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ネットワークの威力

 AIの開発がマスコミをにぎわしています。 IBMのワトソンに搭載されたAIソフトが米クイズ番組でチャンピオンに勝った、画像認識で猫を判断した、「へえー」で終わる話が、囲碁のチャンピオンに勝ったとかがんの診断をワトソンが行った、AIが作曲した曲がヒットチャートで上位にランクされた、日本の銀行の電話相談窓口のオペレーター100人がAIに変わった、当社の事業で言えばケアプランや薬剤師の服薬指導などもAIにとって代わることは理論上は可能でしょう。

 もっと言うなら町のかかりつけ医や税理士も弁護士も同様で、職務の全部ではなくともだいたいは可能だし、実際代替が始まっています。

 個々のデータを膨大なデータと突き合わせ、一定の結論を導くことは間近な話題でしょうが、代替が遅れるのは 結果を伝えるのは多く場合は人、その部分は当面は人が行うことになるように思います。

 どの事業分野にも業界内でネットワークを築く人がいます。 人は基本的に合理的な判断をすると思われがちですが、その人の外から見ると必ずしもそうではありません。 その人の価値観に沿って行動するから社会平均の合理的な判断から外れている場合が多いと思われます。 そのように価値基準がバラバラの人のネットワークを築くことは大変です。

 たまに情報をたくさん持っていて、情報の小出しでネットワークを築いている人がいます。 そのような人はやがてネットワークから退場するでしょう。

 大昔の村社会のネットワーク、村八分が実際に行われていた社会平均の価値観から現代は多様性が広がり、情報へのアクセスも開示された情報ならすぐにできます。 逆に開示されていない情報、インサイダー情報はどんどん管理が厳しくなって一般に知る由もなくなってきます。

 したがってネットワークの持つ現代的な意味は村社会と異なり、多様な価値観の調整ができることになってくるでしょうか。

 AIが普及期に入って多くの作業から人が解放される、つまりは消滅する仕事が増えて人が行う新たな 仕事が登場してきます。 AI普及の書籍はたくさん出ていて、仕事がなくなることを予測しています。 新たな仕事も予測されていますが、社会平均の価値観がどのように変わり、ライフスタイルがどうなっていくということは示されていません。

 SF映画でも未来に登場する車やロボットについてそれらしいものが登場しています。 服装はイメージできていないようです。 食事や人間関係についてもうまく表現しているものはないように思います。

 AIが仕事を奪うことに目を奪われるより、消えゆく作業から解放された後の生活はどのようになるのか、そこに想像力を働かしてみたいです。 

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