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悩み2

経営者向けのセミナーに行って来ました。 講師はセミナー会社の社長で、1万社以上の社長と面談されているそうです。 そして多くの社長の悩みは自分の考えに合わない社員・役員への対処だそうです。

考えが合わない社員で実績を上げている人、上げていない人、考えが合う人で実績を上げている人、上げていない人、この4つのカテゴリーに属する人がそれぞれ一人でもいますか?
という質問が講師から投げかけられました。

ちなみに社員全員の考えが社長と合って、全員が高い実績を上げていると答えた社長は1万人中4人だそうです。

そもそも「考え」とは何か、講師は会社の理念やそれに付随するものと考えられているようです。 全職員に考え=理念と寄り添えるか、を質問出来ないと思います。 したがって元の質問は回答者の主観によるものと思います。

理念とそれに付随する考えは抽象的なものが多く、解釈も多様になります。 それぞれの解釈に沿ってそれぞれが活動していれば基本的には全員より沿うことになります。 理念の解釈まで説明しなければ、完全に寄り添えないことになってきます。

当社は「地域に根ざして、健康と生活を支えます。」が理念で、職員の行動規範の要素は比較的少ないです。 薬局や高齢者介護の仕事をしていて拠点から離れた、そして地域の事情が把握できない取引はやらないという意味です。
拠点から離れた場所にあるユーザーとの取引は問題が起きたときの対処にも困りますし、お客様にも迷惑をかけます。 薬局などはお客様の住んでおられる地域としても限りがあります。

仮に高齢者介護の営業が拠点から離れた場所のお客様を多数抱えた場合、訪問するにも効率が悪くなりますが、本人が地域の競合関係について調査し、過当競争でないエリアを見つけ、たくさん仕事を取ってくると個人としては実績を上げたことになります。 それを良しとすれば同じことをする営業が出てきて収拾が付かなくなり、事業として自滅してしまいます。

講師はセミナーで考えが寄り添えず、実績を上げる人には転職を、実績を上げられない人には退職勧告をすすめました。 実際経営をしていて、その考えはまったく正しいと思います。 ただ、考えを変えるよう十分話し合いをしたり、教育研修を通じて支店を変えるように仕向ける示唆はありませんでした。

セミナー会社の社長としては研修を通じて人は変わらない事を実感されているのでしょう。 諭して考えが変わるほど人は柔軟ではなく、会社の考えに寄り添うことが好ましい事を承知の上で自分の人生を通じて結論を実践しているのでしょう。

先ほどの事例でいえば過当競争で無いエリアに出店を行う基本戦略もあります。 また当社のように競合の程度は無視して、既存エリアを拡大し、または拡大できるようなアドバンテージを考えながら地続きで面を拡大するやり方もあり、どちらが正しいとは一概に言えません。 経営資源に限りがある中小企業では2つの基本戦略を同時平行で走らせる余力が無いだけです。

悩みに戻り、その原因が人と人との考えの違いにあるなら、合わない人は離れざるを得ないということです。

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