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イノベーション

日本経済新聞に成功の法則という連載があり、『イノベーション』という代とるで面白い記事が出ていました。 マツダの『スカイアクティブ』というガソリンエンジンの燃費改良技術開発の話です。

非ハイブリット技術でリッター30km(10・15モード)の燃費を達成したのがこの技術だそうです。 房大手メーカーのハイブリッド開発は千人体制だそうですが、この『スカイアクティブ』の開発は20~30人体制で行ったそうです。

開発チームによればリッター40キロメートルは視野に入っているそうです。 私はオートバイに乗るのが趣味で、今は230ccのヤマハの単気筒バイクに乗っていますが、市内走行で25km/Lで、ツーリングで最高の記録が37km/Lです。 マツダのデミオはおそらく1300cc4気筒のエンジン、車重は1tを超えていると思います。 私が乗っていたホンダのCB1300は1300cc4気筒のエンジンで、フューエルインジェクションを搭載していますが、燃費はリッター15~20km、60km/hの定値走行でも25km/Lです。

オートバイはもともと車重も軽く、燃費を配慮してエンジンを設計していませんが、車重で1/4ですからデミオの40km/Lは夢のような話です。

製造業の巨大企業は大組織での開発を行いますが、なかなか独創的な発想が生まれにくいのではと思います。 もちろん独創性だけではイノベーション的な技術開発は困難かもしれませんし、大組織による開発で巨大企業は成功しているから大組織の開発部隊を編成しているのだと思います。 たまたまマツダが技術開発に成功したので日本経済新聞社も取り上げたのでしょうが、最近のイノベーション的な技術による製品の代表例としてスマートフォンがあると思います。 故ジョブズ氏がおそらく開発コンセプトを考案したのでしょうが、開発の中枢は少人数であったのではと思います。

大体千人の開発体制で千人を手足のごとくコントロールできるのか、初めにガソリンエンジンとモーターの組み合わせでガソリンエンジンだけより燃費のよい車というきわめて困難な複合技術開発に取り組んだから大層な事になったのでしょうね。

私は会社で課題や方向性だけいいます。 営業組織で「売上・利益を増やせ」と指示した場合、店長は一人当たりの生産性を上げるか営業員数を増やすか選択は自由です。 営業の生産性を上げるのは至難の業です。 一方増員すれば人件費が上昇し、利益を圧迫する可能性があります。 担当管理職はあらゆる方法を考え、実験し、成功すればその方向で進みます。 おそらくマツダも燃費のよいエンジン開発ということが課題で、あまり注文がつかなかったのかと想像しました。

新聞の解説は「人がいなかったから成功した」となっていました。  それも正しい原因分析なのでしょうが、物事をシンプルに考えることがいかにイノベーションに繋がるのかという見本に思いました。

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