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組織とベストの選択

経営者の方を見ているといろんな人がおられ、経営者としての仕事にもバリエーションが多くあり、経営者というものがドラッカーのいう仕事なのか?と思うことがあります。

もともと営業から経営者になった人は取引先に訪問を繰り返し、自ら営業で実績をあげます。 小売業である当社ではちょっと考えにくいことです。 営業出身の人を上級職に引き上げたときに営業の現場を離れたがりません。

同様に薬剤師の上級幹部は調剤業務を離れたがりません。 薬剤師の上級職の人が高齢になると今まで曲がりなりにも行っていた管理業務や方針策定などの本来業務を放棄し始めます。 もともとそのようなことに向いていない、それを必要とする価値観がないということでしょうか? 結局自分の存在価値は薬剤師としての調剤業務に尽きると思い始めます。 残念ながら何十年前の基礎知識をもとに経験は積み増ししたものの薬剤師としては若い人にかないません。

私はというと若い時にサラリーマンをしていて、総務におりました。 その関係で社内部のことが得意分野、薬剤師業務ではないにしろ当然オールドタイマーです。 総務にいた時も総務の特色として業務範囲が広く、いわゆる何でも屋で特技があったわけではありません。 それが幸いしてか零細企業に従事して細かい問題に気づくことができ、その解決方法も最善ではなくとも解り、対処もできます。 実はここに自分の強みと弱みがあり、放置しても良いような細かい問題にこだわり、時間を使い、本来の仕事をこなす時間がタイトになってしまいます。

当社はやっと従業員規模が100人を超えたところ、それでも私が来た時から10倍程度になっており、細かな問題をほじくれば限も果てしもないです。 私がもし営業出身であればどうなったかというとそれなりに会社は回っていったと思います。 私が今気にしている問題は程度の差はあれ誰かがこなすこととなり、多少の不便や快適でないことも日々の業務運営の中で吸収されてしまうでしょう。 もちろん程度によれば誰かがその業務をこなすような組織内分業が出てくるでしょう。

つまり私は誰かに任せられる仕事をしていることになります。 最初に書いたように経営者には経営者の仕事があり、それは経営者が行わなくてはなりません。 それを誰かに振るのであればその人が経営者ということになります。(その人が結果責任まで追えばということですが) 私は誰かに任せればよいことに時間を割いているわけで、自分が関与している仕事は自分が一番うまくできると思ってしまっていところが弱み、自分ならこう出来たはず、には自分の好みの要素があります。

当社では事務所家賃を節約し、職員増加が規模の割には早いペースで進んでいるのでゆったりしている事務所が少ないです。 本社の人間も解れてあちこちの事務所に在籍しているのをまとめようとしました。 事務所選びは自分の担当と考え、立地の良いところでできるだけ賃料の安いところと考えますが、立地としては天王寺へのこだわりがあります。 ほかの本社職員に聞くと「どこでもいいんじゃないですか」という人、採用担当は応募者が大阪市周辺の都市の畑に囲まれた事務所に面接に来ると印象が悪いのでは?といいます。

どれも正しい選択で議論がなかなかかみ合いません。 さらに言えば本社を集約することですら意思統一ができていないことが判明しました。 私の仕事は「何故、今、本社を集約するのか?」を周知させることでそれに合った立地を考えるのは本社の人で良い、天王寺が良いなどというのは私の価値観、もしくは好みということになります。

経営者としてうまくやって行くには問題の本質に気付くこと、職員を信頼して任せることに尽きると思いました。

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