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戦略と映画

野中郁次郎氏は戦略に関する著作の多い学者です。 学者としては経歴が変わっていて商業高校をかろうじて卒業し、早稲田大学に入学、電気機器メーカーの製造に携わりながらアメリカに私費留学し、帰国後防衛大学の教授、一橋大学教授などを歴任された方です。

経営学が本業ですが、戦略に関する代表的な著作に戦争の戦略をテーマにしたものがあります。 『失敗の本質』は第二次大戦の日本軍の戦略分析、『戦略の本質』では創成期の中国共産党軍と国民党軍の軍事戦略や第二次大戦のドイツとイギリスの航空戦略など軍事戦略がテーマになっています。

防衛大学教授時代の研究のようで、詳細なデータをもとに戦略の優劣を検証しています。 戦略と戦術、武器の優劣、軍人の経歴や政治思想など多岐にわたる分析がなされています。

これら戦争をテーマにした各国のプロパガンダ映画で持っていたイメージとは大きく異なる戦争の現場が戦略の評価に基づき描かれています。 詳細な分析データが残っている戦争の事実が情報がこれだけ開示されるようになっても国家レベルでゆがめられ、学校で教えられ、憎しみを植え付けられていることに何ら疑問をもたない多くの人たちが世界にいることは不思議で、ゆがみが新たな国家間の紛争や個人レベルのテロや犯罪にまで影響を与えていることを多くの国の政治家が本気で憂慮しないことを不思議に思います。

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