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感じることと考えること

昨晩は社内研修会で、テーマは『如何に交渉上手になるか』でした。 営業向けには適切なテーマです。
交渉がうまくなり、売り上げを上げるためにモチベーション、セルフコントロールなどが話題になりました。

私はというと、売上を上げるならそうしたいと本気で思うことと考えました。
売上を上げたいと本気で思わなければ大きな成果は望めないと思います。

そんなことは当たり前と思われるかもしれませんが、そう思うことが出来れば自然に工夫します。 仕事でも遊びでも本気でそうしたいと思うことが重要です。
ではどうすれば本気で思えるか、ですが、これは自分の価値観に焦点を合わせるより他にありません。 自分の価値観がわからない人もいます。
深層心理の価値観は(心理学を勉強していないので正しい表現かどうか知りませんが)幼児期に形成されるもののように思います。 いわゆる三つ子の魂です。 私の場合、小さいお金にこだわります。 100円の物は買うけど130円だと買わないとかです。 このような価値観、こだわりを利用します。
例えば禁煙しようと思った時、私はセブンスター300円/箱を吸いますが、健康の為なら止められませんが300円を節約する為なら禁煙できるかもしれません。 昔お金がなかった時、通勤に地下鉄を利用すると毎日往復540円かかります。
これを節約する為に自転車で通勤することにしました。 仕事で出かける時も自転車を利用するので、毎日千円以上節約になります。 それは今も続いています。 走行距離は2.5年で1万kmに及びます。 禁煙や通勤費の節約に私の価値観は有効ですが、経営の仕事についてこの価値観はあまり有効でありません。
世の為人の為が経営者に求められる価値観と思っています。 経営の仕事に使う価値観は後天的価値観を利用します。 権力欲であったり、名声欲など使えそうなものは動員します。

次に感じることと考えることを分けて行います。 相手の気持ちや個々の行動が価値観にあっているかは感じることで考えることではありません。 交渉相手のことは感じればよく、考えても仕方ありません。
何か行動を起こして自分の価値観にあっているかどうかも感じること、話したことが後でひっかかるのは価値観にあっていないことを話したからで、自分の価値観に合わないことを考えて作り上げ、うっかり喋ってしまったような場合です。
普段からそのような訓練をしていると相手の話がおかしい時に『それは質問の答えになっていない』ことに気づきます。 つまり論理が捩れている事になります。

話がややこしいと感じる人は次の例えを参考にしてください。 戦争をしていて、自分がイージス艦の船長である場合、感じることはレーダーやソナーからの敵の情報です。 考えることは戦略や戦術、敵がいそうだということでミサイルを発射しても当たりません。 大軍がいるところに一隻で向かってもやられるだけです。
戦術や戦略は事前情報があって初めて有効です。 自分の価値観に相当するのは自分の強みで、潜水艦には強いが航空戦力には弱い等で、敵の空母を攻撃するのは戦闘機の攻撃にさらされるので戦略的に好ましくないことになります。

実績を上げる営業は情報収集能力が高いです。 しかし同行営業して後輩に見えるのはプレゼンであったり、クロージングの技で、ヒアリングやプレゼンで相手の情報を収集し続ける先輩の様子は見えません。 先輩は後で解説してくれますが、後輩にはなぜ先輩がそう感じたか解らず天性のものと誤解したりします。 勿論後輩が見とれたヒアリングやプレゼン、クロージングの技術は成功の秘訣であります。

私は成績の良い営業に色々質問します。 中に感性が優れ、表現力に乏しい人がいます。 感性と表現力は反するものかと思うほど質問に的確に答えられない人がいます。 私の質問は後輩が一番盗みたい営業スキルで、成績の良い営業がどのように感性を磨いたか、何に価値観の焦点を合わせると感じることが出来るのか、自分で理解し後輩に教えることが出来るようになればすばらしいマネージャーになります。
私が質問するのはその訓練で、相手の答え=情報ではありません。 なぜならその営業が何を感じたかは私の仕事では殆んど役に立たないからです。

 

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