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薬剤師求人

 

当社は求人をハローワークと新聞の折込に出しています。 現在も3職種をハローワークに出し、本日薬剤師の折り込み広告を入れました。 薬剤師の仕事は企業・大学の研究室、MR、調剤薬局(病院勤務を含む)、ドラックストアー等です。
当社は処方箋調剤中心の薬局ですが、調剤薬局勤務経歴の人でなければ仕事は職歴経験が生かせず、仕事を覚えるのはかなり大変です。

不況で有効求人倍率が低迷する中、求人を出しても応募の少ない資格職のひとつではあります。 薬剤師より取得が難しいと思われる資格職でも募集すれば応募の多い職種もあります。
薬剤師の場合、社会的に必要資格者数を超えるライセンスの発行があり、有資格者が資格を生かした職についていない現状があると思います。
それらの人のかなりの割合が専業主婦と言われ、資格は終身でもっているものの仕事が出来ない資格者が多いと想像します。
薬剤師の職場復帰の研修をハローワークが行えば厚労省にとってもメリットがあるかもしれません。(潜在していた薬剤師が雇用マーケットに登場すれば薬局の固定費=人件費が下がり、薬価改定などを通じてさらに調剤報酬部分を下げることが出来ます)
もっとも、今以上に下がって優秀な人材が集まるか疑問はあります。 しかし眠れるライセンスは宝の山で、働く気概をもちながら家庭の事情などにより社会参加をあきらめている人にチャンスを与えることにもなります。

いつも新聞の折込求人情報の薬剤師募集を見ていますと、休暇・勤務時間・最寄り駅からの距離・賃金(年収)が記載の中心です。 勿論どの職種も基本条件として記載されますが、フリーワードにもこれに関連すること、「土日は休み」等が強調されています。
新聞の折込は紙面の都合もありますが、仕事内容として「総合病院の全科処方に対応」などは魅力の優先順位は低いようです。 しかし当社のような大病院の門前薬局は多種多様な患者が来られ、多くの薬剤が処方されますので、服薬指導も含めてもっとも薬剤師らしい職場ではないかという気がします。

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話題の魅力

 

会社の職員や取引先の方や面接に来られた方など話をして魅力を感じる人はごくまれです。

雑学に長け、話題が豊富であっても百科事典と話をしているようでちっとも面白く無い人がいます。 表現力が無いわけでもないのですが何でこんなに面白くないのか考えてみました。
その人の話に価値観が見えません。 本人はよく質問されるので知識の整理は出来ていますが話はそれ以上広がりません。

一方話をして面白い人に何かを問いかけると「なぜ質問するのか、何をしたいのか」逆質問をされます。 そこから話か広がり、気がつけば新しい事業になっている時があります。 このタイプの人は良く考えている人です。 何か問いかけてその人の心にひっかかることがあればその人は何日も考え続けます。 ちょっとした会話をして何ヶ月もしてから「この前の話はこうだと思う」などと返してくれたりします。
そのような人は考え、解き明かすことに価値を置いているわけですからそれが私の助けになったときに喜びを感じてくれます。
ちょっと人を助けた気分だと思います。 しかし何ヶ月も考え、私の問題を解決してくれたわけですから私の感謝の念は大きいといえます。

知識の取得が困難な時代では知識はそれ自体に大きな価値があり、知っているだけでえらいという時代が最近まで続きました。 教育も知識偏重ですが、最近はネットで知識・情報を簡単に取得することが出来ます。 特に単発の知識、○○はどういう意味か?というようなものです。 さらにその組み合わせでちょっとしたレポートなどです。
社会保険労務士に「外国人を雇用する時の一般的問題点は?」という質問をすればたいてい1000字程度のレポートをweb条の情報を元に送ってくれます。 彼らにすれば15分もあれば出来るレポートだと思います。
始めは『さすが!』と思いますが、自分でwebを検索すれば自分でも書けるレポートです。 元々レポートをもらってそのレポートでは解決できず、追加で調べた時に分かったことです。 そのレポートで解決できなかったことは経験であったり、考え方であったりします。
私から質問を受けた社労使はその問題に直面したことが無いので一般論しか語れなかったのです。 もし担当したことがあれば突っ込んだ質問をして私を問題から開放してくれたと思います。 つまり具体的質問も出来なかったことになります。
当然その社労士との契約は解除しましたが、いわゆる専門家の世界で知識偏重の手抜きがよく見られます。 では私が本来的に専門家として満足したケースを紹介します。
?うちの薬局長
私:インフルエンザが流行って薬剤師が次々に感染したら困るのでこっそり卸からタミフルを仕入れましょうか?
薬局長:新型インフルエンザは毒性が低いのでかかったら家に帰って玉子酒を飲んで寝ていればいい。
?ある有能な弁護士と特許紛争で訴訟となり、公判に立ち会ったとき
弁護士(原告に質問):あなたは当社に対してタイプ打ちの文書で通知したとありますがどのような機械でタイプを打ち、その紙はどこで買ったどのサイズのものですか?
原告:・・・・・・・・・
弁護士:裁判長、質問を終わります。
この裁判は最高裁まで争われ私が前に勤めていた会社が勝訴した後、新たな証拠=提示された文書を元に差し戻しとなったもので、私は前任から引継ぎ段ボール箱3箱文の資料を熟読して法廷に臨みましたが、証拠となった書類の信憑性を上記答弁で覆し、公判1回で結審したものです。
裁判長は真面目な人であれば私同様膨大な資料に目を通したと思いますが、ばかばかしい訴訟で早く終わらせたいはずの事件で、有能な弁護士は用紙の入手のあいまいさで信憑性を証明した話です。

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定年

 

社会保険労務士と話していて、定年が話題になりました。 「いずれ定年の概念はなくなるでしょうね」と先生は仰いました。
私がサラリーマンをしていた時、回りは皆年上でした。 社員名簿に入社年次が判るようになっており、嫌いな先輩社員がいつ定年でいなくなるか、社員名簿を見ながら心待ちにしていました。
今の会社では年齢では上から数えて6番目、ぼちぼち心待ちにされているのかと思います。 しかし先生の発言は私の組織人としての固定観念を打ち砕くものでした。 少子高齢化で労働人口の減少の対応として高齢者雇用の発想は当然です。
前の会社でも定年が明確で、定年が近づくとみな働かなくなります。 そして若い者がやることに干渉し、評論するようになります。 ひどい人は勤務時間中にパソコンでゲームをしています。

定年が無くなり、つまり年齢にかかわらず会社に貢献しなくなれば退職勧告が成され、貢献する限りにおいて仕事はやり続けるとなるとパソコンでゲームをする人も無くなるでしょう。 そんなことをしていたらすぐに退職勧告を受けるでしょうから。
仕事をしているつもりで作業に熱中する人もなくなり(そんなことをしても会社に貢献しているかどうかで評価されますから評価対象とならない作業を繰り返しても評価されません)、サービス残業も減少すると思います。
評価に温情は必要ないと思います。 貢献できていない人は出来ていない、貢献している人は貢献しているで良いと、しかし出来なかった人に対して何をすれば貢献できるか明確なアドバイスを考課者は出来なければなりません。 アドバイスしたにもかかわらず、貢献しなかった人が貢献できるようにならなければ考課者自身が貢献していないことになります。

考課者=管理職は教育者であるべきで、教育する為にここがいいとか悪いとか部下を正確に評価する必要があります。
考課することが目的ではなく、人が成長したかどうかのものさしを正しく当てるのが人事考課と思います。 ここのシステムが歪んでいるのか毎年3万人の自殺者がいるそうです。
同じことを繰り返しますが、人はふるい落とされる為に評価されるのではなく、育てられる為に評価されます。

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天国と地獄

関西の景況は新聞に毎日のように書かれていますが、介護業界は無風状態です。 勿論業界内で取り合いの厳しい戦いがありますが、マーケットは拡大しており、それ以上に参入があります。

当社のホームページで職員の募集をしており、たまに応募してこられます。 昨日も一人応募してこられましたが、本日の面接を約束し、予定時間に表れません。
連絡すらなく、予定をキャンセルする気が知れません。 というのは、ハローワークに募集を出すと、ハローワークのホームページにアップされると同時に電話がひっきりなしに架かってきます。
今までになく優秀な人が応募してこられ、すぐに採用が決まります。 真剣な人は時間前に必ず指定場所に来られます。 すっぽかすような人は面接しても採用に至らないと思います。 私が一時面接をしますが、既に何百人と面接しているので、どのような人かある程度見抜けるようになりました。 すっぽかされたときは面接の時間が節約できたと思うようにしています。

当社は経験・学歴不問で面接しますが、すっぽかした人はどこかで採用されるのか心配になります。 当社でおそらく採用にならない人がよそで採用になるはずが無いと思います。 なぜなら人材紹介会社の営業の方と話していると当社の採用方針は珍しいとのことです。
だからハードルが低いとは思っていません。 経験・学歴不問である以上人間性は厳しく見て判断するからです。

亡くなられましたが、落語家の桂枝雀さんの『茶づけ閻魔』という落語が好きで、何度もCDで聞きました。 古典落語ではありませんが、松本さんという主人公が死んで天国に行くという粗筋です。
松本さんが閻魔さんの家でやり取りする場面から始まります。

松本さんは死んで天国に行くか地獄に行くか不安で、閻魔さんに色々質問し、天国にいけるように頼みますが、閻魔さんは天国は退屈だと諭し、さらにどちらにいくかは生前の本人の行い次第で、閻魔の権限で左右できないと告げます。 だから閻魔の庁に行き、自分が以下に真面目に生きてきたかを申告するのだそうです。

松本さんは「みんな天国に行きたいですよね・・・」だから真面目に生きてきたと嘘の申告をすれば天国に行けるのかと想像します。
そのやり取りの中で閻魔さんが「人間は正直や、いざ申告という時に『地獄』と申告しよる」という下りがあります。

当社が事業を営む介護の業界は、『高齢者の生活を支え、守る、やりがいは有るけど高収入ではない』 業界で、この落語で言えば天国かもしれません。
そのように思えば平気で面接予約をすっぽかす応募者は『地獄』行きの人でしょう。

落語で紹介される天国は退屈で平穏な世界、一方地獄では針山がゴルフ場に開発され、釜茹では温泉になり、血の池はジェットライナーで遊覧できる観光地になっています。
しかし作者は地獄の生活に釘をさしています。 地獄は毎日楽しく生きなければならないという責めを負わされ、毎日毎日新しい楽しみを開発していく設定になっており、それが如何に大変かを匂わせます。

この落語の作者は地獄を時代背景のバブル期に例えているように思えます。 バブルは発展し続けないと弾けてしまいます。

一方の退屈な天国にも控えめな楽しみ、笑いが込められています。 天国の住民として釈迦、キリスト、孔子、孟子、親鸞、日蓮などが出てきて、退屈な中に人間的にやり取りがあり、笑いを誘います。

主人公の松本さんが天国から血の池に落ち、釈迦がキリストとともに助ける場面では、釈迦がキリストに関西弁で「えらいこっちゃ、松本が血の池に落ちよった、キリストはん、助けて」といい、キリストがオリベ山から昇天する時に使った2000年前の縄梯子を使って釈迦と共に主人公を救出に向かうと、梯子が切れて血の池にはまり、ジェットライナーの操縦をしている赤鬼、青鬼に助けられたうえに説教されます。
「お釈迦はんにキリストはん、こんなところを人に見つかったらどないしますねん、どんならんこっちゃ」、「赤鬼はん、人にいわんといとくなはれ、すんまへんなー」と謝ります。

世の中の会社がこの落語の天国と地獄に色分けできませんが、自分の居場所はしっかり見極めるべきという含蓄を感じました。

尚、このCDは娘が通っていたキリスト教系の高校図書館に収蔵されており、これほどキリストをパロディ化したものをそのような学校が所蔵していることに思わず笑ってしまいました。

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価格

窓から

 リーマンシッョク以降、新聞を読んでいると消費者物価が下降している記事が目に付きます。 大手スーパー「カルフール」はPB商品を以前から出していたそうです。 先日の記事ではPB商品のディスカウント品を売っているそうです。
 私が知っているPB商品の話をしますと、大口販売会社、例えばヤマダ電機とかが某電機メーカーとエアコンの仕入れ交渉をします。
 メーカーはどれだけ仕入れればいくらで仕切るというボリュウムディスカウントを行いますが、これ以上いくら仕入れても仕切りが下がらないラインがあります。
 それに対してPB品はメーカーの製造ラインを借りて特別規格品(本来従来品の色違いであるとかメーカー名が入っていないとかで、基本仕様が同じ物)を製造委託します。
 原材料をはじめ加工費まで交渉すると思います。 それでメーカーの同等品をより安く調達するもので、低価格品の調達手段と聞いてます。
 カルフールはそれをディスカウントして販売しますから、目玉品ということになります。
 このような方法を取れるのは販売力のある大型量販店になります。 メーカー希望価格13万円のエアコンがたとえは2万円とかになるそうです。 多分このあたりが原価に近いと思います。

 世の中には原価が判りにくいものが沢山あります。 当社に関係する事業ではリフォーム代があります。
 手すり1本、取り付け費いくらと定価を決めているところは少なく、同等工事で3倍の開きがありました。
 高い業者が良い工事をし、安い業者がいい加減というわけではないと思います。
 安い会社が大きなブランドを持っていれば高い値段で受注でき、儲かります。 しかし、そこの会社の社長のポリシーは安く、早く、お施主が喜ぶものだそうで、施工品質は安い会社のほうが良いと思います。

 最近大手メーカーの製品の全般的に値崩れを起こしているように思います。 トヨタの高級車は1台販売で200万円の営業利益があったそうですが、話題のプリウスはせいぜい20~30万円程度ではないでしょうか。
 薄型テレビ(液晶又はプラズマTV)はすさまじい勢いで価格が下落しています。 この傾向が続くとマスプロダクションで稼いできた大メーカーはどんどん消えていくのではないかと思います。
 米自動車メーカーの破綻は典型でしょう。 そこで何の脈絡もなく、当社のような中小企業のプロシッョプが存在感を増すのではと思っています。
 なぜなら大企業に向かないビジネスモデルで、販売する製品は大企業が製造する価格下落傾向のものです。
 巨大量販店ですら我々の分野=介護ショップに入ってきずらいと思います。 と安心していたのですが、調剤薬局のほうはドラック系が入ってきました。 
 おいしいから入ってくるのでしょうから、おいしいのでしょう。 本来中小企業の分野でドラックチェーンのナショナルブランドが伸びていくのか注目されています。

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生き急ぎ

寝そべり

 私はいつも何かしていたいほうです。 じっとしているのが嫌いでその時思いついたことをしてきました。 何か目標があれば、例えばテニスを上達したい、と思えば空いた時間に素振りをしたり、ビデオを見たり、ランニングをして体力をつけたり、目標があれば単純なことでもやることができます。
 目標をもち、自分のモチベーションを高め、たとえ素振りであっても冬に汗が眼に入るまでやり続ければうまくなると思います。
 妊娠した女性がボールを紐でつるし、素振りをしてイメージトレーニングを続け、出産して復帰後上達していた人が居ます。
 単純な練習や自分を高めるために必要な行為(目先の必要性がないこと)
を続ける上で習慣化は有効です。 毎日決まった時間に決まったことをすれば徒労感や苦痛は和らぎ、継続すればそれをしないと一日が始まらないようになります。 それにかかる時間も続けることで短くできます。

 私が習慣化していることは朝に家と薬局の掃除、自転車で通勤(片道12km)、新聞を読むこと、歯磨き、早寝・早起きです。 時間を気にせず習慣化していることは、手帳に考えたこと・面談した内容を書くこと、ブログを書くこと等です。 たったこれだけのことでも毎日2~3時間かかります。

 習慣化には落とし穴があります。 それをするときに何も考えないようにしています。 歯を磨くときはそれに集中しますが、虫歯にならず、ヤニをとり、歯茎をピンク色にすることが目的でした。 漫然と歯磨きをしていて、10年ぶりに虫歯になりました。 磨き方を教えてもらうと歯や歯茎がきれいになりました。
 新聞も丹念に読んでいる割には関係ある法律改正に気づかなかったりします。
 目標があり、そのための習慣が増え、時間が厳しくなるとやらないことを考えます。 前はやっていたけれど役にたたない、又は優先順位が低いことを整理していきます。 目標に向かって蓄積された努力が実を結び始めると新たな目標が出てきて、それに向けての活動を開始します。

 気がつけば今すぐやらなくても良いことで身動きが取れなくなり、人の倍ぐらいのことをしているときがあります。 かつての上司や友人の中には私より多くのことをこなす人が居ました。 皆仕事のし過ぎで早死にしました。
 児童心理学で機能界という言葉があります。 子供が自分の気に入った遊びを始めると疲れを知らないように集中し、止めさせられた時に疲れが出てしまう、その集中を言うそうです。
 歳を重ねると『機能界』になかなか入れませんし、子供の遊びのようにのめりこめることが少ないのでしょう。 いつも機能界にはいり、倒れるまで集中するような子が、集中しすぎて病気にならない様に思います。
 大人になって、楽しくもないことに集中し続けることで体を痛めるのでしょう。 いやなこと、退屈なこと、意味が見出せないことをやり続けることは苦痛で、あるセミナーでそのような仕事を楽しくするするというのがありましたが、私は無心で、習慣化してこなすようにしています。

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北方謙三著の『水滸伝』(集英社文庫全19巻)を読んでいます。 現在12巻にかかり、2回目です。 続編として『楊令伝』もあります。
もともと北方ファンで、全作を平均1.5回は読んでいますが、『水滸伝』は読み物として面白く、北方作品に一貫したテーマが顕著な作品と思います。
巻末の作家の解説もほとんど絶賛、解説は解説で、絶賛してどうするのと思うほど褒めちぎっています。
水滸伝のリメイクでここまで書き上げるのは作品の出来、不出来にかかわらず偉業といえるのでしょう。

北方氏が一貫してテーマにするのは、私は『ダンディズム』に尽きると思います。 カタカナが悪ければ『男らしさ』が嵌ります。
『男らしさ』とは何か、強さ、優しさ、くよくよしない、意志、頑固などいろいろあるでしょうが、死に向かう儚さ、という点で登場人物は死んでいきます。 『水滸伝』は長編であるため、登場人物の死者の数は多く、それぞれの死に様に『男らしさ』を表現していると思います。

戦争をテーマとした作品であるため死者の多いのは当然として、自らの志のために死す者、他人の犠牲で死ぬ人、死に様の蓄積がストーリーの展開を生んでいると思います。
われに振り返り、志のために死ぬるような『男らしさ』を貫いているか、というと恥ずかしくなります。 戦争物語だから死ぬのは当たり前、だったら命がけという言葉はうそになります。 水滸伝では登場人物が死に様を見せる前に生き様を見せていて、生き様の中にも『男らしさ』を貫いています。

NHKの大河ドラマで直江兼続を主人公にしていますが、私がある作家の作品で抱いたイメージは戦闘的で『男らしさ』を持つ武人でした。 だからイメージと異なるドラマになっています。
黒澤明監督の『七人の侍』の主人公は『男らしさ』を体現するキャスティングだったと思います。
ジョン ウー監督の三国志に出てくる豪傑と呼ばれた登場人物のキャスティングはやはりイメージと異なりました。
裏返せば北方作品や黒澤作品の『男らしさ』は現実社会では受け入れられない、もしくは古きよき男文化なのでしょうか?

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景気浮揚策

 エコカーに乗り替える・省エネ型家電製品を買うと助成金が出て、休日に高速道路が千円で乗り放題、その財源として数年後には消費税率を上げるそうです。
 国債の発行残高は2008年末で846兆円、地方債の発行残高も天文学的な数字になるそうで、今回の景気浮揚策は借金を加速する事になります。
 例えば個人ベースで返済がかなわないような借金を抱え、乗っている車を燃費の良いものに買い替え、電気代の安いエアコンやテレビや冷蔵庫に買い換えるでしょうか?
 私なら買い替えません。 家の照明器具で電球やクリプトン球を蛍光灯タイプに順次付け替えたことがあります。 3万円/月の電気代は半分に減りました。
 テレビのニュースでやっていたある学者先生の景気浮揚策は国債発行で太陽光発電パネルを購入し、各家庭に設置してその電気代を国債の返済に充て、12年で償還が終わったらパネルは設置された家の所有者に無償譲渡するというものです。
 その12年間に石油が暴落し、電気代が半減すれば償還計画は狂いますが、石油の暴落は想定しにくいですね。 政策立案はいろいろな分野のスペシャリストが関与するので、一見馬鹿げた施策も浮揚すべき産業分野、自動車、電機と高速道路は地方の浮揚ということでしょうか?
 また対象となるのはエコカーや省エネ家電に買い替えることのできる所得層の人たちでしょう。 高速道路が千円になれば車で出かける人が多くなり、省エネとは矛盾します。 まあ自動車業界やガソリンメーカーを救済するとか自動車を所有し、省電力機器を購入できて自宅を所有する所得層の不満の解消が優先順位の高い課題なのでしょう。 目先はそれが正しいかもしれませんが、30年もすれば日本は極東の小国になってしまうような気がします。
 私は子供の世代にも日本に生まれてよかったと思える豊かな国になって欲しいと願います。 エネルギー消費が問題ならこまめに電気を消す節約心を養えるような文化や高速道路を使って車で出かける娯楽よりもっと豊かな心になれる娯楽を楽しむ国民性にするとかです。
 昨日テニスをしましたが、今テニスに最高の季節です。 テニスコートは空いています。 自転車も趣味で、琵琶湖にツーリングに行ってきましたが、湖東にはサイクルロードがあります。
 勿論このような趣味をすべての人が楽しめないでしょうが、エコで健康によく、豊かな心になるような娯楽はいっぱいあるように思います。
 自動車はどちらにしろ乗る人が減っていくと思います。 だから自動車業界を救済してもいずれある程度淘汰されるでしょう。
自動車業界も車作りの文化が決してエコであったりはしません。 エコカーへの乗り替えはガソリンが高騰したときに加速しました。  ガソリン税を上げれば自然にエコカーへの乗り替えは進むし、税金も使わなくてすみます。 ついでに電気料金に課税すれば省電力機器へ買い替えは加速すると思います。

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働くということ

 日本経済新聞の1月29日夕刊に大学の先生で内山 節さんの『働くということ』という記事が掲載されていた。
 氏の『働くということ』の意味は
「根本的に他者と結び合うことにある」と定義し、
「結び合うとは、他者と仕事を通じて関係を持つことです。昔から人間は農業などを通じ、自然や地域と結び合い、その中で自分の役割をこなし、充実感を抱いてきた。封建制の下では労働の成果は領主の年貢などにとられ、分配面では不幸だったかもしれませんが、労働自体は不幸ではなかったと思う。」と解説されている。
 根拠となる現象として所得は恵まれない伝統産業に就こうとする若者が増え、宮大工の弟子入りが多く、群馬県の中学生の将来やりたい仕事は男子が大工、女子がパティシェ、大企業のサラリーマンは10位にも入っていないそうである。 自分が世の中でどんな役に立っているかわからないような職業ではなく、役に立っていることを実感できる職につきたいということらしいのです。
 氏の分析がもっともという立場に立てば、当社が営む調剤薬局や高齢者介護のショップはまさに「根本的に他者と結び合うことにある」わけで、さらに地域にも結び合うことになる。
 さらに結び合う仕方は他者の健康や生活そのものなので、結び合いにおける実感は非常に大きい。
 勿論どちらの仕事もプロとして要求される水準は高いですが、そういう仕事の意義を見出した人は生き生きと働いています。 それが見出せない人はどんどんやめて生きます。 しかし事業である以上利益追求は必要で、その責めは働くものが負う事になります。
 世の中の人のすべてが同じ観点に立てると思いませんが、人の価値観の根幹にかかわる問題としてとらまえると大なり小なり共感を得られるところかと思います。 

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