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会社運営

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勤め人の収入

当社は途中入社が多く、個別に賃金を決めることが難しい。 昇給についても働いている人にとっては関心事で、理由が成り立たなければ多くても少なくても問題となる。

業績の良い大企業が莫大な内部留保を抱えている。 政府は内部留保に課税することを検討している。 少し前までは政府が内部留保せず従業員に払ってしまうよう経団連などに要請している。

一方企業側は失われた20年、生産性向上の努力を続けてきてやっと稼いだお金、最近の企業活動ではなく過去の遺産の活用の部分もある。 例えば林業家が60年前に植林し、60年間森の世話をしてきてが材木が値上がりしたから伐採して大きく利益を上げた時、税務署が利益の多くを課税し、さらに余った利益を従事者に払えと言っているようなものです。

多くの企業は誰が利益貢献したか、貢献と配分の関係に配慮します。 ある年次の損益だけで判断できないのは先程の林業のたとえの通りです。 もし業態が大きく変わり、新規事業と衰退事業を抱えた企業が衰退事業を切り捨て、人的リストラも行い、大きく利益を伸ばした時に残った職員にボーナスを大盤振る舞いするのが企業判断として適正か疑問があります。

そのような会社でリストラされた側の人が当社に入社していますが、大変優秀な方です。 誰が利益貢献し誰がしなかったか、ある期の中では見えやすいテーマですが時間軸の中では難しい問題です。 個人の貢献で言えば管理部門の貢献は見えにくく、営業部門の貢献は見えやすいことは言うまでもありません。

当社では薬剤師のように賃金相場がかなり確立している職種もあります。 応募者は私は〇〇円希望しますと言ってきます。 根拠はネットで見た相場だけ、ネットの情報は採用で困っている薬局が払う賃金で飛び抜けたもの、制度の中で薬局運営をしていてそんな賃金を薬剤師に払って経営が成り立つものではありません。 企業では自分の収入の3倍くらい利益貢献しないと企業として利益が出ません。 薬剤師が希望する年収の3倍稼ごうと思えば深夜まで残業して働かなければ成り立たない水準になります。

もちろん多くの薬剤師は何も分かっておらず自分が高く売れるなら高く売りたいと思っているだけです。 多くの薬剤師がそのように思い続ければその職種は報われない職種になってゆくでしょう。 それをあおっている職業紹介会社も自ら事業の発展の芽を閉ざすことになります。

青臭いですが職業倫理やろうどうのよろこびが重要で拝金主義になっても自ら辱めることになります。

 

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