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 母が夏バテで倒れ、緊急搬送されました。 日常生活レベルが低下して一人暮らしが出来なくなり、施設に入所することになりました。 90歳までよく一人で頑張ったことと思います。

 母が住んでいた48㎡のマンションを整理することになりましたが、突然のことで何がどこにあるかわかりません。 さらに衣類や家電の収集癖があり、部屋はいわゆるゴミ屋敷です。 ゴミ箱のそこに預金通帳があったりして確認しながら整理しました。 整理に数日を要し、最終的に3.5tのトラックに積みきれない廃棄物が出てきました。 

 物のない時代に育った人なので安売りがあれば買い置き、 服がいるようになればしまってある服を出さずに買いに行く、そうして溜まったものです。

 はじめは几帳面にしまい込んだものを見つけることができなかったり、安売りでつい買ってしまったりしたものが、モノがあふれてくると整理がつかず一方的に増加してゆきます。 最後は足の踏み場もなく、整理や廃棄を促しても聞こうとしませんでした。

 いずれ自分もそうなるだろう、物のない時代に育ったわけではなくてもと思い、せっせといらないものを整理しています。 それでも家財は自然に増えて行き、服や書類や雑貨が部屋に散乱しています。

 ある人と整理の話をしていて 一年間着ることのなかった服は思い切って捨てる、見返すことのない書類も捨てる、と教えられました。 一年間に一度も袖を通さなかった服は既に存在し、それでも服を買い続けています。 そこで物を買わない事を心がけてきました。 物の増加ペースは落ちたように思います。 比較的書類がたまるのでいらない書類を思い切って廃棄し、先日廃棄書類の問い合わせが来て困りました。

 多少困っても捨て続ける、困ったことがあるから残すべきものの判断ができるようになる、あるものは徹底して利用する、利用できるよう何があるか常に持ち物チェックをする、日常生活をするうえでかなりの物品は必要ですから必要量を把握する、ティッシュぺーパーはいずれ消耗するにしても三箱もあれば良く、歯ブラシは予備に一本、石鹸は三個とまるで倉庫の在庫管理のようです。

 ほとんど物を持たない生活をしている人もいて、ティッシュが必要になればポケットティッシュを一つコンビニで買うなど家にほとんど物のない人がいるようです。 そうなれば頻繁に買い物に行かねばならず、私の生活パターンではありません。 私は週間行動予定で買い物は週に3回までと決めています。

 介護保険が始まったころドイツと日本の高齢者の持ち物についての話題を思い出します。 日本人はベッド周りにおいているものはドイツ人の10倍あるというものです。 この話を聞いてからヨーロッパの家庭内風景と日本の家庭内風景をドラマなどを見るたびに比較してきましたが、確かに日本人は 物品が多いようです。

 最近の若い人を見ているとスマートフォンとコンビニが物的・精神的生活を支えていて、シンプルだなと思います。 しかし本は読みません。 図書館でも若い人を見ることは稀です。 ネットで調べられることの特徴は細切れの情報、本はネットの記事より文字数が多いので考え方、価値観、思想を把握するのに向いていると思われます。 そのような面倒なものをもたず、細切れの情報のみで生きてゆくのも究極のシンプルライフでしょう。

 彼らは人生の週末において頭の中は情報のゴミ屋敷になっても部屋の中にモノがあふれていることは想像しにくいです。
 

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