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職員採用

 私は求人の仕事をしています。 当社は中小企業ゆえに新卒が押し掛けてくることはありません。 殆どの職員が中途採用です。 当社にとって魅力ある人が応募してくることもあります。 時代は採用難、採用出来ないばかりか応募も減少しています。 中高年の転職組は求職者がまだ多いように思います。

先日応募いただいた上場大企業で昇進を重ねられた50歳代前半の方はこの年代の就職環境の厳しさにぐったり疲れておられました。

近年の求人難はなぜこんなに厳しいのかよくわかりません。 ほんの10年程前まで新卒ですら就職率が低く、人的リストラも広く行われていました。 大企業の業績が円安の影響で大きく改善したことは解るのですがそれだけでここまで求人難に陥るのか理解できません。 10年ほど前から見ればIT技術の向上など生産性も上がっているはずです。

私の入社した20年前の当社は人・モノ・金・情報どれも不足していました。 手に入るもので勝負せざるを得ないので、低賃金で求人をかけると多くの応募者があり、出来るだけ面接をこなし、優秀な人を採用しました。

仕入先と交渉し、当社に合う仕入先に変更することで多くの情報を得られるようになりました。 業績が改善し、多くの銀行の訪問を受けました。

人は採用できないときは有料職業紹介を介しても欲しい人材を潤沢に採用できません。 そこで応募者の多い50歳以上の人の採用を提案しました。

この年代の人の履歴書をみると立派な経歴が記載されていて、こんな人がなぜ応募してくるのかと思いますが応募されるので面接いたします。 『何でもします』とお答えになります。 異業種から来られた方なので少なくとも1年ぐらいは下働きをしなくてはなりません。 何人がそのような方も働いていただいて、優秀な方、前職の地位が高かった方も自転車で顧客を訪問するような下働きをしていただき、取締役になられた方もおられます。

採用にあたって年齢も経験も重要ですが、その人の持ち味あった働き方を提供できれば今の環境でも採用は叶うと思います。 障害になるのはご本人のプライドや体力もあるでしょうが、受け入れ企業の管理職のかたくなさは一番大きな障害になっています。

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