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ザ ゴール

 昨日読んだ本の書評です。 著者はエリヤフ・ゴールドラット氏、イスラエル人の物理学者、1984年出版です。

著者は物理学者ですが、知人の経営者から製造管理の相談を受けて製造工場の工程管理プログラムをベンチャー企業を立ち上げて販売した人です。 数千万円するソフトは米国大企業で販売され、製造管理の問題を解決して高い評価を受けましたが販売が伸びません。 そこで製造現場の課題を次々と解決してゆく工場長の物語として出版され、その本をもとに多くの製造メーカーが工程管理を改善して黒字化に成功しましたが、肝心のソフトウェアの売上げ増にあまり貢献しなかったそうです。

著者は日本人がこの本を読めば『日本人は部分最適の改善にかけては超一級』と考え、日本語への翻訳出版を認めなかった経緯があります。 日本企業が氏の理論を応用して製造管理を行えば世界経済が破たんするとまで言っています。

私が手にしたものは2001年に翻訳出版された日本語版で初版から17年経過しています。 読んだ限りではトヨタの生産管理に見られるものと被るような気がして、すでに普遍化した内容が中心のように見受けられました。

ここまでの経緯をたまたま知る事が出来て、関心をもって読んでみましたが読み物としてもよく出来ていて一気に読みました。

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