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物流業

物流業のイメージは地味で低賃金、先日ある大学の合同企業説明会に参加したとき隣のブースは物流業でしたが、当社(介護事業)同様学生に人気がありません。

そもそも今の新卒学生は自分の将来の夢を持っているのか、当社では中途採用が圧倒的に多い中で採用面接で『夢はありますか?』と聞いたときに答をもっている人が少ないです。

では何が好きか?、将来購入したいものは何か?、したいことは何か?、多いのは結婚して子供を作り、一戸建てを買うことですとか。 自分の20歳代を振り返って何を思っていたか、当社のお客様に新卒で勤めた会社の人が居て、担当営業に「本西は入社したときに将来社長になると言っていた」と話したそうです。 だから私はサラリーマンになったときに社長になろうと思っていたらしいです。

小学生のときに将来何になりたいか、作文を書かされ、医者か消防士かを迷った挙句消防士と書いたのを覚えています。 消火活動と人命救助をするのは『かっこいい』職業に見えたのでしょう。 結婚して30歳をすぎると上司に恵まれ無かったために仕事はそこそこで、趣味の登山に明け暮れ、将来社長になりたいという夢は消えうせました。 社内の人間関係も築かなかったために自らの仕事に没頭できても会社に対する目標はあっさり消え、転職して今日に至っています。

話は逸れましたが、仕事は世の中に対してどのような貢献をしてそれを収入とするか、につきますので『世の中のここをこう変えたい』とか『このような事をこんな方法で行って稼ぎたい』とか、その情熱が仕事を支えると思います。

旅行が好きだから旅行者に勤めるとか、火事で大切な人を亡くしたので消防士になるとか、しかしそのような根源的なものが無ければならないと思います。 誰でもいくつか持っています。

私の場合なら物質的に貧しい幼年期を過ごしたのでお金を稼ぎ貯めるのが好きとか、周囲に優秀な人が居て学歴で勝ちたいとか(残念ながら勉強はさっぱりでした)、前近代的な企業に勤めて「厳しくともよいから働きやすい環境で働きたい」とかいろいろ出てきます。

多くの人は嫌な事は嫌と、楽しいことや好きなことはそのように感じます。 そこで感じた事を少し考えて自噴の職業選択に生かせばよいと思うのですが。

本題の流通業、決して地味なものではなくアマゾンを初めとする会社は超巨大な物流倉庫(延べ床面積20万㎡)、100万アイテムの商品の仕分け・配送システムを作り出しています。 先日医薬品卸の倉庫を見学させてもら、いあまりに巨大、機械化、管理やセキュリティー水準の高さに驚きました。 2万4千アイテムの医薬品を管理しています。 包装の形状・重さ・使用期限など管理対象です。

つまりアマゾンは商品を100万種用意し、ネットで紹介し、ユーザーが発注ボタンをクリックすると最短その日のうちにし用品のピッキング・包装そして流通に載せられます。

もう卸や小売店は存在価値が薄れてきます。 要の技術は倉庫の中にあり、これが広がれば日本から小売や卸が姿を消すことになります。

アマゾンはネットショプですが、配送システムや在庫管理の側面からは流通業者になり、最終形はメーカーに製品企画を出してネットにアップし、流通コスト以外に商品企画やブランドによる利益も得ることになります。 流通業恐るべしで、アマゾンをネットショップと考えてしまうと大きく勘違いに陥ります。

デパートは高級ブランドを集めて商圏を維持しています。 しかしユニクロは店舗展開は必要ないかもしれません。 何万円もする商品が無いわけですからネットで買えばよいわけです。 ユニクロとアマゾンがコラボすれば多店舗の家賃や販売員の給料も節約できますし、海外販売も容易になると思います。

それが見えるようになったとき企業合同説明会で一番学生が列を成すのは物流業かもしれません。

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