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怒れる人

新規事業を起こして成功している人、改革を進める政治家、社内で改革しようとするサラリーマン、家庭内で何か改善を図ろうとしている家族など何か新しいことを始めようとしたり、今までのやり方を変えようとしたりする人はどこか怒っているように見えます。

改革や改善で関係する人にとってよいように変わるのであれば、みんなに尊敬されて『良い事をするんだ』という晴れやかな気持ちになるのではと思うのですが、実際は関係する皆にとって都合の良い事であっても人は保守的で、わざわざ便利なように変化するより従来通りを好む場合が多いように思います。 もちろんささやかな改善のために多大な労力がかかり、改善しないほうが好ましい場合も多くあります。

そもそも改革・改善、カタカナでイノベーションは10個行って成功率2~3割であれば尊敬されるイノベーターだと思います。 ここで成功とは誰もが結果に対して〇を出すような成功と定義します。 例えば文房具を近所の分房句点に買いに行っていたのをアスクルで発注し、購買・文房具在庫管理労力と文房具コストを30%カットしたとすればほとんどの人が成功と評価するでしょう。

しかし文房具屋の店員と文房具を管理する事務職のOLが仲が良くて猛烈な反対が起こるような場合は例外とします。

事例は単純な話で、取締役が器用なので多くの実務を手がける場合、本来取締役として期待している事が出来ていなければ本末転倒になります。 「取締役としての職務を期待してますよ」と言っても具体性がありません。 そこで使用人兼務役員であっても実務を行うことはだめですと禁止令を出したとします。 そもそも実務が発生するなら配下の職員にやらせるべきで『自分のほうか早く、正確に出来る』と反論があっても『それはあなたに指導力が無いことの証明です』と詰めて、取締役に実務をさせなくして実務が滞った場合、改革は結果から見て失敗ということになります。

組織で行う改革・改善の類は改革・改善そのものが効果的でない場合もあるが、効果的なものにもかかわらず賛同が得られないことから頓挫する場合もあります。

そこで賛同が得られない場合に改革を進めるためには随分苦労します。 国家官僚であればありとあらゆる高度な技が乱れ飛ぶことだと想像します。 それは刑事ドラマなどで面白おかしく表現されていますが、しっさいの国家官僚はそのようなドラマを見ていやらしい技を考えているのかもしれません。

私もいろいろいゃらしい技を考えます。 あんまり凝った事を仕掛けて仕掛けた自分が仕掛けた事を忘れてしまうことがあります。
随分前の話ですが、ある営業マンは成績が上がらず、営業に同行して一押しが足らない事に気付きました。 そこでその営業マンと仲がよくて口の軽い他の営業マンに「絶対に本人に言うなよ、あいつの成績では退職勧告をせざるを得ない」といったら瞬間に成績の悪い営業マンに伝わり、死に物狂いになって仕事をし、成績を随分上げました。

このパワハラまがいの方法は効果的ですが、最近は使うことがありません。 個々人の営業マンの指導や活を入れる仕事を私がやれば課長・店長・部門長は役立たずと言うことになります。 そのような指導は実は私は得意なのですが、そもそも何とかしなければならない営業マンを放置している段階であの課長は・・・、あの店長は・・・・、部門長は気付いていないのか・・・と言うことになってしまいます。

本題に戻って、今の事例で私が得意なのはその人が健全な業績をあげさせることが自分に出来る、それを下回る成績は本来の成績との差としていくら位になる事を知っている、そして私はそのことで怒っている、つまり近道を知っているものは遠回りに腹を立てるものである。

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