監査役BLOG

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[仕事]

仕事の本質

 先日仕入先の担当者の方がお越しになりました。 シール用紙を購入している先で、購入品は数百メートルの巻物で納品されます。 剝離紙と糊と原紙のの組み合わせでできていますがつなぎ目が出てきます。 つなぎ目ができるのはいろいろな理由でメーカーもユーザーもつなぎ目無しの原反を希望しますがどうしてもつなぎ目が出てしまいます。 これに印刷してそのまま納品し、クレームになりました。 ユーザーはこのクレームを重大視して経緯書を求め、改善策と対策について厳重な管理を求めました。 シールにつなぎ目があることが許せないような印象です。

その印象は個人的なもので印刷業界に浸っている人はつなぎ目があることなど当たり前のこととして「何を言っているんだ」という反応です。 全製品に占めるつなぎ目ありの巻が1割あればそれを廃棄して残りを良品にしてしまえばよいのですが、結果的に廃棄が発生したメーカーは製品価格に廃棄分を上乗せすればよく、もちろん程度はありますが、1割の価格上昇は損益管理からは許容の範囲です。 つなぎ目ありの原反割合は把握できていませんが納品実績からはさほど多いものではありません。 業界全体が「在って当然」と認識していれば何も改善されずやがてシールは他のものに代替されてゆきます。

ここまでの話は私の行き過ぎた折衝内容です。 当社の部長からは挨拶だけしてくれというものでした。 交渉としてはフライング、私が悪く、さらに交渉の仕方についても熱が入って押しつけがましいものでした。 当然反省しきりです。

以前勤めていた化学品専門商社の優秀な営業を思い出しました。 その人は仕入先に頻繁に出向きます。 会社で一番大きい取引先との提携で私はしばらくその営業と行動を共にしましたが、会社で一番の取引先での交渉は私に全部任せて黙っています。 営業は仕入先に行くものだとわかりましたが当時は理由が明確には判りませんでした。 一方他の不出来な営業は販売先への訪問を繰り返し、販売先の話題がほとんどです。

営業行為はいったい何だろうと考えた時、必要なもので定番であるならアマゾンのようなネットで買えばよく、営業が訪問して商品説明を行う必要はありません。 実際に医薬品情報はMRの情報提供からネットの情報提供に変わりましたし、業務用の部材もモノタローのような販売システムが主流になってきます。

では営業は必要ないのでしょうか? 手前味噌ですが先ほどのアライアンスのようなことが本来の営業ではないか、と思います。 本日の日本経済新聞に日本M&Aセンターの好業績が書かれていました。 個人的にはこれも消えゆく商売の形態と思います。

PCに向かって問診を行う医者なども早く世の中から消えてほしいと思います。 そして本当に必要な仕事を行う人が増えてほしいと思います。

 

 

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[仕事]

仕事の流儀

 うえろくはグループで調剤薬局やケアプランセンター、訪問介護、デイサービス、福祉用具貸与、高齢者施設そして私が従事しているシール印刷と多種の事業を行っています。 仕事の種類でいえば本社業務として人事・総務・経理・企画・監査・システム担当等があります。 そして経営者の仕事があり、すべてにおいて当社ならではの流儀があります。

薬局のような業として完成度が高く規制の多い事業では流儀の自由度が低いのではと思いますが、他社の見学に行くと細かい手順の違いなどが多くあります。 どの仕事であっても(もちろん経営者の仕事であっても)すべて同じ手順を持っています。 調査、計画、実行、検証、再計画・・・・、PLAN,DO,CHECK,ACTIONも同じですが私は事前調査を重要視しますし、途中での検証のために同業他社もよく見学に行きました。 同業は中小企業が多く、大した秘密もないのか気前よく見せてくれ、説明してくれます。

今日のテーマの仕事の流儀ですが、上六の仕事を見ていると類似性が感じられます。 薬局では処方箋に従って棚から薬剤をとってくるのがピッキング、それが処方箋と一致しているかが監査、そこでチェック漏れになると誤薬になります。

シール印刷でもDOにあたる印刷・型抜き、裁断は製品化工程の一部で時間がかかるのは検品、チェック方法もベテランと新人では異なります。 ベテランのチェックはスピードと精度において神業です。 薬局も同様で監査を重要視している薬剤師はその人なりの流儀があるのでしょう、早く間違いがありません。

私もシールの検品を行いましたが、方法を教えてもらわないうちは神様の10倍の時間と精度の低さでした。 神様に流儀を教えてもらいスピードは倍になったと思います。 精度も上がったのではないでしょうか。 今は自分なりま流儀を工夫しています。

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[社会]

野生動物北河内辺

 寝屋川の印刷会社に出向して3ヵ月が経過しました。 試用期間が終わったところです。 私の住まいは守口市、住まいから会社に直線で結べば淀川に沿うことになります。 公共交通機関でいえば京阪電車になりますが大きく弧を描いて寝屋川市駅に至り、駅から30分歩くことになるので自転車で6kmを通勤しています。

寝屋川市から守口に至るエリアはもともとは湿地で、それを水田としていました。 子供のころ田んぼにカエルなどを採りに行き田んぼに足を突っ込んでズブズブ足が泥田に潜ってゆき、反対の足に力を入れると同じように泥にもぐり、脱出するのに苦労したことを思い出しました。 また門真辺りでは水田ではなくレンコンを栽培しており、さらに泥は深いものになっていました。

寝屋川に勤めるようになって寝屋川の市内を自転車で走ることがあります。 守口と違って小さな川や農業用水路もいっぱいあります。

コンクリートでできた用水路は巾1メートル以下、深さ数十cmで、普段の水量は少ないですが田植え期になると水位が上がり、流れも速くなります。 あちこちの田んぼではこの水路から取水して田に仕上げます。

その水路を見ると大きなコイが泳いでいます。 場所によっては群れになっていて、こんなにたくさんのコイがと思うことがあります。

然しフナや他の水生動物の影はありません。

会社からの帰り道、淀川の河川敷を走っているとツバメやカラス、名も知らぬ幾種類かの鳥が舞っています。 ツバメの戦闘機のような飛翔、見ていて気持ちの良いものです。 カラスは群れて飛んでいて、よく鳴いています。 そのカラスをすごいスピードで追いかける鳥がいます。 さらに目の前に雉が歩いていて、驚いて飛び上がりました。 きじはオスプレイのように垂直に飛び上がります。 そして草むらにドスンと落ちるように着地しました。

川面には多くの水鳥がいて、優雅に泳いでいます。 魚も多いのか釣り人も多くいて、自然公園のような様相です。

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[会社運営]

代表じゃない

 有限会社に出向し、初めの手続きが商業登記で、私が代表取締役に就任したことを登記しました。 ところが登記簿謄本に代表と記載されていません。 登記簿謄本をもとに銀行口座やその他契約関係先に変更依頼をかけていきました。

信用金庫の口座名変更を依頼すると代表を消されました。 理由を聞くとシステム上商業登記の記載に合わせるようになってるとのこと、自分の口座名称をなぜに登記に合わせなければならないのか不愉快です。 名前はと聞かれて「やまだ」と答えたら「やまの」ですねと言われたようなもの、取引先から神原さんは代表取締役ではないのかと聞かれるほどです。

保険代理店は振込手続きを行ったところ当の信用金庫から引落拒否を受けたと電話がかかってきました。 しばらくして引落可能との連絡がきたそうです。 あまりに腹が立ったので司法書士に電話して聞くと「有限会社を規定する法律はなくなったので付帯関連する法で定めてある、理由なんか知らないし説明もなく、合理性も推定できない」とのことでした。 まったくばかげた取り決めで、そこまで有限会社が法律作成側から見て邪魔ならすべて株式会社に強制的に変更すればよいことです。

経営者をやっていてこんなつまらないことで腹が立ち無駄な時間を費やしたことはありません。

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