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ノルマ

ノルマは労働者に課せられた基準で未達の場合にペナルティとして賃金を減額することは労働基準法で罰則を設けられているそうです。

採用面接でノルマの制度についてよく尋ねられます。 営業職について多いのですが、当社の営業職についても経験上の販売目標値が設定されています。

面接でこの質問が出た時に『ノルマの定義は何ですか?』と質問を切り返します。 一人として明確に答える人はいません。 イメージとしてノルマ未達、同僚の面前で罵倒されるなどパワハラを受けるといったイメージをもたれているのでしょうか?

多くの営業会社で成果を上げた人が昇進をしたり、賞与が多かったり、恩典がついて回りますが成果を上げても上げなくても同じ評価という会社はまれだと思います。 先日営業職を退職した人とばったり出会い、『新しい仕事は順調ですか?』と聞きました。 年収は当社にいた頃より増えたそうですが、実績を上げても上げなくても評価が変わらないことに不満をもっているようでした。

何が公平か労働法も行き過ぎたやり方を禁止すべくルール化しますが、ルールの運用次第では逆不公平になりかねません。

あるメーカー営業が押し込み売りに来られました。 押し込み売りとは必要在庫量を超えて仕入れを依頼するもので、その月の販売目標を達成するための方策です。 今まで取引のあった大企業でも依頼がありました。 外資系の製薬メーカーでは予算を1円でも未達なら賞与は0になるという極端な話をされていました。

当社ではそのような方法をとりません。 販売は現在では科学的と言ってよいほど洗練されてきていて、未達罰則のある販売目標の設定など継続した売り上げにつながる施策とは考えられません。 応募者にそのような説明をすると安心されます。

その時私は『誰も未達を叱ってくれない、怒鳴ってもくれない、自分で考え、仲間に相談し、管理職に応援してもらいながら販売数値を目標に近づけてゆくことの大変さ』を想像していません。 訪問を繰り返し、日報にその日の行動を記載し、それらの作業をこなせば許されると考えているようです。

営業の仕事は作業の完成ではなく成果の多寡を問われる仕事です。 成果が出なければ苦しみ、独自の販売方法を見つけて高い成果を上げると評価される仕事です。 営業はマーケティングの世界、創造的で科学的なお仕事です。
そんな知的な仕事であることを理解してほしいです。

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