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予期せぬ成功

 ドラッカーは予期せぬ成功に着目しています。 将来の成功の予兆が予期せぬ成功と解説しています。

現場を回り、会議に参加させてもらい、『たまたま上手くいった』話に耳を傾けます。 大抵は本当にたまたま上手くいった話で、中になぜ上手くいったのか理解できない成功談があります。 その成功は未来を拓く成功か? あまりに情報が少なく説明できませんが上手くいった必然性を説明できれば商売の達人になるでしょう。

経営に関することでも『予期せぬ成功』は起こります。 数年前に営業職の残業時間は管理されていませんでした。 ある取締役が営業の残業管理を行うべきだと会議で提案し、他の取締役が反対しました。 営業職の使命は業績を上げる事、当時営業職の賞与は個人成績に連動しており、業績を上げた人=残業時間の多い人は当然所得が増える、残業が多い人で実績が上がらない人も所得が増えるシステムは逆不公平という考えです。 配分方法ではなく合理性の話です。 1年以上営業残業管理の主張は続き、私は『やろう』と決め、他取締役の反対を押し切りました。 結果的に残業時間は減少し、生産性は上がり、不公平感もなくなりました。

これは予期せぬ成功か? 私は必然的な流れと後になって気が付きました。 もちろん残業を管理し、なるべく残業しないで済む方策を現場が工夫したのはその通りです。 上手くいったから正しい選択だったというより正しい選択をしてうまく運用できたという事でしょうか。

上手くいかなかったとき、残業の管理を行う事が正しい判断ではないとなれば最悪です。 当時多く阪大があったから現場では決まったことだから仕方がないのでうまく運用してゆこうという努力が実ったわけです。 経営項目で結果から事の良し悪しを判断することの不確実性を思い知った事件でした。

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