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日本の規模

今日の日本経済新聞に「国内生産能力 セメント2~3割削減」という記事が1面トップ出ていました。
内需が回復しないと企業が判断し、製造設備の稼働率を上回る余剰設備を削減し、維持費を減らそうというものです。

民主党の「コンクリートから人へ」というスローガンにセメント業界が反応した格好です。
製造プラントを有する他業界も同様の動きがあり、石油精製、エチレン製造、製紙などの業界の設備削減が紹介されています。
主には内需向け産業分野で、セメント・ガソリン・エチレン・紙等の出はあまり聞いたことがありません。 弱電など外需依存の高い産業分野は今のところ話題になっていません。

小売業は当然内需依存ですから百貨店からコンビニエンスストアまで縮小、撤退、閉店が続いています。 リーマンショック以降外食が減少という記事が出ていましたので、飲食店の数も減少していることと思います。

マンションも売れなくなり、ダムも計画中止で建設会社も規模縮小を強いられているでしょう。

日本という国の規模が一気に縮小していくような錯覚に陥ります。 私は大阪の中心部で商売をしているのでこのような印象をもつのかもしれません。 しかし過疎に悩む地方都市では経済成長期、人口増加期であっても都市への人口流出が続いて地方都市の規模縮小を長期に体感されてきたと思います。

多くの産業分野が有形無形に縮小する中で、人口が減少に転じたといってもまだまだ微減、内需の落ち込みを高齢化の問題に置き換えた議論がなされています。

今までの生活観が変わってきたと思います。 20年前、サラリーマンだった頃春闘で組合が賃上げ根拠として生活モデルを設定していました。
結婚し、妻は専業主婦、子供が2人、夫は月に1回程度付き合いゴルフに行き、子供は小学生から塾に通い、戸建て住宅に住み・・・だから年収はこれぐらい必要です・・・・・本当なの?、と思いました。

たまたま私はゴルフをせず、子供を塾に行かせたくなく(実際は行きましたが)、妻は働いていて、安い分譲マンションに住んでいました。

今プライベートで毎月1回ゴルフに行く人は少ないでしょう。 ゴルフ場のことは知りませんが閉鎖したところも多いのでしょうね。
もし現在介護分野で生活モデルを描いたら、通勤は自転車(最近やたらと自転車通勤、バイク通勤を見ます)、趣味は図書館で借りた本を読み、日曜日は1000円払ってテニスをするかオートバイで温泉に行き、昼ごはんは500円以下に抑える、これは私の生活モデルですが、主流になるのでは。 ところが最近20歳代の人を面接すると余暇はゲーム、どうりでコートに若い子の姿を見かけません。 オートバイに乗っている人も中高年ばっかりです。

日本も日本人も小さく小さくなっていくような気がしてなりません。

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