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薬局は調剤報酬を計算し、保険機構にデータ伝送するためにレセプトコンピュータ(レセコン)を設置しています。
全国に調剤薬局が6万店以上あると新聞に出ていましたが、1薬局のレセコンセット(ハード+ソフト)が500万円とすると3000億円のマーケットです。

調剤報酬算出の計算は煩雑で、制度変更に伴うメンテナンスを必要としますが、全国一律の制度で素人目にも機械処理になじむシステムです。
例えば会計ソフトのようなものと思います。 会計ソフトは高いといわれるものでも500万円などしませんし、ハードも廉価版のもので事足ります。
ところがレセコンはハードも上位機種で無ければならないとかで先日入れ替えたPC本体は18万円、非常に高額でスペックを見ると(私は素人なのでハード機器販売会社に評価を聞くと)構成部品に最上級のものになっています。 別にハードに上乗せして利益を取っているわけではないようです。

入れ替えて設置し、ソフトをインストールするのに4万円の請求です。 せいぜい1~2時間の作業で、弁護士並みのチャージ、営業の若い子が来て設定しました。

年間9万円の保守料を支払っています。 これはソフトに不具合が合ったときの保守らしく、再インストールは保守契約の範囲外のようです。

他のパッケージソフトも使っており、ハードの不具合からPC入れ替え・再インストールは殆んど無料でやっていただいています。

相手に導入PCのスペック、再インストールのチャージについて質問しました。 前者は私が素人と言うこともあり、理解できる応えは得られませんでした。 しかしCPUのスペックの必要性を質問すると固定ディスクの回転数の解説にすりかえられたり、素人でも分かるすり替え解説が幾つかあり、指摘し、追及しても明快な回答はありませんでした。

チャージは最初人が動けば費用がかかるのは当たり前と開き直っていたのが責任者なる人が出てくると当社は今回のケースにかかる1時間料金を5000円と決めているそうで、4万円は過剰請求であることを認め、返金を申し出ました。

しかし一切の謝罪は無く、「安くしてやったのだから文句は無かろう」という態度です。 おまけに後から担当に電話し、余計なことを言ったようです。

医療業界の周辺業界は怪しげな企業が多いように思います。
たとえは薬を1回分ごとにフィルムの小袋に詰める分封機は500から1000万円程度します。 実際導入するとなると数社の見積もりを取りますが、6~7割引、その代わり実際に薬を包む袋=分封紙は樹脂フィルムですがおそらく原価の数百倍、ためしに供給元に機械の価格はこれでよいが分封紙は安くならないのかと聞くと安くしてくれません。

薬は湿度で変質したり、分封紙が破れて薬が漏れたりすると問題なのですが、フィルメーカーが同等品をはるかに安い値段で供給しています。 分封機メーカーは他社の分封紙を使っているユーザーの機械保守料は別途請求しますとユーザーに通知しています。

分封機はアナログ機械、幾つかのモーターが付いていて稼動部が沢山あります。 当然保守は必要で、当社は正規分封紙を使用しているので問題が起こればメーカーに保守を依頼します。
その請求書は傑作で、出張保守量8万円、貴社特別値引き8万円となっています。

コピー機も普及時同様なことが行われました。 紙粉が出るとコピー機の調子が悪くなるからメーカー純正上質紙の使用を推奨しますといわれました。 A4 1枚30円です。 当時コンビニで10円コピーが流行りだしました。

医療業界は分封機にしてもレセコンにしても故障時のメンテナンス体制ができていないと大きな問題になります。 だから一定の利益のもとメンテナンス体制を維持しなくてはなりません。 しかしそこの会社に出向くと大理石張りの自社ビルです。

医療費が安くならないのはこれら業者の価格戦略も災いしているように思います。

 

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