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社員教育

[社員教育]

50の手習い

50歳を少し超えた人柄の良い社員が日常生活で少し具合の悪い癖があり、その上司の人に注意を促しました。 その後、その癖はかなり完璧に直されましたが、今までそのような日常の癖を直された人はいませんでした。(自分も含め)

求人を繰り返す中で、営業職など今の体制では若い人しか対応できない職種があるものの優秀な中高年を採用したいと考えています。 もともと採用に当たり、優秀な人材が企業発展のポイントと思い、結果的に女性職員の比率が50%強の会社です。 最近は陣質としての要求水準が上がったためか男女・年齢の枠を取り外して採用しないと優秀な人材が集まりません。

近い将来は国籍も問わずになるでしょう。 現在も基本的に国籍は問うていませんし、かつてウクライナ出身の女性を面接したこともあります。 優秀で日本語も堪能、難点は3つ、漢字が読めないこと、パソコンが使えないこと、長期に帰国することでした。 長身で、といっても170センチ弱でしたが、髪の毛が金色であること、目の色がクレーであることなど実務上まったく困らないと思いますが。

中国人男性の採用を検討したときは、内定したのですが他社に就職し、その後聞くところでは大変優秀で活躍されているそうです。

話は脱線しましたが、自分も含め中高年が活躍するには話題にした日常生活の癖や価値観の一部を修正し続けることが望まれると思います。 決して若い人の考えに迎合するのではなく、若い職員と考えが違うのを事実として「考えが違うんだ」と自ら壁を作ってしまうのが拙いと思います。

ある職員の方は若い職員の受け応えに激怒して怒鳴っていたのを目撃しました。 熱い人ですばらしいと思いました。 若い子が怒鳴り返せばよし、自らを改めればさらによし、違いがあるもの同士がコミュニケートすることが一番の擦り合わせで、価値観の修正になります。

私も若い職員の話を真剣に聞くようにしていて、何度も思い知らされ、自ら考えを改めようと努力しました。 たぶん最初に話題にした人より私は頑固で修正が下手だと思います。

私の場合は逆に価値観が違うことは言うようにしていますし、言いたい方ですが組織というのは言いにくいものです。 言い方やないよう如何ではそこの管理職を飛び越した指示になります。 単純に行為・振る舞いであれば注意しても良いのですが、仕事上の考え方などはやはり指示・命令に近いものになるでしょう。

パナソニックの中村邦夫元社長の本を読んだときに、「あれ!」と思ったことがありました。 テレビと録画装置の事業部で、当時はパナソニックの花形事業部だったと思いますが、企画の30歳代の係長と直接形態で仕事の話をするというものです。

当社と当時のパナソニックの規模を比べるべくもありませんが、中村元社長は組織運営の掟破りをしていたことになり、おそらく事業部長など幹部は苦々しく思っていたと想像します。 当社ですらやりようによっては問題になるでしょうが、この事例では結果的にいろいろな成功を収めたことになっています。

中村元社長が社長だった頃、テレビの録画装置『デーガ』のTVコマーシャルにボブサップが出演していました。パナソニックの広告宣伝部は伝統的に優秀でいろいろな賞を取っていますが、キャスティングされる俳優はどちらかというと上品で柔らかいイメージの人です。 私はTVでそのコマーシャルを見たときに「おや!」と思いました。 中村元社長の本に種明かしがあり、その係長がキャスティングを提案したそうです。

ここで言いたいことは中高年の人の柔軟さ、ではなく得てして中高年対若い人、男対女、日本人対外国人、関西人対関東人、など文化・経験・知識・育った環境の違う人が上手く摺り合わせ(考えが融合)出来たときに上手く行くことがあるように思います。 また企業にあってはそういった組織がこれからの時代を生き抜くと確信しています。 当社でもいろいろ実験していますが、莫大なエネルギーが必要ですが、会社への貢献より今は障害のほうが大きいと思います。 しかし貢献するだろう新たなことはよそにまねができない当社の文化だと思います。

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