監査役BLOG

カテゴリ

会社運営

[会社運営]

代表取締役の役割

当社では一般企業より権限委譲が進んでいると思います。 調剤薬局や高齢者介護の事業はいわゆる制度ビジネスと呼ばれ、関係法令などで詳細に事業内容が決められています。 その内容に従って多様な現場は制度内の判断を積み重ね、事業を進めてゆきます。

現場の判断はいちいち承認するようなものではなく、たとえば値引きであれば一定の基準が決められ、それを超えるものは店長の決済にゆだねられています。 個別に把握することは煩雑で、各店の利益率が大きく変動した時に理由を確かめる程度です。

資産購入についてもリース契約による導入が一般的ですが、車の購入などは事後報告になっています。

配置転換や昇進・降格など人事についても現場の管理職の提案を承認しますが、基本的に拒否しません。

各事業部門の方針も組織長に委ね、全体整合に支障をきたさない限り否はありません。 間接的にはトップダウンの予算を提示しますのでそれに向けて組織長は事業計画を立案します。

そこまで自らの権限を委譲して残る仕事は会社の基本方針や代表としての仕事、取引先の挨拶を受けたり、大きなクレームで謝罪に行ったり、債務の連帯保証人になる、会社行事でスピーチを行う、各事務所を回って笑顔で話を聞く、そして最終責任をとることでしょうか。

自分で直接やっている業務として採用面接があります。 最後まで残った実務ですが、これも外れてもよいようになってきました。

トップセールスなど顧客が一般個人の業界ではありえません。 やる事が無くなってきて遊んでおればよいというものではなく、難問が持ち上がれば相談に応じ、一定の判断をしなければなりません。 つまりは存在を否定されているわけではなくより重要視されているということです。 大きな決断、苦しい決断、状況の見えない中での決断など行うに際して多大なエネルギーが必要で、いつでも最善の判断ができるよう一般的な情報を集め、歴史に学び、考え方について常にシュミレーションを行っておかねばなりません。

めったにない危機に際した判断をいつ求められるかわからい状況で、いつでも受けて立てる気力を維持するのは小心者の私にとって辛いものです。

個々の業務を適当な人に振っていた時は仕事が減って余裕ができました。 しかし作業に追われているほうが気が紛れていざという時に力が発揮できるように思えてきました。 大企業の同年代の社長が朝から晩までアグレッシブに働いている姿は眩しくもあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

上に戻る