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リーダーシップ

会社運営に携わって長い間わからなかったことにリーダーとマネージャーのちがいがありました。

実務としてある程度参考になったのはドラッカーの言葉で、『そもそもリーダーとは付き従う者がいることである』と言うのがありました。 付き従うからにはリーダーは進むべき方向を示し、先を行くことになります。

一方マネージャーは『教える立場』と言うことになるでしょうか。 リーダーもマネージャーも特定の管理職に当てはまるということではないと思います。 下位の管理職は新人を教える立場ですから課長と呼ばれるようなポジションの主要な業務はマネージャーになります。

一方会社の代表や役員は下位のものを教えるよりも(教える局面はあると思いますが)経営方針を立てるなど進むべき進路を示す役割が大きいことになります。

リーダーが経営方針を立てても部下がそれについてゆこうとしなければリーダーとは言えません。

世の中にはこのような考えと矛盾することがあり、取締役課長の肩書のある名刺をもらったり、そこそこ大きな会社の社長が現場の社員に具体的な指示を出したりするのをよく見ます。 現場への直接の指示は会社の代表であれば何か具体的な業務をこなしているような錯覚に陥るものです。 またどちらかと言うと好き嫌いの問題から説明しやすい行動かもしれません。 現場の好きな社長は現場に指示を出したがるものです。

私はそれをすると現場のマネージャーを否定することになるので現場への指示は極力出さないようにしています。 「小さい会社で何を偉そうに」と批判を受けるかもしれません。 しかし小さい会社でも会社の進むべき方向を真剣に考え、示さなければ生き残ることはできません。

もちろん私もどの人にも振れない業務が発生した場合に実際の仕事をします。 「薬局で薬剤師に掃除をしてください」と言ったらまともな掃除をせず、反抗的な態度が目立ちました。 私は1時間早く会社に行って掃除をすることにしました。 5年程度続けて薬局の責任者が変わって初めて「自分たちで掃除をします」と言ってくれました。 私は掃除をするのが目的ではなく、患者様に薬を提供する薬局の場は清潔でなければならないことを伝えようとしたわけです。 5年かかってどうにか伝わり、根付いたようです。

零細企業のリーダーシップは本を読み、セミナーに出るだけでわからないものもあると思いました。 薬局のセミナーで薬剤師への指示がままならないというのかテーマになっていました。 セミナーの答えはコンサルタントを入れて社員教育をすることでした。 それでうまく行く場合もあるのでしょうが、薬局経営者は自らそれを考え、実践することが求められているように思います。

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