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凡事徹底

組織は統一性を求めるがゆえに理念やスローガンを作る。 当社においても『凡事徹底』が浸透しました。

煩雑な制度ビジネスを行っている中で、業務の多くは凡事といえる定型作業です。 それを完璧に実行していないとルール違反として処罰されます。

凡事徹底はその意味で的を得たスローガンで、浸透してから凡事が徹底されたかというと徹底されないことが多く出てきました。 しかし、凡事を徹底しなければいけないということから、徹底されていない凡事に焦点が当たり、徹底を促された効果はありました。

そのようにして凡事が徹底してゆく中で、凡事の意味が拡大解釈され、非凡を徹底しようとする風潮があります。

凡事徹底は地味で革新的ではありません。 徹底されたときに問題の芽がなくなっただけで当たり前の状態になっただけの事、営業であれば基本ができたので拡販に向け、いろいろ考えそれを徹底しようという動きが出てきました。

徹底の独り歩きです。 最初に解説しましたように組織は統一性を求めるもの、徹底はそれに合致した言葉です。 会社という大きな組織の中で個別の組織単位でこれを行うことは場合によっては反会社的行為といえます。

会社全体のスローガンを補填する意味での戦略や方針の徹底は好ましいのですが、会社の方針や社会常識を無視したスローガンの徹底は問題となります。

このように言えば私が保守反動であるように見えますが、人の組織には説明しにくい良識、しきたり、掟があり、それを継続して無視することは出来ません。 それがビジネスモデルでも人事評価でもそうで、世の中で生き残れる革新的なことはそう多くはありません。

しかし、常識で反対意見を納得させることは難しく、非常識的選択が問題となるまで我慢して様子を見なければならないことが多くあります。 いきなり『ダメ!』と言ってしまうと新しい意見まで殺してしまいます。

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