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 会社の経営で最も基本的な財務指標は損益計算書、貸借対照表です。 損益計算書は一定期間のお金の流れ、貸借対照表はある時点でのお金や財や債務の有高を示したもので、私のイメージは川にかかるダム、損益計算書は今月ダムにたまった水と放流した水の量、貸借対照表は今月末の貯水量をイメージしています。

数字の並んだこれらの表は私にとってはスチール写真、ダムの例えで言えば放水口から噴き出す放流・ダムの壁の上までたまった水、上流からの流れの写真で、ある時の損益計算書、貸借対照表で解るものはその時点での経営の状態です。

実際の経営者の判断は早く処理しないといけない課題の対処、すぐでなくてもよいが対処しなければならない重要な課題、重要でない問題等次々起こることを把握し、判断し、対処しなければなりません。 問題には原因があり、問題化したきっかけもあれば問題を引き起こす構造的な不都合もあります。 それはもはや多次元で並行するドラマで、目先の問題にとらわれ火消しに走っている間に大きな問題が解決不能になるとか大きな問題の根源に迫る解決策を模索していたら環境が変わって一気に問題が解決したとか、いろいろ想定してドラマを組み立てどれが最善かを模索します。 対処できる人・物・金・情報に限度があり、最初の対処の後どのようになるか、それは問題の連鎖で長編ドラマの様相です。

目先の問題ばかりを解決するドラマはホームドラマで個人の心情などがテーマです。 たとえ会社であっても個人の心情は重要で、その人のモチベーションに影響します。 取引先や仕入先の問題解決ばかりに対処すればやくざ映画的で取ったり取られたりの展開になります。

映画は主人公がいて役柄に応じたキャラクターの俳優が演じますが、経営で将来を頭の中で描くとき鮮明な映像ではなく、観念的です。 例えば将来の損益計算書のイメージが連続して浮かぶとかです。 近い将来は比較的鮮明なイメージが浮かびますが、5ヵ年計画となると5年先の鮮明なイメージを描ききれません。 優れた経営者はそれが鮮明に描けるか妄想癖があるか、後者であれば妄想癖のある人のうち成功した人が優れた経営者、成功しなかった人は経済誌に紹介されませんが沢山おられます。

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