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水耕栽培の見学に伊賀市に行ってきました。 写真はビニールハウス内で水耕栽培を行っている風景です。 サニーレタス、小松菜、ほうれん草を栽培していました。
ビニールハウスの大きさは77m×21m、7mのハウスが3棟連結されています。 小松菜は最大28回/年収穫するそうです。 ただし、種子を発芽するのは苗床で7cm程度まで大きくして移植してから約2週間で収穫との事です。
なぜ水耕栽培を見学に行ったかというと過疎地で事業化できるかを確認するためです。
え!、薬局が農業をやるの? と思われるかもしれませんが、今は自社で経営するつもりはありません。 また世間では農業が話題になっているから? これも違います。

当社は調剤薬局と高齢者介護の仕事をしておりますが、理想とするのは疾患の無い世界、介護の無い世界に尽きます。
介護の現場で介護機器や住宅改修により如何にに安全に、快適にご利用者が生活できるかを追求しています。 その利用者の方が『もう死にたい』とおっしゃいます。

薬局に来られる患者様に薬剤師は『早く良くなってください』という願いをこめて服薬指導を行っていますが、長期に改善しない人がたくさん居られます。
勿論、病気や介護を必要とする人がまったくなくなる訳ではないですが、我々の仕事はなくす方向で行っています。

かつて薬剤師が「本人が健康になりたい気持ちが強ければ、もっと薬の効果も上がるのに」という話を聞いて衝撃を受けました。
薬は飲む人の気持ちで効いたり効かなかったりするのをはじめて知りました。 大体私は殆ど病気をしませんのでその意味を実感することは出来ませんが、納得してしまいました。 うちの薬局が患者さんの気持ちを「絶対、すぐに治すんだ!」という気にさせることが出来れば行列の出来る薬局になるかもしれません。
薬剤師の服薬指導時の気の発し方が問われるかもしれません。

先日イラクの米兵が体に7発の銃弾を受け、自力で逃げてきた話をニュースでやっていました。 普通の人は1発弾が当り、『もうだめだ!』と思うと死ぬそうです。 勿論被弾した米兵は急所に命中していなかったのでしょうが、生き延びようとする気力が生命の危機に対していかに重要かを示す出来事と思います。

話を戻し、『もう死にたい!』と思う人に、つまり生きる希望を失った人に生きる希望と勇気を与えることは並大抵ではありません。
そこで今後20年くらいでそうなりかねないシニアの人を過疎地に転居してもらい、元気なうちに生き甲斐を見出してもらう、そしてその生き甲斐でお金が稼げるとさらに良いと考えたのです。
定年後に田舎に暮らしたい人はおられ、田舎暮らしで生き甲斐と所得を得たいと考えられます。 その手段として水耕栽培は良いのではと思ったのです。

話は伊賀市に戻り、始めた人は萬成さんとおっしゃる方です。 萬成さんは文学部を出てサラリーマンになり、組織になじめずネット販売をしたり、ラーメン屋に勤めたり、その後水耕栽培を研究する農家に弟子入りしてその経験積み重ね、現在に至っておられるそうです。
私はたまたま農学部出身ですが、私の知らない話題がたくさん出てきて、大変研究熱心な人です。 「経営で一番大きなコストは何ですか?」との問いに「人件費ですよ、張替えのビニールや肥料や種苗費は知れていますよ」、経営者としても当然のことを把握されています。
萬成さんは作業者として障害者の人をたくさん雇っています。 私が訪問したときも障害者の人が楽しそうに仕事をしておられました。 軽度の知的障害の人が多いとの事ですが、伊賀市では障害者を一番多く雇用する事業所との事で、こちらでも有名になっておられるようでした。
勿論、作業効率は障害者であるためそれなりとの事ですが、穏やかに働く姿を見る限り本人にとって良い職場ではないかと思われました。

訪問記後日続編
苗を育てているところ

コメント


  1. 実際に打つ患者が水耕栽培をして治ったという話も聞きました、水耕栽培なら、ビニールハウスの中で、外の農作業とは違い環境はいいですね、変な虫もいないし、

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