監査役BLOG

カテゴリ

他業界

[他業界]

[経営]

組織学習

イノベーションの実例解説を読んでいたら組織学習の解説が出てきました。 方法は二種類あり、シングル・ループ学習、ダブル・ループ学習があるそうです。

シングル・ループ学習=前提条件(仮説)→戦略立案→実行  結果が良くなければ戦略立案に戻り、この繰り返しでループをえがくというものです。

ダブル・ループ学習=前提条件(仮説)→戦略立案→実行  結果が良くなければ前提条件(仮説)に戻るというものです。 仮説を変えてループを進み、結果を見て仮説に戻るというものです。

実例としてレストランの集客増は「女性客を増やす」という仮説を立てます。 戦略としては女性受けの良いメニューの充実→サラダバーの設置、しかし女性の集客が上手くゆかなければ戦略に戻り今度はスイーツを充実させる、それでもだめなら内装を女性向けに変えると方法を変えてゆき、女性の集客の仮説は変えません。

ダブル・ループではサラダーバーが女性集客につながらなければ仮説である「女性客の増加」をたとえば「男性客の増加」に変えて、大盛り自由にするとかです。 これでだめなら仮説を年寄りの集客増に変えて低カロリーメニューなどを設定してゆきます。

事例は、仮説の変更も戦略もわかりやすくするために平凡にしてあります。 以前紹介された王将(中華料理チェーン)の一番流行っている店の戦略は腰から下の高さの掃除を徹底することでした。 王将などは床が油でべとついていて、さらに濡れていたりすると滑ります。 ここを徹底して掃除することで集客増につながったらしいです。

私も参考にさせてもらい、薬局の床を毎朝徹底して掃除しています。 床にたまったほこりは歩くと一定の高さに舞い上がるそうで、それが落ちてきたときに展示している商品に積もります。 床に置いたパソコンの本体冷却ファンはほこりを吸って冷却能力が低下します。

最近、当社のケアマネージャーが高齢者が集えるカフェを運営したいと言ってきました。 「カフェ」なるものは私の世代では喫茶店、そんなものなんで薬局がと思いました。

一方で薬剤師から服薬指導の一環で管理栄養士を雇ってほしいと言われました。 私個人としては慢性疾患の患者向けに特別食の弁当宅配が事業化できないかと考えたことがありました。

よく考えてみるとすべてのことはつながる可能性を秘めていて、高齢者、食事制限のある慢性疾患の方が集えるレストラン、タニタ食堂は目的は多少違ってもイメージとしては重なるものがあります。

タニタは体重計を作っている会社ですが、タニタ食堂の運営で一躍有名になった会社でメーカーとしてはさほど大きな会社ではありません。 いろいろ調べてみると大阪市内の某大病院ではタニタのメニューを30食/1日限定で提供しているそうです。

タニタの事例は体重計を拡販するためのダブル・ループの成功事例として奇抜であると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

上に戻る