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不安の掟

 自分の過去を振り返り、不安に思った瞬間を思い出してみました。 強い瞬間の不安、数時間続いた不安、何年も続いた不安、いろいろなことをやったので色々な不安を経験しました。

強い瞬間的な不安、夜中に軽自動車に乗って信号待ちしていて大型トラックに弾き飛ばされたとき、この大型トラックは10トン以上の大型で軽自動車は交差点の向こう側まで飛ばされました。 鞭打ちになり、就職時期でどうなることかと心配になりました。

大峰山系の道のない山を下山していて道に迷い、台風で雨が土砂降りで合羽を着たまま谷の中で疲れて寝てしまったときです。 別に危険ということはなかったですが地図で自分の位置も判らず不安はありました。

今会社にやってきて売上が増えるけれど資金が底を着きそうになったとき黒字倒産が頭をよぎりました。

どのケースも不安を感じた直後に何をすれば良いのかわかりません。 呆然とした状態です。 いずれも時間の経過と共に冷静になり、対応を考えます。 山で道に迷い、日没になると何も出来ません。 冷静になったら寝ることだけ、予備初句もなかったのでおなかが空いていたはずですが雨の降る暗闇の中であっさり日の出まで寝てしまいました。 自分に胆力があったのか判りませんが、岩だらけの上で眠れ、朝には爽快であったことを覚えています。

会社の資金残量が毎月減少して黒字倒産を覚悟するまで融資を求めて走り回りました。 黒字であっても何処も融資に応じてくれません。 親戚などにもお願いしましたがお金の話は別でした。 もう少し冷静になれば仕入先に支払猶予を求めれば応じてくれたはずですが考えが至らず、策が尽きたときに父の死亡で遺産相続しました。 最終的に資金は200万円ほどショートしたのですが、資金繰り管理ができていなかったので不足額はわかりませんでした。

どの場合もわかってしまえばいくつかの方策はあり、いまの知識があれば瞬間にうろたえることはなかったでしょう。 もちろん呆然としたでしょうが、私の場合数分で開き直れたと思います。 切羽詰った緊急事態で早い対応が求められるときには開き直る事ができれば最悪の選択は取らなかったでしょう。

先が見えないような長期の不安であれば瞬間の開き直り、瞬時の対応ではなく状況の把握や考え抜かれた緻密な方針と計画が必要になってきます。 たとえばデジタルカメラが普及したとき、フィルムメーカーのコダックと富士フィルムの対応です。 コダックは倒産し、富士フィルムは医薬品メーカーとして再生しました。 写真フィルムのように需要がほぼ無くなるのではなく毎年10パーセント収縮するマーケットで事業を行っているような場合です。 eコマースが拡大する中でのデパートなどです。 デパートに良く行きますが、多くの企画で集客を図り、昔のデパートと様変わりしていますがトレンドには逆らえません。

当社のような中小企業でもマーケットが衰退期に入る瞬間に混乱が起き、多くの同業は困惑しています。

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