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説明

 営業員の訪問件数が管理されています。 何件訪問したか、というものですが営業成績と訪問件数の多少はかなり相関関係があります。 その為各営業は訪問件数をカウントしています。

おっとりした若い営業の訪問件数が伸びません。 営業の会議では訪問件数を伸ばしてみてはと指導しますが、やはり伸びません。

色々聞くと一件訪問あたりの滞在時間が長いのが原因と本人は考えています。 訪問先で長く話すので次の訪問時間との間に余裕があり、隙間時間で何とかもう一件訪問するというのが本人の改善策です。

営業先で長く話をする事が大切と考えている人が隙間時間で短時間の面談を良しとはしないでしょう。

私は長時間の面談や会議は苦手です。 面談では挨拶もそこそこに要件を切り出しますし、会議で資料が多いのも焦点がぼけるのでできればA4 1枚にまとめてほしいとお願いします。 もちろん初対面の方にこのような対応はしません。 私が時間をかけるのは採用面接、今は1時間ぐらいですがかつては数時間掛けて面接したこともあります。

私が会議や面談時間を短くしているのは短くする事が目的ではなく、面談の目的に焦点を当てたい為です。 時間が長いと何の話題であったか解らなくなります。 私がかつてお世話になっていた弁護士は話が長くなるといらいらして怒り出します。 そこで因果関係の複雑な事件の場合は図を用意して説明します。

しかし営業の現場では世間話を含めてある程度の滞在時間は必要で、こちらは話を準備してきたけれどお客様はその話を始めて聞くので言われた一つ一つのことを納得するのに少しの間が必要です。

薬局で服薬指導をしている薬剤師でこの間の取り方が上手い人がいます。 何か一つの事実、たとえば副作用についてであれば一つの副作用を説明しにっこりしながら待ちます。 相手が何か返すと相槌を打って次の説明に移ります。 服薬指導の時間は少し長めですが実務上問題ありません。

逆に福作用が複数あるとき一気に説明する薬剤師がいます。 往々にして患者さんに伝わっていないように思われます。

先ほどの営業の説明でおそらく本人が長いと思っている時間は30分程度とおもわれます。 先ほどの相手の反応を確かめながら説明する薬剤師の場合5分程度でしょうか。 福祉用具の説明と服薬指導の時間は内容からすると同じくらいの説明量でしょうか。

前出の営業に5分で説明しろと指導すれば本人は自分のスタイルや価値観を否定されたと思い、気を悪くするでしょう。 間の取り方の上手い薬剤師の説明を横で聞けば自分の思う理想の営業に近づいてゆくと思われます。 否定しても反発、薬剤師の間の取り方が腑に落ちて上手く説明ができるようになって褒めれば成長は止まります。 人を教えるのは難しいことです。

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