監査役BLOG

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[経営]

企業再生

 成行きである会社の事業再生を行う事になりました。 うえろくと同じ介護事業ですが私は現場経験がなく、現場このことについて全く口出しできません。 とりあえず毎朝一番に会社に行く、掃除や片づけをする、土日祝も誰かが仕事をしている会社なので毎日会社に行く、ただし90日間に限定すると決めました。

90日以降どうするかはその時考えるにして、3カ月で再生の目処が立たなければ再生そのものは不可能と考えました。

財務データをみると数年前まで同業では好成績を上げていました。 つまりは数年(3年)前の状態に戻ればよいのです。 なぜ業績が悪化したのか、原因もほぼ判りました。 3年のブランクを埋める事が出来るか、それだけです。

やく20日たち、休日の無いことにも慣れてきて原因と対策も描けました。 原因はメンタルの問題、『他人と過去は変えられない』のことわざ通り解っていても難しい対応をしなければなりません。 向かうべき方向を示して後は各自の自由に任せれば程度が人によって違うのでめちゃくちゃになる可能性があります。 しかしメンタルの問題は各職員の心の事なので私一人がいくら頑張ってもできることは知れています。

きっと再生できる、その信念が皆の背中を押せるか、背中を押したばかりに雪崩をうって動き出すか、もしそうなればコントロール不能です。 私は今気合が入っていて自信を持ち『俺、天才 !』くらいの勢いです。 上手くいけば皆が私を支えてくれるでしょうし、一歩間違えば石もておわれることになります。

次回続編を投稿します。 ご期待ください。

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[経営]

老化との闘い

 仕事が忙しくなり、いきなりハードな環境にいます。 自分の周りも似たり寄ったりで愚痴も言えません。

少し前まで相談役=隠居、と自他ともに認めていましたがこれほどハードであればいじめにあっているようです。 嘆いても仕方がないので朝は7時過ぎに出勤し、18時には退社します。 お昼の休憩は平均2時間、取締役は就業規則に縛られないので休憩時間を長くしています。

私は朝型の人間で朝の1時間頭がさえます。 1時間考え続けると頭が熱くなり、考えることができなくなります。 だから一番効率よく仕事をするのであれば毎朝1時間だけ働くのが良いのですが仕事の絶対量が足りません。

そこで土曜日も出勤し、頑張ってみますがやはり追いつきません。 そこで最近は日曜日もこっそり出勤しています。 ここでも取締役の特権で仮に休日なしで働いても労働法に抵触しません。 ひと月くらい続くとさすがに疲労が溜まってきます。 50歳代の人を見ていると週休2日で残業なしとはいえ集中力も高く、従って生産性も高いです。 情けないと思ってしまいます。

同じような仕事を続けているのなら多分経験で仕事をこなせて楽でしょう。 日替わりで種類の違う仕事をこなすともう地獄です。若い時に簡単にできた仕事が2倍の時間がかかっても出来ないし、初めての仕事が来ても慣れるのに時間がかかってしまいます。 それでも手が付けられないという仕事はありません。 苦痛に耐えながらやっているとそのうち出来てしまいます。

老化はすべての人に平等に表れてきます。 仕事に限って言えば老化は慣れるまでの苦痛の程度が若い時より大きいということでしょうか?

苦痛への免疫がてきればおそらく老化は意識せずに仕事に取り組むことが出来そうです。 そのような薬、覚せい剤みたいですが、開発できれば高齢化社会での生産性は飛躍的に高まるでしょう。 定年を上げたり人生100年などと言って年寄りをこき使っていただけるのはある意味ありがたいですが、苦痛を和らげる薬を早く開発してもらいたいですね。

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[経営]

たとえ話

 何時の時代でも最新の話題には珍しい言葉や考え方が出てきます。 私の場合TVのない生活をしていて会話について行けないときがあります。 例えば『コンサバ』、coservativeで保守的なという意味だそうです。 私の英語の知識に無い単語、ネットで意味を調べて当時の会話に当てはめても意味が通じません。 相手は大手商社から出向した人でその数か月前の経済誌を丹念に読めば出てくるのでしょう。

服飾の世界でよくつかわれる言葉のようですが、服飾に詳しい中年女性に聞くと知っていました。 前出の会話で相手がコンサバと使った意味合いは経営方針やマーケットの環境を示す言葉で保守的では正確に意味をなしていないように思いました。 経済環境の背景として日銀の黒田総裁がマイナス金利を導入し、円安が安定して輸出関連企業が息を吹き返して史上最高利益をたたき出し、アメリカで大統領選挙がが重なった時期かと思います。

その時期に『コンサバ=保守的』は経済環境の趨勢から投資を控え、財務体質を強化して次に来る嵐に備えるような姿勢はなかなか理解に苦しむところでした。

前置きが長くなりましたが、何か新しい概念や状況を説明するときいずれかの分野の専門的な言葉や概念を持ち出して表現されます。 私も相手に話が通じないときに話題とは別の分野のたとえ話を持ち出します。 先日も年代的に近しい人に会社の将来展望について明治維新前夜の話を例示しました。 将来の会社のビジョンを考えるときに現状からスタートしなければ具体的な対策は立てられないという説に対して「あなたが明治維新前夜の旗本で将来ビジョンを描こうとしたときに現状からスタートすれば幕府ありきになってしまい実際の明治の世界と異なる的外れなものしか描けないのでは?」と例示したら「よくない例えだ」と返されました。 残念ながらここでの話では話題の焦点がかみ合っていません。 維新時に幕臣といえど新しい技術、経済の知識はあったはずでドラッカーのいう「既に存在する未来」をもとに話をすれば見える景色は異なってくると言っているのですが、彼は現状をどうするか、士農工商の身分制度や幕藩体制など存在する現実からスタートしなければならないというものです。

極端な例示をするのが私の悪い癖で例示の失敗です。

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[経営]

使命

 カタカナ言葉が多い経営の話題で、使命はミッションと呼ばれることが多いと思います。 使命はミッションに比べ文学的で非学術的な言葉と言う意味でここでは使いますが、基本的にミッションと変わりません。

ある部署のミッションが新規事業開発であった場合、他の役割を企画したとします。 『それは新規事業創設に関わることですか?』、『今までやれていなかったことで必要なことをやろうとしています。 新規事業に直接かかわりません。』という企画が通ったとします。 私見としてこんな使命をないがしろにする会社は遠からず倒産の憂き目にあうと思います。 なぜなら使命は絶対だからです。

会社組織は使命の集合体です。 使命というベクトルを合わせなければ継続も成長もありません。 会社を示すのに売り上げも従業員数も利益も大事ですが、それらは過去の結果にすぎません。 今後の方向、つまりはビジョンも絵に描いた餅である場合が多く、ビジョンに基づく使命の集合は何をしようとしているのか具体的であり、ビジョンが実現するかどうか一目でわかるものです。

使命の困難さから使命をかすったことでお茶を濁す場合があります。 そもそも使命が実現不可能であることが解れば報告すればよく、報告・相談なくかすったことでお茶を濁すのは私が最も嫌う逃げです。

そういう人を見抜く方法はその人が過去行った仕事で不都合が発見された時に明確になります。 まずしまったと思い、徹底して黙っています。

人は過去の成功体験から抜け出しにくく、大きな成功を収めた人は環境変化について行けない場合が多いです。

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[経営]

働く意味

 採用面接をしているといろいろな質問が出てきます。 休暇の日数、残業の程度、有給休暇の取得率、昇給・昇進のメカニズム、残業がなく、有給休暇をいつでも取得出来て昇給・昇進も確実にあり、転勤がない仕事が応募者の多くの人の希望です。

たまに会社の成長性、将来展望を質問する方がおられます。 私はどんな仕事でも社会貢献はあり、喜びや夢があると信じているのであとはどんな組織=会社で働くか、になってきます。 だから求職者は『どんな会社』なのか? 有給は取得できるのか? 残業は多いのか、少ないのか? の質問になるのは理解できますが、そこまで深く考えておられない人もたくさんおられます。

経営者は業績を気にするのは当たり前で、大抵の経営者は少しでも売上・利益の拡大を図ろうとします。 そのために職員のみんなが少しでも長時間働き、成果を上げることを望んでいます。 私は出来るだけ残業もしないで休暇も取得しながら高い成果を上げる方法を考えています。 つまり労働強化を企んでいるのか? と言われそうですが例えば営業の現場で生産性を上げるにはミスを減らす、分業して効率を上げる、スキルを上げて3回訪問するところを2回でクロージングする方法を共有するなどです。 どこの会社でも考えていることで当社だけが特別ではありません。

この努力は継続して長期にわたり行ってきたもので、まだまだ改善の余地は感じています。 営業の生産性だけで言えば2倍程度までの伸びしろを感じています。

もし生産性が2倍になったら忙しくてあくせく、バタバタと働くイメージでしょうか? そう思われるなら働きたいと思う人は少ないでしょう。 効率アップの原因が主に営業トークのスキルにあったとしたらその営業は他業界に行ってもよい成績を上げる事が出来ます。 そうなれば働きたい仕事になるでしょうか?

採用面接で将来の夢を聞くことがあります。 何割かの人は自己の成長を挙げられます。 自分が成長するには今まで違う仕事のやり方に代えなければなりません。 過去の成功体験にとらわれるわけにはゆきません。 自分の価値観を変え、トレーニングしてスキルを磨かなくてはなりません。 先輩の営業を見ているだけで勝手にスキルが磨かれるわけではありません。 そんな辛い仕事を多くの人が望むでしょうか? それでもその仕事に真剣に取り組み、結果的に成長することに喜びを感じられる人が真のプロフェッショナルになります。

当社の経営理念である『働きたい会社№1』はそのような意味も含んでいます。

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[会社運営]

[経営]

会社の仕事

 会社で仕事と言えば今までに繰り返し行われてきたものを反復する場合が殆どです。 私はこれを作業と呼び、仕事と区別しています。(私の個人的な定義です) ある人が私の言う作業を行う人をworkerと呼んでいました。

作業に落とし込める仕事は会社で行われている仕事の殆どであろうと想像しています。 作業は仕上がりの基準が明確で作業手順もわかっていて作業量も難易度もわかっています。 もちろん仕上がり基準等明確さで言えばはっきり明確なものからだいたいこれくらいというような不明確なものまで程度があります。

限りなく不明確な作業は経営者の仕事でもはや作業と言えません。 仕上がり基準がないから達成感もありません。 終わってみればなんとなくできた、前に進んだ、上手くいったというレベルです。 ところが上手くいかなかった場合、判断ミスだ、事前調査不足等言われたい放題になります。 いがいに割に合わない仕事で、劇的と言える成功を収めると経営の神様になります。

経営者は1万人中神様が一人、陰口をささやかれる人が9999人くらいの割合だと思います。

一方のワーカーは収入は安定し、作業の達成感はあり、迷いは少ないです。 神様になれる可能性はありません。 ここで作業の性質を見てみると最初に書いたように反復します。 インプットアウトプットの対応が明確なもので、組織の生産はこの集大成といったところでしょうか? 事業組織で1万作業が並行して進められているとき、作業は相互に連携し時期を合わせて結果を生み出してゆきます。 どのような作業構成が良いのかある人はそのうちある3作業に携わるのが良いのか50作業に携わるのが良いのか、経験から学んで改善してゆきます。 もしAIがこの1万作業をすべて行うことになったらベストの組み合わせを選択して合理的に作業を行い、作業工数をかなり減らしてくれるかもしれません。 つまり作業は科学的なアプローチの可能性が高いと思っています。

一方の限りなく不明確な作業である経営判断もAIが的確にこなせるようになるという説があります。 私個人としては早くその時代が来てほしいと思っています。 その時代になったらAI経営ソフトの裏をかいて事業をしてみたいからです。

碁はトッププレーヤーが機械に負けています。 だから私の思う機械の裏をかくことはほぼ不可能かもしれません。 機械は作った人の価値観で判断しているわけで、私が裏を掛けたら私の価値観が機会を作った人より経営に向いていることになります。

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[採用]

[経営]

営業職のサービス残業

 営業職の採用面接をしていて、前職を辞める理由を聞くとサービス残業が多いからという答えが返ってきます。 9時~18時の勤務時間に対して仕事が終わる時間が通常22時とか23時以降とか当社で考えられない残業量です。

最近たまたま採用面接以外でお会いしたお菓子メーカーの営業職の方二人は同じような時間で働いておられ、『なぜ遅くまで働くのですか?』と聞くと会社の方針で在庫を極力抑えるため欠品の連絡と謝罪が朝一番の仕事だそうです。 お二人とも同期で28歳、半日謝りの電話をしていて、会社からは欠品したことを叱られるそうです。

この会社は特に給料が高いわけではありませんが、人気の企業で採用は充足しているそうです。 退職者が多くネットの評判も最悪です。

当社の営業職は9時~18時の定時に対し残業は平均して2時間/日程度、事務処理が多いので事務処理の苦手な人は残業が多い傾向がありますが事務処理の得意な人は平均すれば1時間/日程度の人もおられ、18時にさっさと帰る人も多くおられます。

もちろん残業はすべて残業代が支給されます。 以前はそれなりに残業が多かったのですが営業の作業を事務職が肩代わりし、分業を進めることで残業は減少傾向にあります。 さらに事務処理の教育を行えばスキルが上がってさらに残業を減らすことが可能だと思われます。 事務処理以外の業務の教育により更に効率を上げることが可能と想像出来ますがそこまで着手できていないのが現状です。

営業職の作業を事務に肩代わりさせることでいずれそれらの作業も機械化できるものと思われます。 機械化に着手しなければバックヤードの人間が増えて効率化とは言えません。 先進の事業分野ではAIを使った省人化など経済誌に報告されていますが、介護事業はこれからその波が押し寄せてくると思われます。 機械化を怠った企業は市場から退場することになり、再編が加速してゆきます。

システム開発は高額の投資を伴いますが、卸にシステム開発を打診し、システムによって小売りポジションの囲い込みをしないか打診しています。 事業環境が変化することは成長のチャンスで、成長企業を期待する営業転職組の方はITでの効率化がされつくされた事業分野より個別企業の成長という点で介護事業はダイナミックで面白い分野と思います。

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[経営]

停年

外国では定年制度を設けていない国があるそうです。 加齢により仕事が出来なくなると退職させられるそうです。 雇っても仕事が出来ない人や業績が悪化して人員削減が必要になれば一定のお金を払って解雇が出来るそうです。

日本では年功序列と終身雇用で定年制度がセットになっています。 厚生労働省は定年をなくす方向です。 正社員の長時間勤務が問題になり、業務効率が改善されなければ仕事が追い付かず、非正規社員の活用となります。

非正規社員は正社員に比べ解雇しやすいところから導入した企業が多いですが、最近では圧倒的な人で不足が拍車をかけ、仕事面ではマニュアル化された作業に向けて低賃金で雇える非正規職員の活躍が見られます。

働く方の視点からフルタイムで働けない事情のある方にとって働きやすい仕事になります。 制度が出来るといいとこどりをする雇用主が現れ、長期のパート雇用で運営したりします。 厚生労働省は5年以上勤続した非正規職員は申し出により定年無き終身雇用を認めることを制度化しました。

原田マハさんという作家が書いたデトロイトの美術館の小説に10歳代前半から車メーカーで溶接工として働き、初老になって解雇される話が出てきます。 アメリカの現大統領の支持基盤であるラストベルトでの話で、父親から相続した小さな家に暮らし、月に千ドル程度の年金暮らしで寂しく暮らす黒人がデトロイト美術館の危機に500㌦寄付すると話です。

この黒人は10代から50歳代まで溶接工として働き、他に出来ることがないようで再就職していません。 舞台となったデトロイトは再生破たんを来した時期、失業者の溢れるデトロイトの町で再就職は難しいのでしょう。 アメリカが年功序列、終身雇用、定年制度の国であったらどうか興味の湧く話題です。

日本の話題に戻り、日本では雇用環境をどのようにしたいのかよく見えません。 たまたま労働力不足、非正規職員の時間給がうなぎのぼりです。 外国人労働者やドイツのように難民を100万人単位で受け入れれば単純労働の非正規雇用は充足し、最低賃金で働かされる人が増えるでしょう。 今のところ特殊技能をもたない外国人への就労ビザを発給つもりもなく、難民の受入れも話題になりません。

結局日本では専業主婦が減少し、高齢者の再雇用マーケットが広がり、障がい者の活用が話題になっています。 かつて高齢者の再就職はハローワークで見る限りビル清掃、工事現場の交通整理、運送業の補助等でした。 当社でも一部の作業要員として15年位前から高齢の方に働いてもらっています。 高学歴の方、大会社で管理職だった方、いろいろな経歴の持ち主の方が働かれ、キャリアとミスマッチを実感していました。 ある人に管理職の仕事をやる気があるか打診したところ即答でやるとのことで今やっていただいています。 その時給料の話になり、『お金よりやりがい』と潔い肚くくり、所得面で苦しい人でしたがびっくりしました。

仕事をするうえで経験は重要、若い感覚は無いにしても若い感覚より過去の経験が生きることも多いですし、高齢の人も若い人と仕事をしていれば新たな感覚で生きていくことがてきます。 人はそれなりに柔軟で、生きがい・やりがいの方が大きな力を発揮します。

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ゼロからの起業

会社の代表を退いて、役員で残っている以上何かせねば、と思い起業のネタを探しています。 会社の組織上営業本部という部署が担当しているのですが、会社としては非正規プランを出してみようという事です。

やはり自分が過去から温めていたことが中心で、本ブログでも紹介しました田舎暮らし、CCRC、障碍者雇用、などのキーワードが出てきました。 最近ではゼロからの起業ではなくM&Aでもよいのではとも考えています。 購入した事業を過疎地で運営する、必要な労働力はアクティブシニア、障碍者、さらには受刑者(受刑者の再就職は大変困難で、それが高い再犯率の元となっているようです)まで視野を広げています。

ネットで情報を集めると正しいかどうかは別として情報は集まります。 タラ、レバの話をしてネット環境をフル活用すれば過疎地に産業振興、雇用創設が可能となります。 雇用者のすべてが何か技術をもっているわけではないので技術の無い人の仕事として農業を起業することも情報が集められました。

事業化の一歩は道筋を明らかにすることですが、田舎に暮らす上で候補地選定が最初になります。 晴天日数が多く過疎化に悩んでいる岡山県が関西エリアに近いので候補としました。 白桃やマスカット、ピオーネ等果樹の産地でもあり、農業を基盤事業として考えやすいです。

岡山県の役所や農地管理機構の人の話を聞く機会があり、進められるのは後継者難の県中央部の山間地帯です。 温暖ではなく、畑作が多い印象です。

農産物は高く売れなければ労多くして益の少ない産業です。 農業統計を見る限り白桃やピオーネを作っている農家がそれほど儲かっていると思えません。 統計上高収益作物はシシトウだそうです。 以前イチゴをずいぶん研究しましたが、産地間競争が厳しく産地県の農業試験場が品種改良にしのぎを削っていて今年も受かったとしても来年儲かると限らない状況です。

そこで農産物を売ることを先に考えてはどうかと思いました。 ネットで八百屋の収益性について調べると悲惨な結果、農家と契約栽培をして産直で中間マージンを節約しても野菜や果物は単価が小さいのでそんなにもうかる商売ではありません。 契約栽培を大規模に行い、会員制宅配事業として成功している2社はNTTドコモ、リクルートなどが出資していて事業の将来性は世間も着目しているようです。 そこにゲリラ的に割り込む八百屋もないわけではないですがハードルは高く、利益は小さく、なおかつ不安定です。

田舎に暮らすアクティブシニアのシェアハウス構想からずいぶん風呂敷は広がりましたが、取りつく有望な島が今のところ見つかっていません。

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[経営]

普遍のドラッカー

ドラッカーの研究者が『なぜドラッカーは時代を超えて生き続けるのか』というコメントを書いていました。 ドラッカーの評価は経営学者の側面が大きいですが、これはアメリカの大企業の経営コンサルタントを行ってきたからではないかと思います。

本人が『自分は経営コンサルタントではない』という意味のコメントを見たことがあります。 したがって本人は経営学者という認識も薄かったのではないかと思います。 では一体ドラッカーは何をしてきた人なのかという事になります。

私はドラッカーの研究に精通しているわけではありませんし、経営学をよく学んだわけではありません。 私自身経営学の定義を理解していません。 私は零細企業とはいえ経営に携わってきたものですから『経営学』には反応してしまいます。 そのたぐいの本は千冊弱は読んでいるはずなのですが何も残っていません。 思い返してみると経営学はスキルの体系学問、スキルだけに儲かる、安定するにつながる実学のイメージでした。

しかし長期にわたり経営に携わり、役に立ち応用できたのはドラッカーや古典中国の思想、同じ経営者のお話です。 それでも経営学の本は今も読みますが、実際の経営は科学ではないのではというのがドラッカーや経営学の評価です。 科学は普遍性、再現性、法則性を問われるもの、現実の経営にも普遍性、再現性、法則性の側面はあり、スキルとしては簿記なども科学的です。 しかし簿記は完成されたスキルであって学問としては範囲の狭いものでしょう。 経営はほぼ組織で行われるものですから組織論も科学的に分析できるものと思われます。 しかし総体として経営という抽象的なものは定義すらあいまいで、とても科学的とは言えません。 あくまで私見ですが。

ドラッカーや中国古典思想が経営にとって役立つ理由は数千年の歴史を経ても普遍的なものだから残っている、なぜ中国古典かというと当時の思想家は戦や国家統治で役立たなければ生きてゆけないからだと思います。 それゆえアカデミックと対極にある立場の人が編み出したもの、ドラッカーも当時の思想家と同じ立場だったのか、それとも中国古典をたまたま読んで普遍性を見抜いたからそれを応用したのかだと思います。
フォードやGEの経営指導をするとき、そこには優秀な経営者がいてスキルの部分は完璧だったのかもしれません。 しかし事の本質についてそれら経営層の人が強く意識していたかは疑問で、ドラッカーはその部分をぶれないよう指導したと思われます。 なぜならそれは普遍的な事柄だったからです。

初めに戻ってドラッカーの研究者がドラッカーの普遍性について『人と組織に視点を置いたから』と述べています。 人と組織に普遍性があるという事でしょうか?

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