監査役BLOG

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[言葉]

普遍の概念

 日々の生活で『もやっ』としたものが心に漂うことがあります。 いつまでも晴れなかったり、すぐに忘れてしまったりいろいろです。 同じ状況になればまた『もやっ』としてしまいます。 同じ『もやっ』が続くと人に相談したりします。 人はこの『もやっ』としたらそれが何か解りたいと思います。 解らないからすっきりしない、そしていつまでも悩んでしまいます。

自分は仕事で結果を出し続けているが上司の評価は低いままとか、日ごろ接する機会の多い人に何度も同じお願いをしても聞き入れてもらえないとかです。 私も組織の中で仕事をしていますから同じことは頻繁に起こります。

なぜ彼は担当する部門の戦略を出さないのか? のような場合に「戦略を作成してほしい」というと戦略ではないものが出てきます。 それは戦略ではないというと「戦略とは何ですか?」と聞いてきます。 部門の責任者に言っているわけですから相手はそれなりの年齢の人です。 じぶんで戦略についての解説本を読むとかネットで調べるとかすればよく、おそらく調べているのでしょうがこちらの期待するものは出てきません。 その人の見ているものはそれが小売りであれば販売先の顧客個人であって、いかに顧客に買ってもらうかが最大のテーマです。 自分の組織全体にたいして職員一人一人の顔を浮かべ、取引先を浮かべます。 どうすれば効率が良くなるとかどのようにすれば全体の売り上げ増を図れるかとか組織全体のプロセスについてみていません。

もし携帯電話の開発をしているとしとてこのような機能があればいいねという話をしていた時に部品の大きさや容量を考え、かみ合わなくなってきます。 アイホンのように本体は板状で通話、ネット接続ができてアプリケーションをネットからダウンロードして各人が利便性を高めるものを使う人がどのように使いこなすか利用方法までイメージすると開発がうまくゆきます。

誰かがそのイメージを企画し、それを言葉で表現し視覚に訴えることができれば『もやっ』は姿を現してきます。 アイホンのようなもののイメージもありますが『戦略』のような概念のイメージは言葉で表現される場合が多いと思います。 そういう意味で言葉にはイメージや概念をもち、私の子供のころは熟語をたくさん勉強させられました。 凡事徹底、李下に冠を正さず゛、万事塞翁が馬など記憶にあります。 熟語より複雑な意味を持つものとしてことわざがあり、多くのものが現代にも生きています。

ネットが情報取得の主流になって目先の事実があふれ、普遍的な概念が影を潜めました。 個人的にはあふれる事実の集積で解決できない普遍の真理に基づく判断が重要と思っています。

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[意思決定]

話が通じない

 様々サナ人間関係で話が通じないことはどなたにもよくあります。 同じ国で同じ文化圏に生まれ育ち、なぜにこのように通じないのか不思議です。

例えば家族であればなおさら濃い関係です。 私の父親と私の場合、父が晩年の話ですが土地バブルの最中、自宅の相続税が話題となりました。 所得は中流であるけれども自宅の土地はたまたま広く税理士の計算した相続税額は我が家の価値観から言えば莫大でした。 税理士の計算したものですが頑なに認めず、否定し続けます。 父に税法の知識は乏しく、税理士の計算根拠を否定するものを持ち合わせていません。 最後には「わしは変人や!」という始末です。 想像するに父は土地バブルに批判的で高額の相続税は悪であると考え、思考を停止して決断を回避していたと思われます。

会社の中では私は取締役ですが、一般従業員特に管理職の人と話をしたときに話が通じない例です。 私は経営の視点から質問しますが答えがありません。 取締役・職員が共有する情報の範囲の質問で、答えられないはずはありません。 質問の仕方が悪いのかと思い表現を変えて質問してゆきますが沈黙しつづけます。 取締役がここまで丁寧に質問して答えられる質問に答えないのは失礼だと声が大きくなります。 ある管理職はボイスレコーダーでそれを録音し、パワハラの証拠にしようとしました。 では私もビデオで面談を記録し、経営者の質問をネグレクトする様子を録画しなくてはなりません。

これは父の黙秘と同じではないかとあるとき気が付きました。 仮定として質問された職員は私の質問に対して既によく考えて結論も持っているがそれを口に出したくないということです。 なぜなら父の例も同じですかその職員は私が決断が早いことを知っています。 私は決断が早く、決断したことを実行するので失敗も成功も多いです。 程度の話として失敗の損失と成功の成果が量的に同じ10として、10の決断を行ない勝率6割なら無作為の場合に対して10の成果を生みます。 失敗の4決断は次の決断の勝率を上げてゆきます。

もう一つ想定したのは自分の考えを実行したいがその考えを表現する能力に欠けていることです。 表現ができたとしても表現された内容が陳腐であれば自らの価値が陳腐であると思いがちです。 大きい会社でサラリーマンをしていた人を管理職候補として10名弱採用しましたが、彼らは共通して陳腐なアイデアを何枚もの報告書にまとめます。 まことしやかにネットで拾ってきたデータを裏付けながらです。 ほとんどの場合内容は数行で収まるもので、数行でそのアイデアが陳腐であることが解ります。

自分の考えに固執する人は自分の考えを相手に伝わるように表現してしまうと漠然としている場合より長所も欠点も明確になります。 かつて長期にわたり米FRBのグリーンスパン議長のコメントは複雑でいかようにも解釈できる内容だったそうです。 世界の金融の頂点に立つ人の発言は影響が大きく、市場が過敏に反応すればパニックになるのでこのようにしたと思われます。

家庭内や企業内で何かを決断してリスクを回避し、事業を伸ばそうとするときに真意を隠す人と想像を排除して真意を明確に表現する人とではどちらが好ましいか考えるまでもないことだと思います。

 

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[コミュニケーション]

話題

 大阪に帰ってきてから大阪もずいぶん寒くなりました。 写真は10月末の秋田の標高1500メートルのものです。 このような写真を見ると秋田は寒いということになりますが、ほどんどの人の想像と違いさほど秋田は寒くありません。

最近気づいたコミュニケーションでの違和感について考えてみました。 昔サラリーマンをしていた時、経理の同僚や銀行員が同じ話題をしていました。 はじめは何でそんな話題なのか経理にも銀行にも直接関係ない話題で不思議に思いました。 そのころ社長用の新聞何紙かを読む機会があり、彼らの話題が日本経済新聞一面の記事であることが解り納得しました。 ちなみに私は当時購読していたのは朝日新聞で話題としてはずれてしまいます。

TVが家からなくなり全く見なくなると話題についていけない人が出てきました。 聞くとその人は良くテレビを見るそうです。 最近はネット検索をしている人が多様な情報を話題にしてきてその人が多様な考え方をしていることに驚きます。 ネットの情報の多くは無料で新聞や書籍、TVの情報に比べて偏りがあるように思いますが、一定の事実からそうであろう推測が書かれていてなかなか興味深いものがあります。

私はというと小説は読みますがフィクションであり、事実として話題性がありません。 日本経済新聞を読みますが公表された事実のみでネットからの情報のような相手をおもんばからない評価は出てきません。 政治の世界、日本の政治家、経済、企業業績、最近では皇室の話題は驚くばかりです。 したがってネット情報の多い人と話をするといくら日経新聞を隅から隅まで読んでいても太刀打ちできません。 渡井で太刀打ちできなくてもある程度保証された情報で自ら評価するほうが正しい評価になるのではと高をくくっていましたが、無料情報恐るべしです。

私としては今さら情報洪水のネットからうまく情報を拾えないと思います。 しかし私より年上でうまく拾って株の運用に活用している人がいて驚きました。 たとえは株価予測である会社限定であれば膨大な情報から価値あるものを拾い出せるかもしれません。 例示した人はネット以外の情報も活用しているので活用制度が高まっているのでしょう。

私は時間の中で生き延びた考え方を集めて物を見る力・考え方を鍛え生きてゆこうと思っています。それはネットの世界であまり情報価値を持ちません。 ネットやTVの情報は鮮度と話題性を求めているからです。

このブログでは鮮度のある情報や話題性から遠いところにいます。 何を考えるかどのように考えるかに関心のない人は読んでも全く面白くないと思います。

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[プライベート]

帰阪

 コロナが収束して非常事態宣言が解除になり、秋田に写真のバイクで下道を通り1泊2日で帰りました。 約900㎞、初日は470㎞ほどの新潟県柏崎市、翌日は400㎞ほどの走行で秋田に無事走破しました。

秋田の生活は早朝のテニス朝練や家の仕事(冬に備え燃料のタンクイン、小修繕など)、バイクで紅葉の気になっていた林道めぐり、あっという間に半月が経過し10月25日からの週のうちに帰ることになりました。 25日は東北は晴れで26日は北陸から近畿が晴れの予報で25日出発しました。 今回もなるべく高速道路を使わず初日に距離を稼ぎ富山県魚津市のビジネスホテルを予約しました。 距離は570㎞で排気量2500ccのバイクの一日走行としては限界の距離です。 途中新潟市で渋滞を避けるため短区間高速に乗りましたがあとは一般道で夕方17時に到着しました。 12時間の走行時間で休憩は4回ほどです。

ビジネスホテルにつき荷物の整理をして着替えると疲れが出て起きていられませんでした。 ホテルに到着すると雨が降ってきて夜中十雨が降り続き心配しましたが翌日朝5時には雨か上がり、出発できました。 本日の予定は350㎞、距離は楽勝です。 石川県、福井県を通過して滋賀県に入ると快晴で気温も高く着ているものを脱いで湖西道路を快走しました。 京都に入ると暑く、渋滞していて帰ってきたと実感しました。 寝屋川の会社に向かう途中でガソリンが底をつき止まってしまいました。 セルを回すとエンジンがかかり100m先のガソリンスタンドで給油出来てほっとしました。 最後に燃費計算を誤り、ガス欠になったのは唯一のアクシデントでした。

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