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たとえ話

 何時の時代でも最新の話題には珍しい言葉や考え方が出てきます。 私の場合TVのない生活をしていて会話について行けないときがあります。 例えば『コンサバ』、coservativeで保守的なという意味だそうです。 私の英語の知識に無い単語、ネットで意味を調べて当時の会話に当てはめても意味が通じません。 相手は大手商社から出向した人でその数か月前の経済誌を丹念に読めば出てくるのでしょう。

服飾の世界でよくつかわれる言葉のようですが、服飾に詳しい中年女性に聞くと知っていました。 前出の会話で相手がコンサバと使った意味合いは経営方針やマーケットの環境を示す言葉で保守的では正確に意味をなしていないように思いました。 経済環境の背景として日銀の黒田総裁がマイナス金利を導入し、円安が安定して輸出関連企業が息を吹き返して史上最高利益をたたき出し、アメリカで大統領選挙がが重なった時期かと思います。

その時期に『コンサバ=保守的』は経済環境の趨勢から投資を控え、財務体質を強化して次に来る嵐に備えるような姿勢はなかなか理解に苦しむところでした。

前置きが長くなりましたが、何か新しい概念や状況を説明するときいずれかの分野の専門的な言葉や概念を持ち出して表現されます。 私も相手に話が通じないときに話題とは別の分野のたとえ話を持ち出します。 先日も年代的に近しい人に会社の将来展望について明治維新前夜の話を例示しました。 将来の会社のビジョンを考えるときに現状からスタートしなければ具体的な対策は立てられないという説に対して「あなたが明治維新前夜の旗本で将来ビジョンを描こうとしたときに現状からスタートすれば幕府ありきになってしまい実際の明治の世界と異なる的外れなものしか描けないのでは?」と例示したら「よくない例えだ」と返されました。 残念ながらここでの話では話題の焦点がかみ合っていません。 維新時に幕臣といえど新しい技術、経済の知識はあったはずでドラッカーのいう「既に存在する未来」をもとに話をすれば見える景色は異なってくると言っているのですが、彼は現状をどうするか、士農工商の身分制度や幕藩体制など存在する現実からスタートしなければならないというものです。

極端な例示をするのが私の悪い癖で例示の失敗です。

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