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電子書籍

採用面接で「本を読むか?」と質問します。 若い人であればほとんどが本を読む習慣がありませんので「全く読みません」と言う答えが返ってきます。 本を読むことにどれだけ意味があるかは別にして、今、社内で活躍している人は何らかの本を読んでいます。

あえて理屈を言えば本を読むことで、活字の羅列から書かれている情景や抽象的な概念まで想像し、イメージしなければいけないのでそのような能力が養われるということでしょうか。

最近読んだ『ビックツリー』(佐々木常夫氏著)に多読に意味を持たないという発言がありました。 著者は病気の家族を看病しながら上場企業で昇進を果たし、社長になり、本を書いたという多忙な日々の中での経験談です。 しかし読書を否定するわけではなく、行動を優先せざるを得なかった事情を抱えておられたと思います。

出版業界が電子化に向かっているようです。 出版物が電子化されて読み手はパッドの中に多くの書籍を収納して随時読むことができる利便性に関心が行きがちですが、作者や出版業から見れば出版コストがかからないのでたとえ人気がない作家でも出版することができます。

そのような理由から多くの電子出版を行う業者が出てきて、販売されたものがヒットし、紙の書籍になるそうです。 今は売れるならやはり紙になるのでしょうか。

紙の出版であればコストがかかり、売れない本は膨大な赤字に繋がりますから小説であれば多くの文学賞の選考でフィルターがかかり、受賞作が出版されてそれなりに売れるわけですが、売れない場合もよくあるようです。

専門家の評価と一般読者の評価の違いと言ったところでしょうか。 しかし電子書籍であれば400部しか売れなかったものから10万部売れたものまであるそうです。
当然出版数は膨大に増加するわけですから、読者としては読むべき本を選ぶのに苦労します。 速読術を身に着け、なにが意味の深い出版物かの解説が出版され、それをもとに読むものを決めてゆくことになるでしょう。

私も日本経済新聞の出版物の解説をもとに読む本を選んでいます。

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