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乞食の商売

以前専門商社に勤めていたとき『乞食の商売』という言葉を聞きました。 商社は卸売業、私がサラリーマンをしていた15年ほど前は化学品製造会社が商社から原料を調達し、製品を商社経由で販売していました。

化学メーカーは大資本で債権回収で問題のあることは少なく、一回の取引額が大きいのでマージンは低くなっています。 ネットで1%というような取引も多かったように思います。

メーカーもいろいろなところから仕入れるより特定の卸を窓口にした方が便利なところもあり、それなりに手堅い商売をしていました。 化学製品の原料で汎用品と呼ばれるものは製造会社も多く、どこの卸を使ってもある会社の原料を調達できますし、卸を使わずとも調達できます。

マージンが低いのでユーザーも『まあ、いいか』と使ってくれていましたが、卸間で競争になり薄利の商売になるケースがあります。 それでも卸は売上が業績の主要基準ですから営業は『何とかお願いしますよ!』と販売先に泣き付きます。

取引は成立し、年間何億という取引で利益は1%以下だったりします。 会社にとって意味のある取引かどうかあいまいですが、会社全体の売上高をかさ上げし、平均粗利率を下げることになります。

介護の業界や調剤の業界では価格が決まっていたり、行政への届出であったり、価格競争は熾烈ではありません。 長らく忘れていたこの言葉、最近の市会議員選挙で『〇〇をよろしくお願いします』と連呼、政策と言えば対立する政党の政策に断固反対します、と連呼、反対だけの主張、お願いしますだけの訴え、15年前を鮮烈に思い出してしまいました。

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