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日本の資産価値

2月22日の日本経済新聞朝刊1面に「政府部門債務超過に」という記事が出ていました。

債務超過は会社で言えば負債などマイナス資産が純資産を上回った状態をいいます。
つまりその会社の資産をすべて帳簿価額で処分でき、負債を返済しようとした時に返済しきれない状態をいいます。

国債・地方債発行残高等の負債総額が1000兆円を超える見込みで、債務超過に陥るらしいです。

埋蔵金や簿価が実勢価に比べて低い林野などの資産があるかもしれませんが、土地などは売却できなければ単に林野で、国債の返済を林野で返済するわけには行きません。
企業でも債務超過に陥れば直ちに倒産というわけではなく、金融機関が与信すれば債務は決済されますので倒産しません。
債務超過でも金融機関が与信するのはよほど成長性か高く、将来を展望できる会社だと思います。 友人の不動産開発会社は財務内容がよく、大口の借入れを出向して来た金融機関の役員が無理に返済した結果、瞬間に財務内容が悪くなり、優良資産を強制的に売却させられる羽目になっています。 それだけなら儲けそこなったという事ですが、倒産しかねない状況に陥りました。

国ならどうかということですが、いわゆるデフォルトになるとハイパーインフレになり、国際決済が出来なくなります。 そして輸出入ができなくなり、経済は破綻します。

ハイパーインフレは第二次世界大戦直後のドイツで顕著ですが、10億マルク紙幣が発行され、それを乳母車に山積みしてパンを買いに行く主婦の写真を見たことがあります。

その後も多くの国がデフォルトに陥り、資産家の没落や社会不安の増大など多くの悲劇が生まれています。

日本がどのようなデフォルトになるかはわかりませんし、その対策を立てろといわれても何が対策になるか想像できません。 ロシアではデフォルトの前に資産家が金を買い貯めたそうですが、対策にはならなかったそうです。

円の価値が下落するわけですから外貨保有は有効で、ロシアでも外貨預金をしていた人は引き出して一等地を購入し、長者になったという話があります。

日本で同じことが起こったときに外貨預金口座は凍結される予想で、これも意味が小さいです。

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