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就職先ランキング

日本経済新聞に就職先希望ランキングが掲載されていました。 1位から3位は日本生命、東京海上、第一生命だそうです。 どのような人のデータなのか詳細はわかりませんが、企業の安定性、賃金の高さ、成長性などを勘案した結果だと思います。

当社はもし人気ランキングをもっと詳細にデータ取りしたところで10万位以内にランクインできるかどうか判りません。 何せ従業員100人を切る中小零細企業ですから。

就職先選定で重視するポイントは「自分の生活と仕事を両立させたい」、「社会に貢献できる仕事がしたい」です。 人気ランキングで記載されている最後の100位の企業はデンソー、100位までの企業は当然大企業で有名で、成長性のある優等生企業です。 うがった見方をすれば「寄らば大樹の陰」、そう思うのは中小企業で採用に苦労しているからかもしれません。

当社の応募者でも「社会に貢献できる仕事をしたい」は話題としてよく出てきます。 しかし反社会的なことを行っている企業を除けば社会に存在している以上社会貢献は大なり小なり果たしているはずです。
「たこ焼やは社会に貢献していないですか?」と聞くと応募者は絶句するか「貢献していると思います」となります。 「あなたにとって社会貢献とは難ですか?」と聞くとあまり明快な答えが返ってきません。
お客様に「ありがとう」と言われるとか、つまり社会貢献が実感できるかどうかが一つの答えのようです。 社会貢献と利益追求は相反するものとの固定観念があるようで、「ではNPO法人は応募されましたか?」、「ボランティアの体験は?」、「給与の水準は低くても良いのですか?」とか聞きます。

経営者の目線で言えば利益は社会貢献の結果で、勉強してテストでよい点を取ったことと儲かったことは同じだと思いますし、そもそも勉強しなければ(=社会貢献しなければ)テストで点数を取れません(=儲かりません)。
ただ点数を取るテクニック、事業で言えば儲ける仕組みは必要で、これが無ければ勉強しても高い得点は無理ですし、儲けも小さくなってゆきます。

言ってしまえば単純なことですが、当たり前のことを当たり前に行う、勉強でも事業でも、そこに善悪の判断を持ち込んだりするとややこしくなります。

しかし多くの人がそんなに単純に考えられないような消費者経験をされているのかもしれません。 例えば言葉巧みに進められ、不要なものを買ってしまったとか、しかし多くの場合、消費者の自己責任も問われることになります。

この話題で、私の尊敬する人が面白い事例を教えてくれましたので紹介します。
ある味噌を販売する人がポリ袋入りの味噌を安い値段でスーパーに卸していたのですが、木の小さなたるに入れ、美しい包装で、つまり高級品に見せかけて高い値段で販売し、ヒットしたそうです。 これを経営者セミナーで発表したら多くの参加者から「商道徳が劣る、詐欺まがいだ」と批難され、本人はひどく落ち込んだそうです。 私はその話を聞いて善悪の問題を感じませんでした。 まずい味噌だとクレームの嵐であれば問題ですが、高級感ある容器に入れて味噌を売ったにすぎず、仮に対しておいしくない味噌であれば味はわからないが高級感を客が買ったと思えばまったく問題を感じません。

世の中には同様の話が溢れ、容器の中身が粗悪品の事例はたくさんあります。 そうなれば善悪の問題かもしれません。

話を本題に戻し、自らの職を決めるとき、自分が仕事を通じて社会に影響を与えていると実感できる局面として、私は企業の成長(主に規模)過程にいて、自ら成長に貢献できたとき大きな達成感を味わうことが出来ると思います。

当社は今100人弱の職員ですが、20年後に千人規模の企業成長しておれば、その20年に在籍した人は大きな達成感を味わうことが出来ます。 これは日本経済新聞の就職を希望する企業ランキングのアンケート対象となった一流大学を出た人に味わうことの出来ない達成感です。

経済番組でも登場するのは中小企業を大企業、もしくは一流企業にのし上げたり破綻した企業を健全企業に再生させたりした人です。 そこには大企業で大きなお金を動かし、膨大な商品を動かしている権力者に無い醍醐味があるのでしょう。 当社はその意味で遣り甲斐一流企業と胸を張っていえます。

 

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