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愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

長い間この言葉の意味を実感できずにいました。 ネット上では多くの解り易い解説がなされていますが、言葉の理解と実感とは別物です。 たまたま『うちの会社はどんな会社か?』という問いを代表から受けて思い出した言葉です。

当社は歴史は42年を経ていますが、多くの企業がそうであるように最近40年の環境変化は著しく、二転三転している中で歴史や文化を問われても簡単に答えられないというかそんなものは存在しないとも言えるでしょう。

多くの経営者の記事を読んでいてその人の成功体験を語っているものが多いです。 成功体験はずばり経験であり、年月を経て残るものが歴史になります。

当社のような零細企業に歴史に残る成功体験はありません。 どんな会社の答えがないのであれば将来の事でもありますし作ればよい、それは少なくとも経済誌に書かれた大企業のトップの成功体験ではなく歴史を紐解いた方が良いのではと思ったのが言葉の実感の第一歩でした。

歴史小説はほぼ史実を背景にフィクションを構築します。 江戸末期であれば国際関係、社会制度、GDP、文化など研究されていて、その中で徳川幕府がどのような課題を懸念し、どのような施策を展開して失敗したが多くの解説があります。 タイトルはドイツの宰相ビスマルクの言葉、生存中に日本は維新を迎えています。

今の日本の国際関係やイノベーションと呼ばれるものと同等の変化や環境が維新期にもあり、多くカルチャーショックと変革をもたらしています。 見えるものの浸透は素早く、ビスマルクに接見した明治政府の重鎮の岩倉具視使節団の写真を見ると岩倉以外はスーツ着用です。

現代社会のイノベーションは見えないものが多く、AI等の普及はいたるところで始まっていますが実感できるのはテレホンセンターの受け答えでしょうか。

話は『どんな会社?』に戻りますが、当社は100年続いた両替商などと言っても明治期に入って意味を成すとは思えません。 いち早く銀行という概念で商売を始めたところが勝ち残ったのでしょう。すでに起こった変化の先駆けに追従できる会社であれば存続できるでしょう。 とはいえAIソフトウェア開発を行うつもりはないようです。 むしろAIで代替できない事業に取り組むことになります。 最後までとは言わないけれど人が介在しなければならない事業です。 それを感じ取れる企業であれりたいと思います。

 

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