監査役BLOG

カテゴリ

習慣化

[習慣化]

記録

 私はB5版の厚手のノートを使っていて、日々何を行い、何が起こったかを書くようにしています。 約250ページある紙面が一年間でほぼ埋め尽くされます。 今の会社に来てから何を考え何をしてきたか、振り返るために見直しています。

 とても大事なこと、大きく時間をとった問題、検討に時間をとって決定した方針などの重要事項についてほとんど記載がありません。 しかしそのような重大なことは 鮮明に覚えていて、瞬間に決まったり決めたりしたわけではないですから書きそびれたか死ぬ時まで忘れないから記録する必要がないと考えたのか記載しなかった理由が解りません。

 何のためにノートに日々起こることを記録しようとしたのか、数日先の予定を忘れないためのメモもたくさん書かれています。 とても感銘を受けた考え方が書かれています。 覚えていたい情報、例えばその時の有効求人倍率とか 予定外の面談があったり、取引先の訪問だったりは描かれています。

 書かれなかったことは覚えていて、書かれたことはまるで覚えていません。

 私は記憶力が良い方ではないと思っています。 以前行った場所や一度面談した人の顔と名前、役職名などまるで覚えられません。 その一方でこの人はと思った時はあとで鮮明に顔を覚えていて、何年もたっているのに鮮明に顔の映像、声、仕草が以蔵として音声としてよみがえります。 あたかも忘れてよいことを忘れるために手帳に書いているかのようです。

 私の手帳の使い方の特徴として書かれたことを見直さないというのがあります。 250ページの手帳、1ページに掛ける文字数はおおよそ千字を超え、全部で25万字にもなります。 400字詰原稿用紙600枚強、長編小説のボリュウムです。 日々の行動、考えたことを書けばもっとたくさんの量になるでしょうが時間を費やし、書くためにまとめる労力、ボールペンで小さな字で書くわけですからその時間も膨大です。 それが忘れるための作業だったのか、もしくは思い出さなくても身に付けた考えだったのか、そもそもそのようなことを意識して手帳を使いだしたのか、不思議でたまりません。

 書かないで覚えていることは二つあります。 大きく成功を収めたこと、死ぬまで忘れられないほど怒ったこと、阿倍野区役所で不正の嫌疑をかけられ、大声で抗議し数十人の職員に取り囲まれたこと、天王寺警察に抗議の電話をしたこと、ハローワークの対応に怒り狂ったこと、金融監督庁、中国領事館、公正取引委員会、税理士事務所、大阪府薬務課、法務局、行政団体がほとんどであるが、一時期抗議をし続け何も改善されなかったことを鮮明に思い出します。

 一方、大きく成功したこと、パナソニックエイジフリーのフランチャイズから離脱したこと、数年かけて代わりの仕入れ先を準備し、事業の運営方法を準備し、万全の態勢でパナソニック電工に乗り込み 、不当な対応を厳しく糾弾して挑発し、相手が怒りにかまけた判断を下して少ないロスでフランチャイズを離脱できたことなど典型的なことです。 このようなこともほぼ手帳に書かれていませんでした。

 日々の行動は手帳に記録しようが数年先には全く記憶していない雑事がほとんど、その雑事の内容が年々変化することが手帳を分析していて解りました。

 とても危うい解釈をすれば自分がその時注力したことは自分の成長や次のステージに上がったときに自分の取り組むべき項目、考えではなくなっていることを本能的に知っていて、その軌跡を記録にとどめているのではと考えれば理解の一部ができます。 そのような雑事をたくさんこなしてもうやめようと思わなければ次に進めない、思い付きの廃棄場所が手帳であったのか、しかしうまくいったこと、怒ったことは忘れてはいけないから記録にとどめないのか、執念深く忘れられないような出来事を記録し、忘れることができればさらに成長を図れるように思いました。 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

上に戻る