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煩雑な制度とミス

 仕事のミスはどこでも起こり、チェックを重ねてもかいくぐって起こります。 損害保険の手続きで代理店がミスをしました。 ミスに気付いた私はエビデンスをもとに間違いではないかと指摘しました。 保険代理店の担当は時間をかけてチェックし、誤りなので訂正手続きをとるが費用負担がかかるという回答で、「確認したけれど記録が残っていなかった、前任者が登録を怠った」と言い訳を連ねます。 もともと私の手元にあったエビデンスを見つけられなかったのもいけなかったのですが、損害保険の代理店は顧客の契約リストは何らかの形で記録しているはずで、記録に不備があってもどこかに記録されています。

つまりは損害保険代理店のミスではないか、ユーザーの私のミスかと問いただしたらしぶしぶ代理店のミスであることを認めました。 謝罪の言葉なく手続きを戻すこともできないと説明をはじめ、「それなら責任者と話したい、それが嫌なら解決してほしい」と言いました。 担当はやっと自分のミスで顧客が激怒していることに気が付き、手続きを戻しました。 厳しく言えばできないと言ったことができ、それでもきちっとした謝罪をしない事がありました。

二つ目は銀行での話、ある都銀のある支店である手続きを聞いたら必要なものをすべて教えてくれました。 別の支店で必要なものをすべて提出し、希望する手続きを正確に伝えましたがいつまでも待たされ、やっと窓口で呼ばれたらちょっと待ってくださいと言って奥に引っ込んでしまいました。 「口座開設店に電話で問い合わせていて遅れました」と説明がありましたが、印影や顧客情報を電話でと言わせるなど今の銀行システムで必要なのか不安にかられました。

金融機関での事で保険代理店の件は今までなかったミス、銀行の件はおそらく窓口担当が未経験の手続きでマニュアルを読みながら手続きを進めたと思われます。 どちらも金融機関の手続きが煩雑化し、かえってミスを誘発しているように思います。 手続きの煩雑化は顧客の権利の保護と不正の排除が目的でしょうが現場は人がやることで煩雑化すれば手続き時間やコストが上昇します。

日常生活に必要な手続きをネットで調べるとたいてい膨大な商品説明やキャンペーン案内等情報過多で肝心の手続き説明に行き当たりません。 おそらく探すのが下手なのでしょうが。

先日高齢のおじいさんが銀行の窓口でマスクをせずに怒鳴っています。 女性の担当は話がかみ合わないので男性職員を呼びました。 彼は「マスクをしてください、そうでなければお帰り下さい、」といい、おじいさんは一渡り文句を言って出ていきました。 何年か先の自分の姿に思えます。 煩雑すぎる説明や手続き、理解しがたいネットの紹介サイト、カードにポイントなんかいらないし損害保険の説明もわざわざ読みにくい細かい字の約款を提供するのは改善すべきかと思いました。

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