監査役BLOG

カテゴリ

会社運営

[会社運営]

歴史

 会社の歴史、少なくとも自分がかかわってからの社史をまとめようと取り掛かりました。 約二週間、他のことは何もせずに残存しているB5判のノート、産業能率大学の考案したノートで400ページくらいあるノートを毎年使っていますが、ほぼ全ページ書きつくしているものを13冊読み、要約を作成しました。

 ノートに書くことは、予定、起こった結果 、悩んだこと、考えたこと、忘れてはいけないこと、私は元来記憶力に問題があるのでノートを多用するようになったのですが、忘れないため、書いて忘れてしまうため、書きながら考えをまとめるため、いろいろな目的でノートに書いています。 一つ判ったことは読み返すために書いていなかったということです。 だから10年以上前に書いたことは何を意味しているのかさっぱり分かりません。

 さらに具合の悪いことは問題や課題についてのみ書かれていて、何を決めたのか、どうしてそのように決めたのか、肝心なことは何も書かれていません。

 ドラッカーいわく、問題に集中してはいけない、貢献に集中する のだと、私の場合ノートに関しては問題に集中している様です。 つまりはこの18年間、社内外で起こった問題のみに集中していて貢献することにそっぽを向いていたように書かれていることです。 在籍期間仕事に情熱を注ぎ、それなりの成果を上げてきたつもりですが、残っていた足跡は失敗の話だけだった、それを二週間も読み続けると全く嫌になってしまいました。

 今度は同じ期間の財務諸表をグラフにしてみると、輝かしい成長がグラフの右肩上がりのカーブに描かれます。 18年間で赤字が一期だけ、前年数増収で、かなりの期が増益となっています。 全く輝かしく誇り高きグラフ、思わず見ほれました。 もし経営学のテキストで優良企業の 財務の推移をグラフで掲載するならうちの会社は最もふさわしいと思うほどです。

 グラフを多用したプレゼンを全社員の前で行ったら聞いていた役員が『ねむたい、わかりにくい』とのだまいます。 私の18年間の誇りが音を立てて崩れ去ります。  『一体どこが眠たいねん、言うてみい』心の叫びもむなしく別の役員からは『そんなことは誰も関心無いで』、もう完全に打ちのめされました。 『ええい、しゃらくさい、そこまで言うか! 俺はもう辞めてやる』と心の中で毒づきながら『一体どうしたら皆に社史が理解されるのでしょう、教えてください』と下手に出ます。 自分で自分が情けないですが、他の取締役もバカにしているのではなく親切心で言っています。 それはよくわかるのですが、『ちょっと笑いながら言うの、やめてくれる』とまたもや心の中で毒づきます。

 日々一緒に経営のことを考える役員たちは社内でも一番気脈の通じる仲間のはずであるだけにここまで感覚に落差があったのか、あ~ 情けない。 しかし、仕事なので『覚えて折れ、後でほえ面かくな、俺のプレゼンで尊敬を一身に集めるぞ!』と 気合を入れなおしました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

上に戻る