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イライラの原因

私の仕事のやり方は一つの事に集中すること、つまりは同時に複数の事をバランスよくこなせないことです。 良きも悪しきもそれが自分のスタイルで、若い時より少しはましになったものの概ね変わりません。

会社では同時に多くの課題が発生して、それぞれの組織長が課題に対処しています。 思っていたよりうまく解決できていることもあれば思った通りに失敗していることもあります。

大きな問題や現場から支援要請があると一緒になって対処しますが、多くの場合、当社管理職の皆さんは責任感からかほぼすべて自分で解決しようとします。

一部の管理職は私に支援要請したばかりに話をこじらせ、私の耳に入らないように隠蔽する、これは言葉が悪いので表面化するまでに対処し、解決してから報告が来たりします。

私としては楽な経営者と高をくくって、もしくは自分はあまり役に立たず期待されていないとすねながらお気楽に過ごしていて、ふと現場の問題に触れた時、『えらいこっちゃ、とんでもないことになった』と悲嘆に暮れてしまいます。 落ち込んだ状態で周囲を見ると問題だらけ、解決する問題より起こる問題の方がずっと多い、『あっちも、こっちも、こっちでまた』と目に入り耳に聞こえてきます。

一つに気が付いたなら何とかしようと努力しますが、同時多発ではイライラするばかりで手の打ちようがありません。 それぞれの管理職に問題の原因と対処を聞き、ますます深刻になります。

A氏とB氏が反目して業務に支障をきたしている、C氏は管理職昇格を辞退した、D氏は退職の意向がある、ええい、手の打ちようはないわい、次々起こる問題にイライラは募るばかりです。

TVのドラマで同じようなシーンがあり、私の比ではない深刻な問題が主人公の周りで次々起こり、主人公は問題に引きずり込まれ、誤解され、陰口をたたかれたり、恨まれたり散々な目にあいます。

ある主人公は次々起こる問題に精一杯挑み、次々解決しますがこれでもかと問題が起こります。 ドラマだからいいもんの現実なら大変なことです。 別のドラマで同じような状況におかれた主人公は沈黙を守り、うろたえることなく静観し、本質的な原因を取り除き、すべての問題がすべて収束するのを静かに見守ります。

大変格好よくスマートで、『そんな上手くいくものか!』と思いますが、どちらの主人公にも憧れることになります。 当然作者や演出家はチープな意図を恥じらいもなく表現し、愚かな私は其れにどっぷりはまってしまいます。

しかし翌日会社で新たな問題に触れた瞬間、イライラは頂点に達し、時によっては激高します。

ドラッカーはこれらの対処について『問題を解決したとしても元の状態に戻っただけである』と冷静に判断しています。 目の霞に聞くといわれるブルーベリーのサプリメントを飲んで霞が和らいだとしてももともとも以上の視力に戻るわけではありません。 せいぜい霞が取れる程度、といっています。

会社の中の問題は解決するに越したことはないのですが、殆どが些細なこと、静観し多発する問題の根本原因を見極めなければ個別の問題対処はもぐら叩きになってしまいます。

自分がふともぐら叩きになっていることに気付き、ひどく落ち込むことがあります。 わかっているけど静観できない愚かな自分かいます。

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