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節穴の目

採用面接であまり印象に残らず、つまりは良いとも悪いとも感じることなくほかの面接者の判断にゆだねて採用したケースがあります。 入社後初めてお会いしたとき『どこかで見た人だ』というほど印象に残っていませんでした。

入社されて半年が経過し、食事を誘ってどのような人か話を聞くことになりました。 彼は質問に的確にこたえ、気負うことがなく終始笑顔で私の質問に答え、私のバカ話に付き合いました。 一言で言えば彼はよくこなれた青年で、当社の事業にとってかけがえのない人材であることがわかりました。

60歳を過ぎた自分が面接し、若いほかの面接者は彼の長所を見抜き採用に至ったわけですが、見抜けなかった自分に腹立たしさとふがいなさを思い知りました。

経営者の役割は多くの人や取引先を見抜き、何らかの判断、取引をするとか止めるとか、その人を昇進させるとか配置転換するとかを決めることにあります。 人の行いですから失敗があるわけですが、判断を誤られた職員はやっていおられないでしょう。

そう思って幹部の人事の采配を見ていると絶妙で、私にはできないだろうと思うことがあります。 このような反省はおそらく自分の価値観に歪があって、それにはまってしまった場合に誤判断が起きるのかと思います。 そのように考えるとバランスのとれた価値観を持つ人が経営者に向いているのかと思いますが、今更『自信を無くしたので会社をやめます』とは言いにくいのも経営者の立場でしょう。

今以上に人の話に耳を傾け、価値観のバランスを図ることが必要で、それがままならない時はほかの局面で経営者能力を発揮する、それも叶わなければ引き際を考えべきでしょう。

経営者の判断は概ね目先ではなく時間のかかることへの判断が多いと思います。 目先の判断ミスで地震や信念をゆるがしてもいけないでしょうが相手のある問題は時間の経過とともに重くのしかかってきます。

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