監査役BLOG

カテゴリ

会社運営

[会社運営]

会議

 会議はコストがかかります。 人件費、会議室のコスト、会議のテーマ設定や事前調査・資料作成など合わせれば大きな費用です。 バブル前に都市銀行が 全店長会議を定例で東京で開催していたそうですが、コストは億単位といわれていました。 出張費、宿泊費、人件費で費用算出には資料作成コストは入っていないと思われます。

それでも多くの組織では会議をします。 会議目的は情報共有・個別案件意志決定・方向性共有などですが、機能が明確でない会議ではこれらが区分されていません。 状況はペーパーでデータが提示され、数値上の問題点が指摘、改善策として抽象化されたものが提案されます。 そこで出席メンバーから意見が出て方針が決まるのですが、結論があいまいな場合が多く、内部批判が出てきます。 そもそも意見が出にくく、意見を言っても改善策まで用意できていないので策を求められると否定されるので黙っていることになり、決定への批判の元になります。

何かを決めると負荷が大きくなったり、一定の犠牲=他の問題の誘発を伴う事が大きいです。 時間に余裕がない課題では即決が求められます。 そういう組織では皆が会議でのストレスにさらされ、出席者は強行に意見を主張し、批判があっても徹底して決定に従います。

ドラマを見ていて戦争での作成会議や刑事物の捜査会議などはこれに当たります。 ミスは許されない状況で予測される犠牲をはかりに掛けて瞬時に決定し、それが結果をもたらさなければ決定者が解任される場合が多いです。 つまりこのような組織では優れた組織長であっもいずれミスをして更迭されてしまいます。 評価は減点法です。

企業の会議での決定が劇的効果を生むケースはまれで、以前より肌感覚では感じられない改善であったり、いつも作られるデータで改善が見られない効果があったりします。

そういった小さな改善がいくつか積み重なって大きな結果に繋がるのが事業運営での改善で、3視点での改善が整えはかなりの効果が期待できても2視点の改善で終わってしまう残念な結果は日常的にあります。 それを気付いて一気に改善を図るせっかちな経営者や管理者は意図が理解されないので孤独に陥り、付随した犠牲の非難にさらされ、厳しい決定をなした勇気や責任感が賞賛されない場合も多いと思います。

当社の会議ではこの改善策として資料は事前配布、フォーマットを決めて情報共有・個別の意志決定・方針を分けて各人が提出するように変更されました。 報告者の負担は大きく、報告内容については責任が付随します。

経営責任を管理職に押し付けた格好ですが、最後に責任を取るのは管理者であることは間違いありませんし、波風を立てて、意味ある会議になって行くと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

上に戻る