷され、相応の価格で販売されるのですから内容は重厚と思われます。

ネットで検索すれば本書の要約も著者の経歴もティール組織の実例も出て来ます。 しかしオリジナルの本を読み終えるほうが作者の論旨は正確に伝わると思います。

このような大きな知識に対して日々の生活は100字程度の文章にまとまるネット記事が社会生活を営む上で有効です。 だから本は読まれないかというと書籍の販売額は減少しても体系化された大きな知識は人が仕事をし、生活するうえで必要です。 本はその記録・伝達手段としてまだ効力を持っているだけで、『読書の習慣はありますか?』は愚問で、『大きな知識に触れる事はありますか?』が的を得た質問になるでしょう。

人が仕事をし人間関係を営む上で体系だった知識、それは知識を超えて価値観というべきかもしれませんが、持っていると想像します。 それが偏狭なものであれば『おたく』と呼ばれるかも知れません。

欧米の映画を見ているとそれを色濃く感じます。 先日見たスウェーデン、ドイツ、台湾、韓国の映画、どれもが政治的背景を持つプロパガンダ映画ではありませんが、価値観の違いを感じます。

面白いことに先ほどの『ティール組織』のような学術書にも違和感として感じ取れます。 自分の属する社会で楽に生きるにはその社会で標準的な価値観を習得すればよいでしょう。 善悪ではなく楽かどうかの問題です。 何が楽かといえば考え方や価値観に悩まされる事が少なくなるからです。 そのような価値観に違和感を感じる人はその社会から出てゆきます。 何処にいっても違和感を感じるならばある意味『おたく』になってしまうかもしれません。

多様性が話題になる現在、多くの価値観を理解できれば多様性の社会でも楽に生きてゆけるし、そのような多様性を理解する上で読書は断片でない知識という意味で有効だと思います。

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[会社運営]

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将来ビジョン

 現在出向している介護事業の会社で再建計画を立てています。 やった事がないのでどのように進めたらよいか、同様の場面に居合わせた人の経験を聞きましたが経営層におられたわけではないので残念ながら参考になりませんでした。

事前に考えたことは労働集約型事業なので人が大きな要素を占めていますから全員面談を考えました。 出向先の幹部から『全員面談は当面やめてほしい、退職に繋がるから』といわれました。 基本の基本として相手を知る必要があり、全員面談がダメなら幹部面談、業績数値の把握が最初の仕事になります。

幹部面談は話がほぼ通じないことがわかりました。 もともとの経営者は経営数値は秘密主義で幹部も経営判断に参加させなかったので通じないのは当たり前です。

仕方なく会社の状況をこちらが知るより幹部の方に財務データを元に会社の状況を教えることにしました。 と言っても私は財務の専門家ではないので貸借対照表、損益計算書の簡単な説明とその年次推移のグラフを示しただけです。 そしてその解説をしたのですが、いまひとつ反応が良くありません。 なじみがないのは仕方がないとして会社経営は自分のこと、責任の一端があると考えられないからです。

次に情報開示として幹部の人が日常的に管理している手当の付け方など報酬の内訳について解説しました。 こちらも中身を詳しく聞かれた事がなかったのですが、日々の報酬計算で疑問に思っておられた事の理由が明らかになり、話題が噴出しました。

まず知りたい、からまず知らせたい、知っていただいたら私が何が知りたいか、なぜ知りたいかを理解していただけそうに思いました。 この会社に関与して30日、やっとここまで進める事が出来ましたが、損益の結果に全く繋がっていません。

赤字解消として売上増以外の方法がありません。 売上基準の設定を考えました。 いわゆるKPI〔key performance indicator〕ですが、KPIは売上・粗利率・売上営業利益率などの指標でなく労働集約型であるため/人・月売上、/人・年・営業利益などを想定しました。 さらに一人の人が出来る仕事量は限界があり、限界量=目標値KGI〔key goal indicator 〕として設定します。 KPI,KGIを改善する方法は現場に近い人は理解しているので後は自動的に収益は改善して行くと思いました。

本当にそうか? 疑問がよぎりました。 収益が改善することは重要で中心的で緊急の経営目標の一つです。 設定したKPI,KGIともに労働生産性の指標、働く人から見れば単純に労働強化になります。 販売の仕事であれば販売量が増えれば仕入単価を下げる事ができ、粗利率が改善したり、売価を下げて販売量をさらに増やす事ができますが制度ビジネスは対応できません。

ひたすら働く人が皆ここの会社でこの仕事に従事することを良しとしなければならないのです。 そういう意味で企業再生は経営の視点、働く人からの視点そしてお客様である利用者の視点を満たす必要があります。

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[会社運営]

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企業再生2

 一度業績が悪化した企業を再生するのはそれなりに難しいものです。 いま取り組んでいる企業の職員の皆さんは人柄がよく、素直でプロセスを間違わなければ簡単に再生できます。 つまりその企業の価値は職員の質で決まっているわけです。

懸命に再生に取り組んでいる姿は私が毎朝一番に会社に行くことで示しています。 会社に入るのは7時前後、土日祝も出勤します。 やるべきこと、考えることは多くあり、18時までに退社しますが毎日やろうとしていることが出てきて終わりが見えません。 ほぼ30日経過し、皆さんも私に馴染んでこられました。

同い年の男性取締役がある部署の会議を招集し、大胆な改革案をデータをもとに提案しました。 私はそれはまたではと思う内容でしたが、もともとの職員の一人は『いつやるんですか? 今でしょう』とはっぱをかけてきます。

結果は二人が正しく、最終責任者である私はどうもなますを吹いていたようです。 改革改善は会社が良くなるためのもの、私はボタンの掛け違えを恐れるため先延ばしにしようと腰が引けていたのです。

私が20日を過ぎで考えたことは自分が先頭を切って改革するより今いる人にやってもらおう、というものでした。 そうする前に自然にそうなってしまった、飛び出した二人は私の及び腰にいらいらしていたのでしょう。 さらに私の知らないところで小さな改革が進んでいます。

良い会社はこのようなものなのでしょう。 20日を過ぎてここ数日視界が開けた気分です。 残り60日で一定のめどをつける、という計画は組織が動き出すと一人で進める改革の何倍ものスピードで、今まで変化のなかった内圧を弾みにすばらしい勢いで進むように予感しました。

その観察が正しければ43人の職員は貴重な体験と充実感を味わうことになります。 結局私は何もしなかったことになるのですが。

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[採用]

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就職

 新卒の採用行事がスタートする中で就職活動の特集記事が新聞に出ていました。 日本経済新聞電子版は当日の記事で読んで行くと最後に最近掲載された同種の記事をさかのぼって読む事が出来ます。

インターンシップに焦点を合わせた記事では30社のインターンシップに参加した学生の話題が出ていました。 インターンシップの日程は1日から1週間程度のものまでいろいろで、30社も参加するとなるといったいいつ大学に行くのか、そもそもインターンシップで何が解るのかいろいろ気になります。 記事は漫然とインターンシップに参加するのではなく同業や関心のない業界のものに参加するなどアドバイスしています。 これらの記事やアドバイスは就活する学生向けに書かれたものか採用者側の人事担当向けなのかわかりません。

人の価値は多様で応募者がやりたい仕事とその仕事を行う組織のミスマッチが話題になります。 確かにミスマッチはあります。ミスマッチは不幸な事なので避けるに越したことはありません。

当社は中途採用が多く、応募者はほとんどが転職歴のある方です。 転職された理由は入社した企業が業績不振、仕事をやってみたけど自分には合わなかった、直属の上司とそりが合わなかった、転勤したくなかったなどいろいろです。 新聞記事でミスマッチにあたるのは『仕事をやってみたけど自分に合わなかった』の項目になります。

ミスマッチの転職が多い人は1年以内の退職を繰り返し、残業が多い、お客様の顔が見えない、人間関係が殺伐としている、離職者が多いなど具体的な理由を挙げられます。

なぜ同じような業界を選び転職するのか事前にわからないのか、もしくは調べないのか不思議に思い質問を続けました。 よくある答えは採用担当者が好印象であったとの答えです。 いわゆるブラック企業は離職率が高いので採用の効率を挙げなければなりません。 そこでよく聞くのは採用担当者に好感の持てる人を配置するというものです。

私は今更採用面接に応募はしませんが取引先を選ぶとき相手企業を訪問します。 相手が個人事業主のような小さい会社であれば昼間に前を通り、夜も前を通って様子を見ます。 夜の22時で仕事をしている様子だったり、窓がスモークの車が頻繁に止まっていたりすると取引を躊躇します。

企業情報はネットにあふれ、丹念に調べるとその会社の実態が分かってきます。 ネットには意味のない情報も溢れ、一定の割合で単なる誹謗情報も多くあります。 ある程度大きな会社を目指すのであれば読み切れないほどの情報があります。 深夜にその会社の前を通り残業しているか調べるのも一つですが、いわゆるブラック企業はその手の情報が溢れています。

当社でも仕事のできる人はどこからともなく貴重な情報を得ています。 情報はあり、それを評価できなければ単なる情報です。 自分にとって貴重か評価できなければ情報は意味を成しません。

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将来

 会社で話題になるのは将来ビジョンです。 会議でテーマになりますが描けません。 将来こうなるだろうというのは予言、『将来こうして行く』は意志で、志を強くもてば高い志でも叶います。

子供の時から苦労した人は強い意志をもっていないと生きて行けなかったでしょう。 子供の時に貧困に苦しんだ人はお金に対する執着心は強くなりがちです。 子供の時から大事に育てられて両親をはじめ周囲の人から自分の人生の節目の判断をしてもらった人は強い意志を示した経験は少なく、何も決められない人になるかも知れません。 チャンバラ小説に出てくる大名の嫡男はそのような人物像に描かれている場合が多いです。 それは作り話の世界の話かと言うと現実に見られます。

ジム コリンズ著のビジョナリーカンパニー4、では成功した会社とそうでない会社の同業2社の対比を行う中で成功の秘訣・成功しなかった理由を分析しています。 その分析期間、代表だった人の対比を行っています。 裕福の家庭に育った人かそうでないか、基本的価値観として危機意識を持つひとか、イノベーティブな施策をとり続けたかそうでないか、派手な人か地味な人か、感謝する人かうぬぼれる人か、を調べています。 結論として明確な偏差が見られないというものでした。 当時最新の経営学の分析でチャンバラ小説に出てくる大名の人物描写みたいなことを行っているのは意外でしたが、成功した人の何人かは地味で愚直で心配性の人で、心配性を除けばチャンバラ小説の主人公に似ていなくもありません。

チャンバラ小説の面白さを教えてくれた中堅企業の副社長は葉室麟氏の小説に出てくる主人公の愚直な生き方に共感されていたようでしたが、おそらくそのような人がアメリカのスタンダード&プアーズ500社の上位10社でCEOを務めた人に類似しているのが大変興味を引きました。

現代の日本の映画(ほとんど見ないので不正確ですが)の主人公は器用でスマートでかっこいい役柄ですが、おそらくそれとは真逆のキャラに思います。

心配性の典型はマイクロソフトのビル ゲイツ、マイクロソフトの急成長期の直前に経営上の懸念材料を書いたメモがリークされ、株価が18%下落し、大株主のゲイツは数百万ドルの資産を消失したと言われています。 ここにゲイツの経営者の特徴が表れています。 ゲイツはこれから会社が伸びる時期に普通の経営者なら行け行けどんどんのところリスクばかり心配していました。 ゲイツは必死に将来予測を行い、リスクを上げて悲観していました。

ドラッカーが将来について語った一言が真実を言い当てていると思います。

『未来を予測する最高の方法は自ら未来を創造することなのだ』、ゲイツは確実に未来を創造しましたがあらゆるリスクを考え確実な未来を描いていたのだと思います。

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