監査役BLOG

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会社経営1

 私は会社の一線を退いて6年ほどたちます。 その前は代表として16年ほど今の会社の代表をさせていただきました。

このブログも代表をしていた時にスタートしましたが、政治・宗教・会社の話題は極力避けてきました。 ブログを始めたきっかけは労働集約型の事業を営んでいて職員採用が事業の存亡にかかわると思いこんな面白い経営者がやっていることを知らしめることでした。 果たして私に興味をもっていただいて入社を決めた人がいたか定かではありませんが時々あの記事はどういう意味かと電話で問い合わせがあったりしました。

私は仕事の一環として日本経済新聞電子版を丹念に読んでいます。 その中で経営者のブログというコーナーがあって著名経営者が連載されています。 やはり政治・宗教の話はかかれませんが仕事にかかわる話は書かれています。 きわどい話もありますが大きな会社の経営者はきわどいことがきっと中小企業より多く、きわどさが鈍感になっておられるのかもしれません。 その方もリタイアされてから書かれています。

私は秋田で在宅勤務ですが、相談役というのはおまけの役職なので来たメールを読んで仕事にかかわる本を読み、後は新聞を読むだけの閑職です。

私が会社に帰属していることを知らない職員人も多く、大阪に帰り私も顔も知らない職員からあいさつされて『浦島太郎』をイメージしてしまいます。

それくらい存在感がぼけてきたのでそろそろ仕事の話、何を考えて経営の仕事に携わっていたのか書いてもよいのではと思い、連載することにしました。

経営者の仕事について世の中で誤解されていることが今回のテーマです。 経営者の仕事内容は何か?といったときに私が一番最初にイメージすることは責任を取る人だということです。 日本の会社法では取締役は株主から経営を委任されていることになっています。 民法の委任契約で雇用契約のように指示・命令されることはありません。 事業運営を行い利益を上げて会社を継続させる=Going concernことです。 自由度は高く(就業規則の制約はなく労災の適用もありません)、好き勝手に仕事をし好き勝手に破綻しても法律に違反していなければ会社を潰してもお咎めがありません。

これだけ見ればやってみたいと思う人が多いかもしれません。 私は半世紀以上も前に生まれ、将来会社の社長になりたいという人が周りにたくさんいたように思いますが今は若い人に今度の株主総会で取締役に就任してくださいと言えば辞退する人は多いと思います。 どうも社長の仕事は大変な仕事というイメージやとんでもない才能が必要と思わせる人が多いせいだと思います。

私はやってみて経営者の仕事は単純な業務の繰り返しだと思っています。 あくまで私見ですが、薬局の床が掃除されていなくて歩くと埃が舞うので開局前に掃除してくださいと薬剤師に言ったら残業代が出るのですか?と返ってきました。 仕事の一環だから残業代を出すのは当然として医療従事者として不潔な環境で仕事をすることに疑問を感じない人に国家資格が付与され、高い給与払うのは苦痛でした。

そこで私は結構です、私が掃除をしますと言って5年ほど開局2時間前から掃除をしました。 薬局はきれいになり、薬剤師も入れ替わり掃除を進んでやってくれる薬剤師に代わってゆきました。 5年が長いかどうかわかりませんが経営者として薬局の環境を変えることが出来ました。

ある時時間のかかる処方にしびれを切らした患者様が「なんで時間がかかるのか」と怒り出しました。 時間のかかる処方もあるのですが知溶剤していた薬剤師が「薬にゴミが入っていて」と言い訳しました。患者様はここの薬局はごみの入っている薬剤を使っているのかと激怒しました。

この話がもしこじれてしまえば代表である私が責任者として謝罪に行きます。 これでお分かりと思いますが代表者の仕事は責任を取ることにあります。 責任さえ取れれば会社にいなくてもだれも咎めません。 責任を取り会社がうまく回ればよいのです。

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