会社経営5
零細企業に限らず意思決定のスピードは重要です。 何かを決めるのに時間がかかる人とそうでない人の違いはその人の価値観など個人差かもしれません。 いつも時間がかかるように見えても決めるのはさっさと決めていて決めたことを実行するのにタイミングを見計らい決めたことも公言しない人もいます。
将来このようにしてゆきたいというビジョンを持っていれば悩ましい問題も判断が早くなるように思います。 ビジョンを持てということを経営者のセミナーなどで推奨されますが、ビジョンをもてとアドバイスされて現実的なビジョンをなかなか描けるものではありません。
私が経営に関与しだしたときに会社は混乱していました。 問題が放置され、それが常態となっていて、モグラたたきに個別に対処しましたがうまくその問題が解決しても会社自体は良い方向に向かったように実感できませんでした。 良い方向とは何かと考えた時最初に思ったのは社員教育、私は人に教えるのが得意でなく教えるのが得意な人を自分の周囲で探し、入社してもらいました。 ドラッカーの本をテキストにして社員教育が始まり会社は肌感覚では体質が改善されました。 ドラッカーのテキストは経営者向けで社員教育に違和感がありましたが、経営とはどういうものかが解説されていてそれが効果的であったと後でわかりました。
同時に将来ビジョンを考える余裕が出来て、私自身もドラッカーに影響され将来ビジョンの基本として永続的な経営を意識しました。 規模拡大を一番に意識するとかではなく最適規模の経営を目指そうと考えました。 社員教育をしてくれた人はビジョンのもとも提案していただき『百人の社長を育てる』と言い出しました。 ドラッカーをテキストにした意味を納得しました。