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戦火の馬

珍しく『戦火の馬』というスピルバーグの作品を見てきました。 ストーリーは第一次世界大戦のヨーロッパを舞台に1頭の馬が戦争に翻弄され、数奇な運命をたどりながら終戦直後もとの飼い主に戦場で再会を果たすというもので、ロマンスや残酷な殺戮、派手な戦闘シーンはほんの少ししかありません。

反戦や戦争プロパガンダの意図はありません。 家畜である馬と飼い主の愛情を描いたもので、馬を擬人化して人の運命とダブらせることも無く、あくまで家畜として表現しています。 日本人の感覚からすれば少し冷めた感じがありますが、牧畜の盛んなヨーロッパならではの感覚でしょうか。

馬に対して馬にかかわった人間の描写はまったく普通、意地悪な金持ちは普通に意地悪で、頑固な小作農は普通に頑固、誠実な主人公の青年はハンサムで普通に誠実です。 誠実であるがゆえに視優位の登場人物にからかわれたり貶められたりの作為もなく、さらりとした印象です。

監督は人間関係の哀愁を強調するより、時代の流れを戦争期に設定することで加速させたように思います。 第一次世界大戦ですからドイツとイギリスのフランスでの戦い、登場国の気質や文化がせめぎあうようなシーンも無いようにおもいました。

にもかかわらず涙の止まらない映画になっています。

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