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行動分析学

 日本経済新聞に新刊書の書評や経済人の書評が掲載されています。 書評で面白そうな本があれば読むようにしています。 その中に『行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論 舞田竜野宣・杉山尚子共著 2008年12月刊行 日本経済新聞社発行』があり読み始めました。

私の最近の読書ジャンルはいわゆるチャンバラ小説、小説のジャンルで言えば圧倒的に作品数が多く、直木賞作家も多いのが特徴です。 時代背景は江戸時代が多く、武士・商人・職人・百姓と職種による価値観が明確であり、中央=幕府の江戸在住武士と封建時代であるがゆえに地方文化も花開いていてバリエーションがとりやすい、アクション・人情・恋愛を盛り込みやすくエンターテイメントとして作りこみやすい事が作品の質・量の広がりに繋がっていると思います。

小説家は自分が理想とする人生観を持つ人を主人公にする場合があります。 背が高く、運動神経が良く(剣豪である)、ハンサムで人格的に優れているなどです。

小説で主人公が情に厚いなど特徴をそのまま人事カードに書かれた考課内容のようには表現できません。 情に厚い事は何かでお世話になった主人公が御礼として差し出すお金が小判一枚か三枚か、それを紙に包んでそっと渡すかむき出しで手に握らすかキャラを著す方法に凝ったりします。

そして何らかの文学賞をとった作品では表現の巧妙さだけでなく主人公の行動を通して表現された倫理観などが作品の奥行きを深め評価されています。

たとえば両替商の仕事の説明では日銀の総裁の発言に近い話題が出てきて、この作家は金融論を勉強していたのかと思えるほど的を得た解説がなされていたりしますが、作者が金融論を付け焼刃で勉強したわけではなく過去の資料を読み解き、当時の両替商が何をしていたかを書いているだけです。 ドラッカーの考えや最近の欧米の経営学の考え方などが随所に出てきます。 そして行動分析学に書かれた解説に相当することも出てきて、びっくりする事があります。

行動分析学で好子、嫌子という概念が出てきます。 会話の中で相手の発言に同調するのか好子、相手の発言を否定するのが嫌子、行動分析学では仕事でのコミュニケーションでこの二つの概念に相当する発言に注目して相手に一定の方向性を与えようとするものです。 学と付くからには法則性、再現性があるわけですが、解説されていることは日常会話では行動分析学を学んでいなくとも理解できることです。 したがってチャンバラ小説といったアカデミックから程遠い作品であっても随所に現れます。 それは作家の登場人物を明らかにする事が目的で学術的な開設ではありません。

最近の専門書も30年前に書かれたチャンバラ小説も同じ事が書かれていて、その概念を実感できます。 チャンバラ小説でも古いものと新しいものでは同じ時代背景で同じ実在の主人公を登場させてもまったく別のキャラクターに仕上がっています。 ひょっとしたら小説家もせっせと色々な学術書を読んでいるのかもしれません。

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