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大阪市の衰退

知人の一人が大阪市に勤めています。 江戸時代から商都として栄えた大阪市や大阪府は豊かな自治体として、高度経済成長期まで栄えていたように思います。

私は農学部出身で大阪で品種改良された野菜や栽培方法は多く、農業が国の基幹産業だったころには農業でも先進地域だったと思います。

電気器具店の集積する日本橋や繊維産業の集積する船場、道具屋の集積する浪速区、薬品産業の集積する道修町など多くの商業地区が栄えました。

現在商業区の多くは寂れ変貌しつつあり、方向を変えての発展は感じられません。

スポーツでは多くのプロ野球球団を私鉄各社が抱えいましたが、見る影もありません。 芸能では吉本興業が一人気を吐いていますが、基本は東京になっています。

大阪で創業した大手企業の転出は多く、登記上の本社は残していても軸足は東京という企業も多いと聞いています。 法人税は減少し、大阪府・大阪市は財政赤字を抱えるに至りました。

知人にどんな仕事をしているのかを聞くと、バブル期に乱造した箱物の後始末をさせられているとの事です。 財政に余力が無く、企業を誘致したり転出を引き止める策が出せないとの事でした。

前にもブログで書きましたが、中之島、北浜、淀屋橋、なんば、梅田、天王寺といった行政の中心や企業群の集積地に高層マンションが乱立しています。

マンションの建設が可能なのは商業ビルが立地できないからで、産業が中心部から無くなっていっているに過ぎません。 転入人口は大阪府もマンション建設が進む大阪市域も増えていません。 市内の会社に勤める人がどんどん流出し、大阪市周辺に住む高齢者が利便性の高い中心部に転居してきています。

このままいけば大阪府は中心部に高齢者人口が集積し、隣接市は農業か倉庫業等が中心になるのではと懸念します。
知人はこの流れを変える手立ては行政に無いと言い切っていました。

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