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失業率と雇用のミスマッチ

日銀の試算で、今年の7~9月の完全失業率が求職者と企業の条件が合わないために起きるミスマッチ失業率を下回ったと新聞が報じています。 これは23年ぶりの事だそうですが、23年前と直近の状況が同じかどうかわかりません。 質的な問題ではなく、量の問題です。

日銀の異次元緩和以来景気が回復し、当社における採用活動でハローワークからの応募が激減し、最近の応募者は紹介会社経由が殆どで採用コストが上昇しています。

働いてみたものの思っていた仕事ではなかったや説明を受けた内容と異なる雇用条件であったというミスマッチは企業側、特に採用担当の説明責任と応募者の思い込みの二つの側面があることをミスマッチ転職組の面接で感じました。

企業側が何らかの事実を故意に隠ぺいしての採用活動は論外として、自分の価値観に合わない社風が原因で退職するなど応募者の思い込みや勘違いも多いように感じました。

完全失業率が大幅に低下することは大企業が求人を加速しており、ミスマッチの退職者は絶対数では大企業からの退職数が多いということです。 当社のような零細企業では例え中途採用であっても応募者から見ればあと順位になってしまいます。

ミスマッチによる転職のための応募者は次はミスマッチでない職を選ぼうと紹介会社に依存し、結果的にハローワーク=自分で仕事を探せない、もしくはハローワークの紹介方法ではミスマッチの可能性があるということでしょうか。

最初の話題に戻り、景気が良くなり失業率が低下したということは統計から明らかで、近年5.5%前後まで上昇したのち最近の平均は3.4%、一方のミスマッチ失業率は1990年前半では2%強が3.4%とこちらの動きも気になります。

当社の応募者も大企業からの転職者がいて、高い個人成績をあげています。 個人的に会社や仕事の不満は言われることがありません。 当社の風土や雇用条件を良しとする人がいるということで、大企業はいくらでも応募があるので風土について気が向かないのか、と思うこともあります。

人の価値観は多様化していて、当社を良しとする人もいればそうでない人もいる、ではどのような会社かできるだけ伝わるようにすることが必要と感じています。 中小企業でメーカーではないですから自社製品からのイメージはありませんし、ホームページを改善しようとしてもなかなか難しいものです。

そこで代表である私が十分な時間を面接に費やし、質問もうけるようにしています。 昇給や賞与の算定など雇用条件についての質問もありますが、働くうえで風通しが良いか等質問されます。 これは答えに困ります。 個人的には風通しの良い会社であると感じていますが、客観的には答えられません。 狭い知見で他社より良いように感じてもいかにも主観です。 応募者がミスマッチで転職するのですから紹介会社の言う事だけではなく、自ら練り上げた質問を投げかけないと見えてきません。

なぜならミスマッチの内容は多様なのですから。

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