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経営者の条件

当社は経営として一時的な安定期に入り(と私は思っているのですが)、自分が次に何をすべきかと考えていたとき、PFドラッカーの『経営者の条件』が目に入りました。

北海道ツーリングの帰路、小樽の本屋で見つけて帰りの船で読んでいました。 ドラッカーが1950年から1960年代に書いた論文をまとめたもので、歴史に名を遺した経営者や歴代の米大統領の意思決定が例示されています。

例示が古く、人によってはコンピュータの発達や経済学の進歩など現在では過去の考えと思われるかもしれません。 実際に読んでみるとそうは感じさせないものがあり、ドラッカー先生の深い洞察力を感じました。

前述した会社の安定期に何をするべきかを悩んでいたのですが、介護保険ビジネスや医療制度の一環である調剤薬局、ケアプラン作成業務など制度ビジネスを営む当社にとって、なおかつ労働集約型のビジネスモデルの中で、方向を誤らずうまく運営すれば赤字にならないビジネスで、今のところ赤字てないわけです。

負荷の大きい制度要請の効率化を図る、制度外ビジネスを立ち上げるなど課題はあります。 人事上の問題もあります。 それらに目を奪われ、解決に注力したとしても問題が解決して元の状態に戻るだけ(これもドラッカーの見解)、同じ問題が繰り返し起こるなら本質的な問題がある、それを見極め個別の問題にかかわらず本質に迫れと氏は指摘しています。

JR北海道、東芝、VW等の問題はまさにこれに該当し、かつてのドラッカーの指摘は現在のトップを走る経営においても生かし切れていません。 これら大企業は大企業であるがゆえに当社と比較ならない多くの課題が、それも大きな課題が日々起こり、経営者は膨大な報告を受けていることでしょう。 選択を誤ったり手を抜けばすぐさま凋落の危機が訪れます。

一番効果的なことは反復する問題の本質を見極め、再発を防止することです。 当社はこれら大企業と比べるべくもありませんが、頻発する課題に対処して幹部は疲弊しています。

私自身、年齢は62歳、課題の対処を目的とした本を読もうと思っても目の老化で若い時ほど読めません。 集中しようと思っても体力が衰え持続できません。 好奇心も薄れました。 そこで筋トレをし、気分転換をし、隙間の時間に本を読み、人の話を聞くように心がけています。 しかし、思ったことをバランスよくこなすには時間が足りません。

ドラッカー氏はこの問題に『やることを決める前にやらないことを決める』と言ってます。 やらないことはらなくても良いことや誰かにやってもらえばよいことで、結構多いと思います。 私はこの考えにずいぶん以前から従い、多くのことを止めてきました。 やめて空いた時間を娯楽にあてたりもしましたが、今やらねばならないことを明確にすることで娯楽の一部も減りました。

娯楽の少ない人生は侘しい気もしますが、代わりに得られるものは大きい気がします。

コメント

  1. その時流に疑問を超え批判的になると、私はあえて、流行りの書籍、映画、ドラマから距離を置き、まず、良しと今までに思ったものをもう一度紐解くことにしています。
    で、、ドラッガーさんはまだ読みも調べもしていないのですが、、笑
    でも、、時流に逆らってはお商売が立ち行きにくい時代では、経営者さんは大変です。
    ある意味、自分をすてないとならない異常な時代に思えます。マニュアルが幅をきかせ、概念で踊らされる時代とも思えます。
    理性より、数値的?デジタル的な合理化があ良しとされる時代dw、誰かれなく、日本人はそれを飲まざるを得なくされた中で、海外資本系統の人たちだけが、人道的な社会生活を謳歌しているって背景に何があるんだろう?って、笑、真剣にかんがえてしまう。。
    経営者は、日本人を少しでも救おうと努力する中で、いつの間にか?海外資本の人脈に取り巻かれ、神輿に担ぎ上げられ、自分の意思とは無関係に走り出してることに気づく。。
    そんな昨今に思う一つに、ヘルパーステの実質管理者がケアマネを使ってるという実態、、つまり、、ケアマネ不要論が起こってる実態にとっても恐ろしい事態が無視さrてる、、
    医師の診断がデジタルによる検査結果によるしかないために、、医師の診断もじっさいは形式化されつつあることのテロリズム社会への移ろいが気になる昨今です。

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