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[会社運営]

会議運営

 会議の目的の一つに『決めること』があります。 取締役会は株式会社において法定された重要事項を決定する機関と会社法に定められ、重要事項も定義されています。 会社法は会社の債権者及び株主の保護を目的としていますので、取締役会の決議事項が否定されるのは債権者や株主の不利益になる決定であったり、他の法律の定めに反する決定をなした時です。

もちろん取締役会であっても決議機関以外の役割を果たすことがあります。 取締役の情報共有などがあります。 議題があればほとんどの場合何らかの決起をなす上で大抵重要事項なので会議運営では気を使うことになります。 各取締役は議題に関わる事項を示してくれます。

例えば重要な仕入先をどこにするか、候補が何社かあり選ぶときに仕入先に関わる事業部門を担当した人は議題が出た段階でどこにするか決めています。 ひょっとして担当取締役は以前にその仕入先からお歳暮を貰って飲食やゴルフの接待を受けたことでそこに決めようとしているのかもしれません。 仕入先はたいてい継続反復取引先、決定要素としては品ぞろえが豊富、仕切、納品品質(欠品がない)、情報が多い、良い会社で駆け引きがないなど多少心情的判断もあるかも知れません。

取締役の中には仕入先選定に関係のないことを話す人がいます。 ある有名人がそこの会社出身とか親戚が務めているとかなどです。 選定に関係のない話題が多く出てくると時間が過ぎて何も決まりません。

私は『それは意思決定に関係するか?』と問います。 もちろん理屈の上ではA社であるが直観でB社と思う事があります。 私の場合はそれが多く、直観がうまく働いて成功した場合も多くあります。

成長している会社の経営者は感の優れた経営者が多いように思います。 そのような経営者が感で判断したときでも決定理由をうまく表現できれば他の取締役は素直に従います。 感とは何か、おそらく経験に基づく推定で、他のメンバーの意見と異なる意見を感として表明する人は他のメンバーと違う経験値が多いのかもしれません。

私は素晴らしい感が働く経験をしてこなかったように思います。 多くの困難を追い詰められながら判断してしのいできた経験などです。 マイナーな趣味をもっていたので、一般的でない経験は多いかもしれません。 趣味の一つに読書があり、これは珍しい架空の経験をさせてもらい、経営判断に大いに役立つ感を養えたのではないかと思います。

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